学資保険の代わりにNISAは使える?!両者の違いや
メリット・デメリットを解説

子どもの教育費を準備する方法には、学資保険のほかにNISAを利用した資産形成も考えられます。

投資信託の積み立てや成長が見込まれる株式をNISA口座で保有し、資産運用で教育費に備える方法です。

学資保険の代わりにNISAを使うべきか、迷う人もいるのではないでしょうか。

しかし、学資保険とNISAでの資産形成は性質が異なるため、どちらが向いているかは状況次第で異なります。

この記事では、学資保険とNISAの違いやメリット・デメリットを解説し、どちらが向いているかを解説します。

NISAを利用した資産形成は学資保険の代わりにもなる

NISAを利用して得た運用益を教育費に充てれば、学資保険の代わりにすることは十分可能です。

ただし、学資保険とNISAは仕組みが異なるため、両者の違いやメリット・デメリットを考えて決めましょう。

学資保険とNISAの違い

学資保険は、子どもの教育費を準備するために加入する保険商品です。一定の保険料を払い込むと、子どもが進学・進級するタイミングなどで教育資金や満期保険金を受け取れるため、教育費に備えられます。

月々の払込保険料は商品や設定した受取金額・払込期間・契約者の年齢などで異なります。受取金額を多く・払込期間を短く設定するほど、払い込む保険料は高くなるケースが一般的です。

NISAとは、投資を行なう際に一定の範囲までの投資金額なら、得られる配当金や売却益が非課税になる制度です。

2014年からはじまった制度で、2016年からはジュニアNISAが登場し、2018年からは一般NISA・つみたてNISAに分かれました。2024年からは抜本的拡充・恒久化された新しいNISA制度がはじまります。

NISAを利用して得た運用益は、任意のタイミングで現金化でき、必要な用途での利用が可能です。NISAは子どもの教育費に限らず、幅広い目的で資産形成して、将来に備えられます。

投資するタイミングや金額も自由に決められますが、非課税で運用できる金額や期間は決まっています。現在の一般NISAは年間120万円を5年間、つみたてNISAは年間40万円を20年間運用できます。

2024年からの新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠が併用できる制度に変更されます。つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円まで投資でき、期間はいずれも無期限です。

※制度に関する記載は2023年6月現在の制度に基づくものであり、将来変更される可能性があります。

学資保険で教育費を用意する際のメリット

学資保険で教育費を用意するメリットには、以下の点が挙げられます。

  • 教育費を準備する計画を立てやすい
  • 保険料の払込みが免除される保険もある
  • 加入者向け専用サービスが付いた保険もある
  • 払込保険料は生命保険料控除が活用できる

教育費を準備する計画を立てやすい

学資保険は払込期間や教育資金を受け取るタイミングが決まっているため、資金計画を立てやすい特徴があります。

毎月一定の金額を払い込むため家計の収支管理がしやすく、将来必要な教育費を計画的に準備できる方法です。

保険料の払込みが免除される保険もある

学資保険には、保険料を払い込む契約者に万一のことがあった場合、保険料は免除されて教育資金を受け取れるものもあります。

万一の際にも備えつつ、子どもの教育費を準備できる点も学資保険のメリットです。

加入者向け専用サービスが付いた保険もある

学資保険のなかには、教育費の積み立てだけでなく、契約者限定サービスを用意しているところもあります。

たとえば、お子さまの病気・ケガを医師や看護師に電話相談できるサービスなどがあります。子育てをサポートする心強い存在です。

払込保険料は生命保険料控除が活用できる

学資保険で払い込んだ保険料は、生命保険料控除の対象です。控除できる金額には上限がありますが、生命保険料控除を活用することで税金の負担を軽減できます。

※税法上の取扱いについては2023年6月現在の税制に基づくものであり、今後、税制の変更の伴い取扱いが変わる場合があります。個別の取扱いにつきましては、所轄の税務署等にご確認ください。

学資保険で教育費を用意する際のデメリット

さまざまなメリットがある一方、学資保険で教育費を用意する場合にはデメリットも存在します。

  • 加入期間や教育資金の受取時期が限られる
  • 受け取る教育資金が課税対象となる

加入期間や教育資金の受取時期が限られる

学資保険は加入できる子どもの年齢や払込期間、教育資金を受け取れるタイミングが商品ごとに決まっています。

資金計画を立てやすい反面、やむを得ず途中解約すると、解約返戻金金額が払い込んだ保険料を大きく下回る可能性があります。

学資保険の加入時には、保険料が無理なく払い込み続けられる金額かもしっかり考えて契約しましょう。

受け取る教育資金が課税対象となる

学資保険で受け取る教育資金は、課税対象です。払込保険料や控除を差し引くと、税金がかからないケースもありますが、場合によっては思わぬ負担が発生するため注意しましょう。

NISAで教育費を用意する際のメリット

学資保険の代わりにNISAを利用して教育費を用意する場合には、以下のメリットがあります。

  • 任意のタイミングで現金化できる
  • 積み立て金額を変更できる
  • 売却益や配当金を非課税で受け取れる

任意のタイミングで現金化できる

NISAを利用して投資・運用した資産は、任意のタイミングで売却し、現金化できます。子どもの進学・進級のタイミング以外でも、資産を切り崩せばお金を用意できる点はメリットです。

