貯蓄はいくらするべき?
平均貯蓄額と上手に
貯蓄する方法を解説

「一般的な貯蓄額はどのくらい?」「思うように貯蓄できない…」など貯蓄に関する疑問や悩みを抱える人もいるのではないでしょうか。

日々の生活のなかで、急にお金が必要になるケースも少なくありません。まとまったお金が必要になったときも、あらかじめ備えておけば安心です。

本記事では、平均貯蓄額や貯蓄額の目安を紹介したうえで、上手に貯蓄するコツを解説します。

平均貯蓄額はいくら?

金融広報中央委員会が2021年に行なった調査によると、2人以上の世帯の金融資産平均保有額は1,563万円という結果でした(※)。

※出典:「家計の金融行動に関する世論調査/2021年」(金融広報中央委員会)

ただし、上記はあくまでも平均値です。平均値は離れた数字に影響を受けやすく、実態とは差が出る傾向にあります。例えば、10人中8人の貯蓄が100万円でも、2人が2,000万円なら、平均は480万円と高くなります。

そのため、データをみる際は、平均値に加えて、保有額の少ない順に並べたときに中央にあたる値を示す「中央値」もみましょう。

2人以上の世帯の金融資産保有額の平均は1,563万円でしたが、中央値をみると450万円と大きな差があり、そこまで貯蓄できていない世帯も多いことがわかります。さらに、金融資産を保有していない世帯も20%を超えています。

貯蓄額は、年代によってもさまざまです。同調査によると、世帯主の年齢別の平均値・中央値はそれぞれ以下のとおりでした。

世帯主の年齢 金融資産保有額の平均値 金融資産保有額の中央値
20歳代 212万円 63万円
30歳代 752万円 238万円
40歳代 916万円 300万円
50歳代 1,386万円 400万円
60歳代 2,427万円 810万円
70歳代 2,209万円 1,000万円

※出典:「家計の金融行動に関する世論調査/2021年」(金融広報中央委員会)をもとに作成

20歳代は、ほかの世代と比べてまだ収入が少なく、貯蓄額をみても30歳代とは大きな差があります。また、いずれの世代も、平均貯蓄額の1,563万円より低い中央値となっています。

平均給与はいくら?

国税庁の調査によると、2021年の給与所得者の平均給与は443万円(男性545万円、女性302万円)でした。平均給与を年齢別にみてみると、それぞれ以下のとおりです。

年齢 全体平均(年額) 男性平均(年額) 女性平均(年額)
19歳以下 133万円 152万円 113万円
20~24歳 269万円 287万円 249万円
25~29歳 371万円 404万円 328万円
30~34歳 413万円 472万円 322万円
35~39歳 449万円 533万円 321万円
40~44歳 480万円 584万円 324万円
45~49歳 504万円 630万円 328万円
50~54歳 520万円 664万円 328万円
55~59歳 529万円 687万円 316万円
60~64歳 423万円 537万円 262万円
65~69歳 338万円 423万円 216万円
70歳以上 300万円 369万円 210万円

※出典:「民間給与実態統計調査/2021年(国税庁)をもとに作成

ただし、給与は年齢だけでなく、企業の規模や業種、勤続年数などさまざまな条件でも差が生じます。また、給与階級別の分布では、年収300万円超400万円以下の人の割合が最も多く、平均年収よりやや低めです。

理想の貯蓄額は?

一般的に、収入から貯蓄に回す理想の割合は、20~30%程度とされています。金融広報中央委員会の調査(※)によると、年間の手取り収入からの貯蓄割合の平均は11%、最も多かったのは10~15%でした。4割以上の人が10%以上貯蓄しているのに対し、貯蓄をしなかった人も3割を超えています。

先ほどの平均給与443万円を例に、理想の貯蓄額を考えてみましょう。平均給与443万円は、税金や社会保険料が差し引かれる前の金額であり、手取りで考えると350万円ほどです。

350万円の10%は350,000円なので、毎月約29,000円貯蓄すれば収入の10%を貯蓄に回せることになります。貯蓄割合を15%で考えると、年間525,000円、毎月約44,000円貯蓄すれば収入の15%を貯蓄できます。

ただし、実際の理想貯蓄額は、各家庭により異なります。自身の家計にあわせて、無理のない範囲で貯蓄を始めることが大切です。

※出典:「年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)」(金融広報中央委員会)

貯蓄の方法

貯蓄をするには、いくつかの方法があります。自分にあう貯蓄方法を選びましょう。

  • 銀行口座に預金する
  • 貯蓄型保険を利用する
  • つみたてNISAやiDeCoを利用する

銀行口座に預金する


銀行の普通預金や定期預金などに預ける方法です。元本が保証されており、金融機関が破綻しても、日本円は1金融機関ごとに1人あたり元本1,000万円まで+利息が保護されます。

普通預金は、自由に預け入れ、引き出しができます。そのため、普段使うお金や近い将来使う予定があるお金は、普通預金口座に入れておくと安心です。

定期預金は、期間を決めて預け入れます。原則として満期までは引き出せませんが、普通預金に比べて金利が高いのが特徴です。そのため、使う予定がないお金を貯蓄しておくのに適しています。

ただし、日本は低金利が続いているため、元本が保証されているのは安心ですが、物価が継続的に上がっていけば、相対的に資産の価値は減ってしまいます。

※預金保険制度に関する記載は2023年2月現在の制度に基づくものであり、将来変更される可能性があります。

貯蓄型保険を利用する

貯蓄型保険とは、生命保険としての保障を準備しながら、貯蓄もできるタイプの保険です。終身保険や学資保険、積立保険、養老保険、個人年金保険などがあります。

保障をメインとするタイプの保険とは違い、満期になれば満期保険金、解約時には解約返戻金が受け取れます。ただし、解約返戻金は払い込んだ保険料よりも少なくなるのが一般的です。

