貯蓄型保険を一括払いする
メリットは?全期前納払い
と一時払いの違いも解説

生命保険の貯蓄型商品には終身保険や個人年金保険などがありますが、少しでも保険料が割安になる方法はないか、検討している人もいるのではないでしょうか。

生命保険の保険料には複数の払込方法があり、月払いより一括払いの方が保険料は割安になります。

この記事では、貯蓄型保険の払込方法の種類、一括払いをする際のメリット・デメリットなどをご紹介します。払込方法の違いを把握し、自分にあった払込方法を選びましょう。

※税務上の取扱いについては2022年12月現在の税制に基づくものであり、今後、税制の変更に伴い取扱いが変わる場合があります。

貯蓄型保険の保険料の
払込方法

貯蓄型保険とは、保障と貯蓄の両方の側面をあわせもつ生命保険です。終身保険や養老保険、個人年金保険や学資保険などが該当し、貯蓄をしている期間中に万一のことがあった場合は保険金などが受け取れます。

終身保険 ・一生涯の保障がある死亡保険
・一定期間経過後は、解約返戻金が払込保険料を上回る場合もある
養老保険 ・死亡保障と貯蓄の両方を兼ね備えた生死混合保険
・満期まで生存していた場合は満期保険金が、満期が訪れる前に被保険者が死亡した場合は死亡保険金が受け取れる
学資保険 ・子どもの進学時にあわせて教育資金が受け取れる貯蓄型保険
・契約者に万一のことがあった場合は、以降の保険料の払込みは免除されるが、教育資金は予定どおり受け取れる
個人年金保険 ・あらかじめ定めた年齢になったら年金が受け取れる貯蓄型保険
・被保険者に万一のことがあった場合は、既払込保険料相当額や未払い年金を遺族が受け取れる

保険料の払込方法には月払いのほか、半年払い・年払い・一括払いがあり、基本的に一度に払い込む金額が多くなるほど、トータルで払い込む保険料は少なくなります。

保険料 割引率
月払い 毎月払い込む 低い
年払い
(半年払い)
1年分(半年分)まとめて払い込む 月払いより高い
一括払い 保険期間中の保険料を一括で払い込む 年払いより高い

なお、保険会社により可能な払込方法は異なるため、確認が必要です。

保険料の一括払いには全期
前納払いと一時払いがある

保険料の一括払いには、全期前納払いと一時払いの2通りの方法があります。

全期前納払いとは、保険期間中の保険料総額を保険会社に一度に預ける方法です。保険会社は預かった保険料を、月払い・半年払い・年払いなど、契約者指定の方法で充当します。

一方で一時払いとは、保険期間中の保険料総額を保険会社に一度に払い込む方法です。払込方法のなかでもっとも保険料が安くなる方法が、一時払いです。

全期前納払いと一時払いの違い

より理解を深めるために、全期前納払いと一時払いの違いをポイントごとに確認しましょう。

全期前納払い 一時払い
払込方法 保険期間中の保険料を一度に預ける 保険期間中の保険料を一度に払い込む
解約時の保険料 充当していない保険料が返金される 返金されない
被保険者の死亡時 死亡保険金+充当されていない保険料 死亡保険金のみ
保険料 一般的に一時払いの次に安くなる 一般的にほかの払込方法よりも安くなる
生命保険料控除 毎年の保険料が対象 払い込んだ年のみ対象

払込方法の違いは、保険料を「預ける」か「払い込む」かです。全期前納払いは保険会社に預けている状態のため、保険期間中の保険料を全て払い込んでいるわけではありません。

一方、一時払いは一度に保険期間中の保険料すべてを保険会社に払い込みます。そのため、解約時や被保険者の死亡時、生命保険料控除に関しても違いが生じます。同じ保障内容の場合、もっとも保険料が割安になるのは一時払いです。

全期前納払いの
メリット・デメリット

では、全期前納払いにはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

メリット デメリット
・被保険者の死亡時や解約時には保険料(預り金)が返金される
・生命保険料控除は毎年の保険料が対象
・一時払いよりも割引率が低い
・預金等と異なり、自由に返金はできない

