個人年金保険はおすすめ
しないと言われる理由は?
メリット・デメリットを解説

個人年金保険は、貯蓄型の生命保険として、老後資金の準備を目的に多くの人に利用されています。人気も知名度も高い保険商品ですが、一方で、個人年金保険は老後資金の準備にはおすすめしないとする意見も聞かれます。

この記事では、なぜ老後資金の準備に個人年金保険はおすすめしないとされるのか、その理由やメリット・デメリットなどをわかりやすく解説します。

※本記事は、2023年8月現在の内容です。

個人年金保険はおすすめしないと言われる理由

老後資金の準備を目的とした個人年金保険ですが、おすすめしないとの意見がなぜあるのか、その理由を解説します。

解約返戻金が払い込んだ保険料を下回る可能性がある

個人年金保険は、途中で解約すると解約返戻金が払い込んだ保険料の総額よりも少なくなる場合があります。解約返戻金とは、保険を解約した際に払い込んだ保険料から払い戻されるお金です。

契約時に決められた利率をもとに長期間運用する前提の商品であるため、一般的に解約するタイミングが早いほど手元に戻るお金は少なくなる傾向があります。

解約返戻金がこれまで払い込んできた保険料を下回れば、損失となってしまうため注意が必要です。ただし、解約返戻金が払い込んだ保険料を下回る可能性があるのは個人年金保険に限らず、一般的にほぼすべての生命保険に当てはまります。

インフレの影響を受けやすい

インフレの影響の受けやすさも、個人年金保険がおすすめされない理由とされます。

インフレとは、普段購入する日用品やサービスの値段(物価)が継続的に上昇することです。たとえば1年で2%物価が上昇した場合、1年後に現在100万円の日用品を購入するために102万円が必要となります。

個人年金保険は、契約時に利率や年金額が固定されている定額年金(確定年金)が一般的です。そのため、今後インフレが続くと、年金を受け取る際には契約時よりも資産価値が目減りしてしまう恐れがあります。

そもそも個人年金保険とは?

老後資金を準備する手段として広く知られる個人年金保険ですが、そもそもどのような保険商品なのかを改めて確認しておきましょう。

個人年金保険は、死亡保障など保険としての側面をあわせ持ちながら、払い込まれた保険料を積み立てて原資とし、資産形成を行なう商品です。

契約時に決められた年齢から年金を受け取れる仕組みです。万一、年金受取より前に被保険者が亡くなると、すでに払い込まれた保険料に応じた死亡給付金が遺族に給付されます。

個人年金保険には、大きく、契約時に利率や年金額が確定する定額個人年金保険と運用実績によって将来の年金額や解約返戻金が増減する変額個人年金保険の2種類があります。

また、年金は受け取る期間などによりいくつかの種類に分かれます。保険会社ごとに商品の詳細は異なります。

種類 一般的な特徴
確定年金 被保険者の生死にかかわらず、契約時に定めた10年や15年などの一定期間は年金を受け取れる(※)
保証期間付終身年金 年金の受取保証期間中は被保険者の生死にかかわらず年金を受け取れ、保証期間終了後も被保険者が生存しているあいだ一生涯受け取れる(※)
有期年金 契約時に定めた10年や15年などの一定期間中、被保険者が生存しているあいだ年金を受け取れる
①保証期間の設定がある場合、保証期間中のみ被保険者の生死にかかわらず年金を受け取れる
②保証期間の設定がない場合、年金受取期間中に被保険者が亡くなると、年金の残額相当額を一時金として受け取れる
夫婦年金 夫婦いずれかが生存しているあいだ年金を受け取れる
10年などの保証期間を設ける仕組みが一般的(※)

※保証期間中に被保険者が亡くなると、残りの期間応じた年金や一時金を受け取れます。
出典:生命保険文化センター「個人年金保険とは?」

個人年金保険のメリット・デメリット

おすすめしないとの意見はあっても多くの人が契約している個人年金保険に、興味を持たれる人も多いでしょう。そこで、個人年金保険のメリット・デメリットを詳しく解説します。

個人年金保険のメリット

将来の生活資金としてお金を貯めようと思っても、銀行口座だとついお金を引き出してしまい、思うように貯蓄できないかもしれません。しかし、個人年金保険なら原則として解約するまでお金を引き出せず、自動的に貯蓄を実現できます。

また、個人年金保険は生命保険料控除の対象で契約形態等の条件を満たせば、払い込んだ保険料に応じて個人年金保険料控除を受けられます。将来への備えと同時に、保険料払い込み中の所得税や住民税の負担軽減もできます。

