
積立投資とは?資産運用
シミュレーションと具体的な投資方法も紹介
積立投資とは、一度にまとまった金額で買付するのではなく、一定の金額を定期的に買付していく投資手法です。少額ではじめられるため、投資初心者にもおすすめです。
本記事では、積立投資のメリット・デメリット、積立投資ができる金融商品を解説します。運用シミュレーションも紹介するので、積立投資について詳しく知りたい人はぜひご覧ください。
※本記事は、2024年3月現在の内容です。

積立投資とは
積立投資とは、一定の金額を定期的にコツコツと買付していく投資手法です。一方、一度にまとまった資金で買付する手法を一括投資といいます。
- 積立投資:一定金額を定期的に買付する
- 一括投資:一度にまとまった金額で買付する
日本が順調に経済成長を続けていた時代には、銀行に預けておくだけでお金が増えました。しかし、現在は低金利が続いているため、預貯金をするだけでは資産がなかなか増えません。
資産運用の必要性が高まるなか、積立投資は投資初心者でもはじめやすい手法として注目を集めています。
積立投資のメリット
積立投資には、主に以下のメリットがあります。
- 少額からはじめられる
- 自動的に買付される設定ができる
- 買付のタイミングに悩む必要がない
- 時間分散によってリスクを抑えやすい
以下で詳しく説明します。
少額からはじめられる
積立投資は一括投資とは違い、毎月少額ずつ積み立てる投資方法です。
通常の株式投資では、数万円~数十万円のまとまったお金を用意しなければなりません。しかし、積立投資なら、一度にまとまった資金を用意できなくてもはじめられます。
自動的に買付される設定ができる
積立投資は、一度設定を行なえば、その後は毎月自動的に買付されます。手間がかからないため、仕事や家事・育児などで忙しく、なかなか時間が取れない人でも無理なく続けやすいでしょう。
また、口座から自動引き落としで買付できるため、着実に積立ができるのも特徴です。
買付のタイミングに悩む必要がない
積立投資では、毎月決まったタイミングで自動的に買付されるため、買付のタイミングに悩む必要がありません。
一括投資では、「安いときに購入し、高いときに売る」ことで大きな利益が得られる可能性があります。しかし、安いとき・高いときを正確に見極めるのは簡単ではありません。
積立投資なら、タイミングを見極めたり値動きに一喜一憂したりしなくてよいため、投資初心者もはじめやすいでしょう。
時間分散によってリスクを抑えやすい
積立投資は、時間分散を図れる投資手法です。積立投資のように、一定金額ずつ複数回に分けて買付することで、買付単価の平均額を抑える方法を「ドルコスト平均法」といいます。
毎月一定額を積立投資すれば、自動的に「価格が高いときは少なく、価格が安いときは多く」買付することが可能です。毎月同じ口数(数量)を買付する場合と比べて買付単価の平均額が低くなるため、リスクを抑えやすくなります。
また、積立投資は長期にわたって投資することで効果が得られやすい手法です。一時的に価格が下がっても、長期的にみれば上がることもあるため、保有期間が長いほどリスクの軽減が期待できます。
積立投資のデメリット・注意点
一方、積立投資には以下のデメリット・注意点があります。
- コストがかかる
投資信託の場合、主に以下の手数料がかかります。
項目 | 概要 |
---|---|
購入時手数料 | 投資信託を購入する際に販売会社に支払う手数料 |
信託報酬 | 投資信託を保有している間、投資信託を管理・運用してもらうために支払う費用 |
信託財産留保額 | 投資信託を購入または解約する際に手数料とは別で徴収される費用 |
投資信託を購入する際、購入時手数料がかかります。一般的に、申込価額の数%を支払いますが、同じ投資信託でも販売会社によって異なる場合があるため、よく確認しましょう。
近年は、購入時手数料がかからない「ノーロード」の投資信託が増えています。
投資信託を保有している間にかかる信託報酬は、投資信託の信託財産(投資家から集めた投資信託の残高)から間接的に支払われる仕組みです。投資信託の種類によって異なるため、目論見書などで確認しましょう。
なお、ほかにも手数料がかかる場合があるため、積立投資をする際は事前に確認することが大切です。
上記手数料のほか、投資信託で得た利益には、20.315%の所得税(および復興特別所得税)・住民税が課税されます。
積立投資の運用シミュレーション
積立投資で毎月1万円、3万円、5万円を30年間運用しなかった場合と、年3%(複利)、年5%(複利)で30年間運用した場合のシミュレーションを紹介します。

毎月1万円を積立した場合のシミュレーション
毎月1万円を30年間運用しなかった場合(0%)、または運用した場合(年3%(複利)、年5%(複利))、30年後の金額はそれぞれ以下のとおりです。
項目 | 30年後の金額 |
---|---|
運用しなかった場合(0%) | 3,600,000円 |
年3%(複利) | 5,827,369円 |
年5%(複利) | 8,322,586円 |
30年間運用しなかった場合と、年5%(複利)で運用した場合の差額は、約470万円です。
毎月3万円を積立した場合のシミュレーション
次に、毎月3万円を30年間運用しなかった場合(0%)、または運用した場合(年3%(複利)、年5%(複利))のシミュレーション結果を紹介します。
