
保険と投資は何が違う?
保険で資産運用するメリット・デメリットを解説
保険商品のなかには、受け取れる満期保険金や解約返戻金が、払い込んだ保険料を上回るものも存在します。リスクの高い投資より、保険で資産運用できれば安心と考える人もいるのではないでしょうか。
本記事では、保険と投資の違いや、保険で資産運用するメリット・デメリットを解説します。将来の備えや資産運用を考える人はぜひ参考にしてください。
※本記事は、2023年11月現在の内容です。

保険を使った資産運用と投資は何が違う?
資産運用は効率的にお金を増やすため、保有する資産を預貯金や投資など金融商品を使って運用する行為です。資産運用には、大きく分けて預貯金などの「貯める資産運用」と、株式投資などの「増やす資産運用」の2種類があります。
保険も投資も資産運用の一つですが、前提となる考え方やリスクは異なるため、状況に応じた使い分けが大切です。
保険の主な目的は保障を得るために加入する
保険は主に、入院などのリスクに備えた保障を得るために加入します。
例えば、医療保険はケガや病気になった際の医療費や入院費に備えるために加入します。また、ご自身が万一のとき、遺される家族の生活保障を目的に、生命保険に加入するケースもあるでしょう。
一方、貯蓄や財産づくりを目的として保険に加入している人の割合は少ない状況です。
投資は将来の利益を期待して出資する
投資は、将来的に得られる利益を期待して、株式や投資信託などを購入することです。
例えば、購入した株式が購入時よりも株価が上昇したタイミングで売却すれば、売却益を得られます。タイミングが良ければ、短期間で大きな利益が出るケースもあるでしょう。
一般的に、投資による資産運用は、保険で資産運用するより大きな利益を期待できます。ただし、保険で資産運用する場合と比較して、リスクが高いケースも多いため、注意が必要です。
また、投資先を慎重に選ぶことも大切です。投資する金融商品ごとにリスクの大きさも異なるため、リスクを把握したうえでの選択が大切です。
「貯める資産運用」と「増やす資産運用」を使い分け、投資によるリスクを分散させると良いでしょう。
保険で資産運用するには?
満期保険金や解約返戻金を受け取れる貯蓄型保険は、保障を得ながら資産運用する方法として活用できます。
満期保険金は保険期間の満了時に保険会社から受け取れるお金で、解約返戻金は保険の解約時に保険会社から受け取れるお金です。
貯蓄型保険で払い込んだ保険料以上の金額を、満期保険金や解約返戻金で受け取れば、利益が発生します。
ただし、短期解約では解約返戻金が払い込んだ保険料を下回るケースが多いため、注意が必要です。また、満期保険金や解約返戻金は所得税または相続税、贈与税の課税対象である点も注意しましょう。
なお、掛け捨て型保険は、保険金の支払い事由が発生しなければ保険金を受け取れません。満期保険金や解約返戻金がない、もしくは少額のため、資産運用には向きません。
※税法上の取扱いについては2023年11月現在の税制に基づくものであり、今後、税制の変更の伴い取扱いが変わる場合があります。
資産運用に向いている保険
資産運用に向いている保険には、以下の4種類が挙げられます。
- 終身保険
- 学資保険
- 個人年金保険
- 外貨建て保険
ただし、受け取れる満期保険金や解約返戻金額が、払い込んだ保険料を下回るケースもあるため注意しましょう。
各保険の特徴を詳しく解説します。
資産運用に向いている保険:終身保険
終身保険は死亡保険の一種です。満期保険金はありませんが、万一のときに備えながら、解約時には解約返戻金を受け取れます。
ただし、短期間で解約すると解約返戻金を受け取れない、または受け取れる解約返戻金が払い込んだ保険料を下回る場合もあります。
また、解約した場合には保障がなくなるため、注意が必要です。
資産運用に向いている保険:学資保険
学資保険は、子どもの教育資金に備える保険で、教育資金や満期保険金が受け取れます。
子どもが決まった年齢に達すると、教育資金として保険金を受け取れ、保護者である契約者に万一のことがあれば、保険料の払込みが免除され、保障は継続します。
子どもの教育資金を準備する方法として利用でき、払い込んだ保険料よりも多く満期保険金を受け取れるケースもあります。計画的に教育資金を積み立てながら、資産運用が可能な保険です。
ただし、途中解約すると解約返戻金を受け取れない、または受け取れる解約返戻金が払い込んだ保険料を下回る場合もあるため注意しましょう。
資産運用に向いている保険:個人年金保険
個人年金保険は一定の年齢に達すると、年金のように保険金を受け取れる保険です。
老後資金の準備として利用でき、将来受け取れる保険金が払い込んだ保険料を上回るケースもあります。老後に備えながら、低リスクで資産運用ができる保険です。
ただし、途中解約した場合の解約返戻金は、払い込んだ保険料を下回る場合もあるため注意しましょう。
資産運用に向いている保険:外貨建て保険
外貨建て保険は、払い込んだ保険料を米ドルや豪ドルなどの外貨で運用する保険です。
日本よりも金利の高い国の外貨で運用する保険なら、一般的な円建ての保険よりも受け取れる保険金や解約返戻金が増える可能性があります。また、保険金や解約返戻金を受け取るタイミングによっては、為替差益を得られる場合もあります。