メリットは、解約時には充当していない保険料が返金されることです。もちろん、解約返戻金が発生している場合には、解約返戻金も受け取れます。

また、契約後間もない間に被保険者が死亡した場合、一時払いでは死亡保険金が受け取れますが、全期前納払いでは死亡保険金に加えて充当していない保険料が返金されます。

生命保険料控除も毎年利用できるため、保険料充当期間中は所得税や住民税が軽減される効果が期待できるでしょう。

デメリットは一時払いよりも割引率が低いことです。保険料を安く抑えることを重視したい人は検討すべきポイントです。

なお、全期前納払いは、お金を預けているとはいえ預金とは違って、自由に返金はできない性質があります。

一時払いの
メリット・デメリット

一時払いには、以下のメリットやデメリットがあります。

メリット デメリット
・全期前納払いよりも保険料が安い ・被保険者の死亡時や解約時には保険料が返金されない
・保険料払込時の1回しか生命保険料控除を利用できない

メリットはほかの払込方法と比べて、もっとも保険料が割安になることです。保険料を安く抑えたい人は一時払いを検討しましょう。

デメリットは、被保険者の死亡時や解約時には保険料が返金されないことです。一時払いはすでに保険料総額を払込み済のため、支払事由に該当した場合は保険金などが受け取れますが、保険料は返金されません。

税制面のデメリットは、払込みを行なった年しか生命保険料控除を利用できないことです。生命保険料控除額には上限が定められているため、多額の保険料を払い込んでも上限を超える部分の保険料控除はありません。

全期前納払いと一時払いは
どちらを選べばいい?

では、全期前納払いと一時払い、どちらを選べばいいのか、それぞれの払込方法に向いている人の特徴を紹介します。

全期前納払いに向いているのは、毎年、生命保険料控除を利用したい人です。一時払いだと、生命保険料控除を受けられるのは、保険料を払い込んだ初年度のみになります。

全期前納払いは一時払いに比べて、割引率は低くなりますが、毎年生命保険料控除を受けたい場合は、全期前納払いが向いているでしょう。

一方で、一時払いがおすすめなのは以下に該当する人です。

  • できるだけ保険料を安くしたい人
  • 終身保険などを相続対策に利用したい人

ほかの払込方法と比べて、もっとも保険料が割安になる一時払いは、できるだけ保険料を安く抑えたい人に向いています。また、相続対策として終身保険を利用したいと考えている人にもおすすめです。

一時払いでは、一度に保険料総額を払い込むため、契約者の財産が少なくなります。できるだけ相続財産を少なくし相続税を軽減させたいと考えている人は、一時払いを選びましょう。

明治安田生命つみたて学資
なら一括払いで109%の
受取率を実現

子どものために貯蓄型保険を検討している人は、明治安田生命つみたて学資がおすすめです。明治安田生命つみたて学資なら、ご契約内容によっては一括払いで109%の受取率(※1)が実現可能です(※2)。

保険料の払込みは比較的教育費が少ない時期である子どもが15歳のときまでに終了し、高校を卒業する年から合計4回教育資金・満期保険金が受け取れます。もちろん、契約者に万一のことがあった場合は保険料の払込みが免除されます。

また、出産予定日の140日前から申込み可能です。一般生命保険料控除も利用できるため、所得税や住民税の軽減も期待できます。

※1 受取率とは、払込保険料の累計額に対する満期までの受取総額の割合をいいます。

※2 契約者:30 歳男性/お子さま:0 歳/保険契約の型:Ⅰ型/10 歳払込満了/21 歳満期/
新年掛(口座振替料率)/保険料率:2022 年 12 月 1 日/保険料を一括でお払い込みいただいた場合

まとめ

保険料の払込方法には月払いや年払いのほかに一括払いがあり、月払いや年払いより保険料が割安になる特徴があります。

一括払いは全期前納払いと一時払いの二つの種類がありますが、生命保険料控除を有効的に使いたい人には全期前納払いが、できるだけ保険料を安くしたい人や終身保険などを相続対策に利用したい人には一時払いがおすすめです。

それぞれのメリット・デメリットを比較し、自分にあった保険料の払込方法を選択しましょう。

※保険商品をご検討・ご契約いただく際には、「ご案内ブックレット」を必ずご確認ください。

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