なお、保険加入にあたって、通常必要となる健康状態に関する告知等ですが、個人年金保険は健康状態それほど厳しくないとされています。そのため、健康状態に不安があっても加入しやすく、万一の際に家族にお金を残せる安心感があります。

※税法上の取扱いについては2023年7月現在の税制に基づくものであり、今後、税制の変更の伴い取扱いが変わる場合があります。個別の取扱いにつきましては、所轄の税務署等にご確認ください。

個人年金保険のデメリット

個人年金保険で注意したいデメリットは、解約返戻金が払い込んだ保険料よりも少なくなる可能性です。そうなれば、老後資金の備えとしての目的を果たせなくなるため、中途解約はしない前提での契約が大切です。

また、インフレリスクがある点もデメリットの一つです。インフレとは、ものやサービスの値段が継続的に上昇することです。

個人年金保険の多くは、将来受け取れる年金額が契約時に決まります。そのため、インフレが起きると、契約時より受取時のお金の価値が相対的に減少してしまいます。

インフレに強い変額型の個人年金保険もありますが、変額型では受け取れる年金額の最低保証がないものもあり、解約返戻金は最低保証がない場合がほとんどです。

メリットとデメリットをよく比較して、検討することが大切です。

個人年金保険への加入をおすすめしない人の特徴

個人年金保険の概要、メリットやデメリットをお伝えしてきましたが、ここではそれらを踏まえて、個人年金保険への加入をおすすめしない人の特徴を紹介します。

資産を効率よく運用したい人

個人年金保険の運用は保険会社が行ない、基本的に安定性を優先したローリスクローリターンとなっています。途中で解約しない限り、約束された年金を受け取れる安定性はあるものの、大きなリターンは狙えません。

そのため、自分で運用方針を決めたい、多少のリスクを負っても効率よく資産を運用したいと考える人には不向きです。

保険料を長期間払い続けるのが難しい人

個人年金保険は、払い込まれた保険料を原資に、長期にわたる運用で老後に備える商品です。経済的な余裕がない状態で契約すると、保険料の払い込み中に家計の状況が変わり、中途解約をせざるを得なくなる可能性があります。

途中で解約すると払い込んだ保険料を下回る恐れがあるので、長く保険料を払い続けることに不安を感じているなら、個人年金保険はあまり向いていないかもしれません。

個人年金保険への加入がおすすめな人の特徴

次に、個人年金保険への加入がおすすめな人の特徴をお伝えします。

貯蓄が苦手な人

老後に向けて資金を準備したいけれどコツコツ貯蓄する自信がないなら、保険料が口座から自動振替になる個人年金保険がおすすめです。

保険料が自動的に払い込まれるため、自分で意識しないうちに着実に老後資金を備えられます。

老後に備えて安定した資産形成をしたい人

個人年金保険の運用は保険会社が行なうため、金融商品や投資に関する知識が少なくても、老後資金の準備を手軽に始められます。

定額型であれば、契約時に決められた年金額を将来確実に受け取れるので、安定した資産形成を望む人に向いています。

ただし、変額型や外貨建てなどの個人年金保険は運用リスクが高めなので、安定した運用が目的であれば注意が必要です。

「明治安田生命じぶんの積立」なら気軽に始められる

個人年金保険の保険料払込期間は20~40年と比較的長く、中途解約したときに手元に戻る解約返戻金が少なくなるリスクを考えると、契約に不安を感じる人もいるでしょう。

保険料の払込期間が長期間に及ぶ点に不安がある人は、「明治安田生命じぶんの積立」から始めてみてはいかがでしょうか。

保険料の払込みは月々5,000円からと少額での積み立ても可能で、保険料の払込期間は5年(保険期間は10年)なので、気軽に始められます。

また、中途解約でも解約返戻金が払い込んだ保険料を下回らないなど、個人年金保険のリスクも解消できます。

まとめ

個人年金保険は、老後資金の準備を目的とした商品で安定した運用が魅力です。しかし、長期にわたる運用を前提としているため、中途解約をすると解約返戻金が払い込んだ保険料より少なくなる可能性がある、インフレの影響を受けやすいなど、おすすめしないとされる理由がいくつかあります。

契約を検討される際は、個人年金保険の特徴や向き・不向きを見極めることが大切です。

途中解約で解約返戻金が払い込んだ保険料を下回る点に不安がある人、まずは「明治安田生命じぶんの積立」から始めてみてはいかがでしょうか。

※明治安田生命じぶんの積立をご検討・ご契約いただく際には、「ご案内ブックレット」を必ずご確認ください。

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