円建て保険よりもリターンが大きくなる可能性があり、魅力的に感じる外貨建て保険ですが、為替差損が発生するリスクに注意しましょう。為替や手数料等の条件によっては、保険金や解約返戻金が払い込んだ保険料を大きく下回る可能性もあり、比較的リスクが高い保険です。
払い込む保険料も為替相場の影響を受けて変化するため、毎月・毎年一定とは限りません。
円建ての保険に比べて複雑であるため、リスクや契約内容などをしっかり理解したうえで加入しましょう。
保険で資産運用するメリット
投資と比較して、保険で資産運用するメリットは次の4点です。
- 必要な保障を得ながら資産運用できる
- ライフプランにあわせて着実に備えられる
- 投資より低リスクで資産運用できる商品が多い
- 払い込んだ保険料は生命保険料控除の対象になる
以下で詳しく解説します。

必要な保障を得ながら資産運用できる
保障を得ながら資産運用できる点は、保険の大きなメリットです。
一般的な投資商品は資産運用として利用できても、保障は得られません。
保険は自身のライフステージにあった保障内容を選んで加入できます。
- 単身者の場合:まとまったお金が必要なときに備えて保険料を積み立てられる保険へ加入
- 子どもが独立した場合:老後資金に備えられるよう保険を見直す
以上は一例ですが、状況にあわせて保障内容を選びながら、払い込んだ保険料が解約返戻金や満期保険金で受け取れる状態を作れます。
万一のときに備えながら資産運用すれば、ご自身や家族にとって大きな安心となるでしょう。
ライフプランにあわせて着実に備えられる
満期保険金が受け取れるタイミングは商品ごとに決まっているため、ライフプランにあわせて着実に資金を準備できます。
投資で必要な資金を準備する場合、どの時点で運用益がいくら得られるかは不確定です。予定どおりの金額を準備できない、または損失が出るリスクもあり、確実な方法ではありません。
保険での資産運用は、着実に資金を準備する方法にも適しています。
投資より低リスクで資産運用できる商品が多い
保険は基本的に契約者が払い込んだ保険料を保険会社が運用し、さまざまな保障として還元します。
安定性を重視し、リスクの低い運用をしているため、個人で投資するよりもリスクを抑えられるでしょう。
ただし、外貨建て保険は為替相場の影響を受けるため注意が必要です。
払い込んだ保険料は生命保険料控除の対象になる
年末調整や確定申告時に払い込んだ保険料を申請すると、生命保険料控除を受けられます。払い込んだ金額が控除されて税金の負担を抑えられるため、忘れずに申請しましょう。
ただし、生命保険料控除には上限があるため、払い込んだ保険料全額を控除対象にできない場合があります。
※税法上の取扱いについては2023年11月現在の税制に基づくものであり、今後、税制の変更の伴い取扱いが変わる場合があります。
保険で資産運用するデメリット
投資と比較して保険で資産運用する場合のデメリットは次の3点です。
- 高い利回りは期待できない
- 長期加入が前提となる
- 定めた保険料を継続して払い込む必要がある
以下で詳しく解説します。
高い利回りは期待できない
投資する金融商品のなかには、高い配当金や資産価値が大きく上昇するものもありますが、保険は投資に比べて高い利回りを期待できません。
保険での資産運用は大きなリターンを求めず、安定性を重視した運用と理解しましょう。
長期加入が前提となる
満期保険金や解約返戻金を受け取れる保険でも、加入期間が短いと受け取れる金額が少ないケースが多いです。
短期解約では解約返戻金を受け取れないケースもあり、基本的には長期的な加入が前提です。
一方、投資では短期間に大きな利益を得られる場合もあります。
保険加入時には、問題なく払込みを続けられる保険料かどうか、短期解約すると解約返戻金はどうなるかなど十分に確認しましょう。
定めた保険料を継続して払い込む必要がある
投資は、ご自身の経済状態にあわせて投資金額の増減を柔軟に変更できます。しかし、保険は、契約時に定めた保険料を継続して払い込む必要があり、保険料を変更したい場合は保障内容を見直さなければなりません。
保険料の金額が家計を圧迫しないかも考えて、加入を検討しましょう。
「明治安田生命じぶんの積立」は幅広い目的に備えられる
「明治安田生命じぶんの積立」は月々5,000円から積み立てができ、予算にあわせて4口まで選べる積立保険です。
幅広い目的として利用でき、ライフプランにあわせて着実に資金を積み立てられます。また、いつ解約しても100%以上の受取率のため、安心して積み立てられます。
満6歳から満65歳まで加入でき、健康に不安があっても申込み可能です。
※明治安田生命じぶんの積立をご検討・ご契約いただく際には、「ご案内ブックレット」を必ずご確認ください。
まとめ
保険も投資も資産運用の方法の一つですが、考え方や運用リスクは異なります。
保険は必要な保障を備えながら資産運用でき、ライフプランにあわせた資金計画を立てやすい点が特徴です。また、低リスクで運用できるケースが多く、払い込んだ保険料が生命保険料控除の対象になります。
ただし、投資と比べると高い利回りは期待できません。保険への長期加入が前提となり、保険料が割高な場合もあるため、加入時には注意しましょう。
募Ⅱ2401934ダイマ推