習いごとなどで出費が増えたり、学校の教材費がかかったりした場合にも利用でき、柔軟な使い方ができます。

積み立て金額を変更できる

学資保険の保険料はあらかじめ決まっていますが、NISAで積み立てる場合の金額は、家計の収支状況にあわせて変更できます。

余裕のあるときは多めに、一時的に収入が下がったときは減額するなど、状況にあわせた調整が可能です。

しかし、1年間に投資できる金額には上限があり、無制限に積み立てられるわけではありません。つみたてNISAは月々の積み立て金額の範囲が決まっている証券会社もあるため、注意しましょう。

売却益や配当金を非課税で受け取れる

NISAを使って得た配当金や売却益は、非課税で受け取れます。学資保険で受け取れる保険金は課税対象ですが、税金のかかる心配がない点もNISAのメリットです。

NISAで教育費を用意する際のデメリット

学資保険とは異なるメリットのあるNISAですが、デメリットも存在します。

  • 投資した金額への控除はない
  • 運用結果が悪いと資金不足や損失が出る

学資保険の代わりにNISAを利用する場合は、デメリットも考慮しましょう。

投資した金額への控除はない

学資保険は払い込んだ保険料が生命保険料控除の対象となりますが、NISAは控除対象外です。

配当金や運用益は非課税で受け取れますが、控除を受けられない点はデメリットです。

運用結果が悪いと資金不足や損失が出る

NISAで教育費を準備する場合、運用結果が悪いと資金不足や損失が出る恐れもあります。

購入する投資信託や株式は十分に吟味し、損失を許容できる範囲内で運用しましょう。

学資保険とNISA、教育費の準備にはどちらがおすすめ?

学資保険とNISAには、異なるメリット・デメリットが存在します。どちらで子どもの教育費に備えるのがいいかは人によって異なるため、向いている人を紹介します。

学資保険が向いている人

投資するうえでのリスクを取りたくない人や、計画的かつ確実に教育費を用意したい人は、学資保険がおすすめです。

NISAで運用する株式や投資信託は、価格変動による損失リスクがあります。価格変動の予想は難しく、簡単ではありません。積み立てはじめたときに想定していた教育費を用意できないことも考えられます。

一方で、学資保険は契約時に受け取れる金額が決まっているため、損失リスクが少なく済みます。予定どおりに保険料の払込みを終えれば、想定していた金額を受け取れます。

ただし、学資保険は早期解約すると、解約返戻金が払い込んだ保険料を下回る恐れもあります。学資保険は払込満了まで加入継続することが重要なため、契約時には保険料の払込みを続けられるか、しっかり考えましょう。

また、学資保険は契約者である親に万一のことがあった場合、保険料の払込みを免除される商品もあります。万一の際に備えつつ、教育費を用意したい人にもおすすめです。

NISAが向いている人

NISAを使って教育費を準備する場合、投資にあたるため損失リスクは避けられません。その反面、運用結果が良ければ、学資保険よりも大きなリターンを期待できます。

そのため、リスクを許容できる人なら、NISAで教育費を用意する方法がおすすめです。

また、学資保険と異なり、NISAは払込期間や受取時期が限定されません。教育費だけでなく、出費が増えた際にも現金化して自由な用途に使えます。

教育費の準備だけでなく、幅広い用途に使えるお金を準備したい人も、NISAが向いているでしょう。

学資保険とNISAは併用も可能

NISAは学資保険の代わりに使うだけでなく、学資保険との併用も可能です。学資保険で確実に受け取れる教育費を準備しつつ、NISAを使って柔軟に対応できる資金を用意する方法もあります。

家計に余裕がある場合は、両者の併用も検討してみましょう。

「明治安田生命つみたて学資」で教育費を準備

明治安田生命つみたて学資」は、教育費がかさむ大学進学のタイミングで教育資金を受け取れる学資保険です。

保険料の払込期間は最長、お子さまが15歳になるまでで、全期前納払なら契約時に一括での払込みも可能です。保険料の払込みを早めに終えられるのも魅力です。

契約者が万一の際は、保険料の払込みが免除され、保障も継続するため安心して教育費を準備できます。

また、契約者専用の24時間妊娠育児相談サービスでは、看護師や保健師からのアドバイスが受けられます。妊娠中のお悩みやお子さまの突然の病気・ケガも無料で相談できます。

※保険商品をご検討・ご契約いただく際には、「ご案内ブックレット」を必ずご確認ください。

まとめ

NISAは一定範囲内の投資額までは非課税で運用でき、学資保険の代わりに教育費を準備する方法にも利用できます。

ただし、学資保険とNISAは性質が異なるため、両者の特徴を理解したうえで、自分にあった方法を選ぶことが大切です。

学資保険は月々の保険料や将来受け取る教育資金がいくらかわかりやすく、万一の際の保険料払込免除や加入者向けサービスを用意しているものもあります。また、払い込んだ保険料は、生命保険料控除の対象です。

NISAで投資・運用する資産は任意のタイミングで現金化して利用でき、積み立てる金額も柔軟に変更できます。運用益が非課税で受け取れるため、税金の負担を心配する必要はありません。

なお、両者は併用も可能です。教育費の準備方法は、家計の収支やライフステージにあわせて考えましょう。

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