項目 | 30年後の金額 |
---|---|
運用しなかった場合(0%) | 10,800,000円 |
年3%(複利) | 17,482,107円 |
年5%(複利) | 24,967,759円 |
30年間運用しなかった場合と、年5%(複利)で運用した場合の差額は、約1,420万円です。
毎月5万円を積立した場合のシミュレーション
最後に、毎月5万円を30年間運用しなかった場合(0%)、または運用した場合(年3%(複利)、年5%(複利))のシミュレーションを紹介します。
項目 | 30年後の金額 |
---|---|
運用しなかった場合(0%) | 18,000,000円 |
年3%(複利) | 29,136,844円 |
年5%(複利) | 41,612,932円 |
30年間運用しなかった場合と、年5%(複利)で運用した場合の差額は、約2,360万円です。
積立投資ができる金融商品
積立投資ができる主な金融商品を紹介します。
- NISA(つみたて投資枠)
- 投信積立
- 株式積立(株式累積投資)
- iDeCo(個人型確定拠出年金)
以下で詳しく説明します。
NISA(つみたて投資枠)
NISAとは、二つの投資枠(つみたて投資枠・成長投資枠)で構成される非課税制度です。
「つみたて投資枠」では、NISA口座内で長期・積立・分散に適した一定の投資信託(旧つみたてNISAの対象商品と同様)を年間120万円まで購入でき、そこから得られる利益が非課税になります。
なお、投資信託とは、投資家から集めたお金を一つにまとめ、運用の専門家が株式や債券などで運用する商品です。
つみたて投資枠で投資できる投資信託は、信託報酬が一定水準以下などの条件を満たすものに限られるため、投資初心者でもはじめやすいでしょう。また、非課税期間は無期限であるため、長期投資に適しています。
※制度に関する記載は2024年3月現在の制度に基づくものであり、将来変更される可能性があります。
投信積立
投信積立とは、投資信託を毎月一定金額ずつ積み立てる投資方法です。上記で紹介したNISA口座ではなく、課税口座(一般口座・特定口座)を利用する方法もあります。
課税口座(一般口座・特定口座)で投信積立をする場合、運用益に対して20.315%の所得税(および復興特別所得税)・住民税がかかる点に注意が必要です。
ただし、課税口座による投信積立では、NISA口座とは違い、買付できる投資信託の種類や購入できる金額に制限がありません。
NISAの場合は、金融庁の定める一定基準を満たす投資信託に限られるため、より多くのファンドから選びたい人には投信積立が適しています。
※税法上の取扱いについては2024年3月現在の税制に基づくものであり、今後、税制の変更の伴い取扱いが変わる場合があります。
株式積立(株式累積投資)
株式積立(株式累投投資)とは、毎月一定の金額で株式を購入していく投資方法です。
通常の株式投資では、数万円~数十万円程度のまとまった資金が必要ですが、株式積立(株式累積投資)は1万円などの少額で積立できます。
株式投資に興味はあるものの、まとまった資金を用意するのが難しい人に適した手法です。
また、毎月一定額で購入する株式積立では、ドルコスト平均法による時間分散効果が得られます。複数の銘柄を少額ずつ積立すれば、投資先の分散を図ることも可能です。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、公的年金の上乗せとして私的に加入できる年金制度です。拠出した掛金(月々5,000円~)を自ら運用し、60歳以降に老齢給付金を受け取れます。
iDeCoで拠出した掛金は、全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となり、所得税・住民税の負担を軽減できます。ただし、原則として60歳になるまでは資産を引き出せません。
「明治安田生命じぶんの積立」なら万一にも備えられる
「明治安田生命じぶんの積立」は、結婚資金・教育資金・旅行資金など幅広い目的に備えられる積立保険です。
月々5,000円から積み立てでき、保険料の払込みが5年間で終了するため、気軽にはじめられます(保険期間は10年間)。また、いつ解約しても100%以上の受取率のため、安心して積み立てられます。
「明治安田生命じぶんの積立」には、保障も備わっており、万一のときには死亡給付金が受け取れます。
また、災害死亡給付金として、不慮の事故の日から180日以内に死亡したときや所定の特定感染症により死亡したときは既払込保険料の1.1倍の額を受け取れます。
将来に向けて貯蓄をはじめたいと考えている人は、ぜひご検討ください。
※保険商品をご検討・ご契約いただく際には、「ご案内ブックレット」を必ずご確認ください。
まとめ
積立投資とは、一定の金額を定期的にコツコツと買付していく投資手法です。積立投資ができる金融商品には、NISAや株式積立(株式累積投資)、iDeCo(個人型確定拠出年金)などがあります。
積立投資は少額ではじめられ、買付のタイミングに悩まなくてよいため、投資初心者にも適しています。一方で、運用次第では払い込んだ金額を下回る場合がある点や、コストがかかる点には注意が必要です。
積立投資のメリット・デメリットを踏まえ、資産形成をはじめるきっかけとしてぜひご検討ください。
募Ⅱ2401935ダイマ推