つみたてNISAやiDeCoを利用する

つみたてNISAやiDeCoは「投資」にあたりますが、貯蓄としての性質ももっているため、ここで紹介します。

なお、つみたてNISAやiDeCoは、預金とは違い元本の保証はありません。資産が増える可能性もあれば、減る可能性もあります。

つみたてNISAは、一定の投資信託への投資で得た運用益が非課税になる国の制度です。年間40万円、月々33,333円を上限に投資信託を購入できます。

つみたてNISAは、少額でも購入できるので、投資信託の経験がない人でも始めやすいのが魅力です。

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、公的年金の上乗せとして私的に加入でき、自分で掛金を運用する年金制度です。月々5,000円から、年金の加入区分に応じて決まる上限まで掛金を拠出できます。

掛金の全額が所得控除の対象になる、運用で得た利益が非課税になるなど税金面で優遇があります。ただし、原則として60歳になるまで引き出せない点には注意が必要です。

※制度に関する記載は2023年2月現在の制度に基づくものであり、将来変更される可能性があります。

上手に貯蓄するコツ

貯蓄が苦手な人、思うようにお金が貯まらない人向けに、上手に貯蓄するコツを解説します。

  • 貯蓄の目的・目標額を決める
  • 家計簿をつけて支出を把握する
  • あらかじめ使える金額を決めておく
  • 先取りで貯蓄する
  • キャッシュレス決済を賢く使う

貯蓄の目的・目標額を決める

いつまでにいくら貯めたいのか、あらかじめ貯蓄の目的と目標を決めましょう。「毎月の収入の○%を貯蓄する」と決めるのも手段の一つです。

継続して貯蓄するためには、無理な目標を立てないことが大切です。また、目標を立てて終わるのではなく、何割まで達成できているのかを把握すれば、目標到達に近づきます。目的別に口座を分けて貯めれば、どのくらい貯まっているのかが一目瞭然です。

家計簿をつけて支出を把握する

お金は、収入額が支出額を上回ることではじめて貯まります。何にいくら使ったのかを把握できていない状態だと、支出額が収入額を超えないよう管理できません。さらに、使途不明金が多ければ、無駄な支出を見つけることも難しくなります。

家計簿アプリなら、手軽に支出の管理が行なえます。クレジットカードとの連携で入力の手間が省ける、家族と共有できるなど、便利な機能がたくさん備わっているアプリもあるので、積極的に活用しましょう。

あらかじめ使える金額を決めておく

「食費」「交通費」「日用品費」というように支出の種類別に毎月の予算を決めておき、その範囲内でやりくりするのも上手に貯蓄するポイントです。

予算を決めていれば、支出が収入を上回ることを回避することができます。一度、収入に対する項目ごとの予算の割合を決めておけば、毎月迷わず予算を振り分けられるでしょう。

先取りで貯蓄する

給料が入金されたら、先に貯蓄分を取り、残った分で生活費などを支払いましょう。銀行の定期預金や積み立て預金を利用する、または貯蓄用の口座に移すなどして、生活費支払い口座と分けておくのがポイントです。

貯蓄が苦手な人、お金があるとつい使ってしまう人は、決まった金額を自動口座振替に設定しておけば、手間なく確実に貯蓄できます。

キャッシュレス決済を賢く使う

決済方法の多様化により、キャッシュレスで代金を支払えるお店が増えています。

多くのキャッシュレス決済サービスには、ポイント還元やキャッシュバックなどがあるため、現金よりもおトクに買い物が可能です。キャッシュレス決済サービスによっては、特定のお店でポイントアップや割引が受けられるものもあります。

さらに、アプリなどで利用明細を気軽に確認できるので、支出の管理も簡単です。

一方で、キャッシュレス決済は簡単に支払いができるため、使いすぎてしまうリスクもあります。使いすぎてしまう人は、あらかじめチャージが必要なプリペイド型を利用するといいでしょう。

「明治安田生命じぶんの積立」は
幅広い目的に備えられる積立保険

「明治安田生命じぶんの積立」は、結婚資金、教育資金、旅行・趣味の資金など、幅広い目的に備えられる積立保険です。

月々5,000円から積み立てができ、保険料の払込みは5年間で終了するため、長期間お金を引き出せなくなるのが不安な人でも気軽に始められます。また、健康状態の告知が不要なので、健康面で不安を感じている人もお申込みが可能です。

明治安田生命じぶんの積立では、毎月の保険料を指定の口座から自動的に引き落とすこともできます。そのため、決めた目標に向けて確実に貯蓄したい人に適しています。

保険期間は10年間で満期保険金の受取率(※)は103%、解約返戻金の返戻率はいつでも100%以上です。 貯蓄を始めたい人、お金を貯めたい目的がある人は、ぜひご検討ください。

※受取率とは、払込保険料の累計額に対する満期までの受取総額の割合をいいます。

※保険商品をご検討・ご契約いただく際には、「ご案内ブックレット」を必ずご確認ください。

まとめ

平均貯蓄額は1,563万円、中央値は450万円です。貯蓄がまったくない世帯もあれば、2,000万円以上ある世帯もあり、さまざまです。

思うように貯蓄できない人も、まずは収入の10%を目安に貯蓄を始めましょう。目標と予算を決めて、支出を管理することが上手に貯蓄するための第一歩です。

募Ⅱ2202307営企

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