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採用はその人の人生を預かることそこに責任を持っていきたい

明治安田生命 東京第一マーケット開発部 中里 裕也 聴覚障がい

Q.現在担当しているお仕事を教えてください

入社時から現在まで新卒の法人総合営業職(地域型)の採用に幅広く携わっています。業務内容としては、学生情報の管理、選考進捗状況の集約や内定者研修会運営など、採用に関する業務全般を受け持っています。

前職は製造ラインにかかわる業務に携っていました。高校時代に取得したPCスキルに関する支持が活かせず、当時は自分でできる業務範囲が広げられずにいました。そこで、奮起して高校時代に取得した以上のPCスキルを独学で勉強したことで、当社に入社後は幅広い業務ができるようになりました。

私は重度の聴覚障がいがあります。まずは筆談でやり取りを始めて、慣れていくうちに口話でコミュニケーションがとれるようになり、気が付くと職員との信頼を持つようになりました。現在は口話でスムーズにコミュニケーションを取っています。

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Q.仕事で心掛けていることは何ですか

私が一番大事にしているのは“当社に応募してくださった学生を不安にさせない”ことです。最初の選考が終わってから次の選考までの間を極力空けないよう、選考の進捗には目を光らせて管理しています。そして、学生をフォローしているリクルーターに対しても、サポートをするようにしています。

私が現在所属している“リクルートチーム”で一緒に働くメンバーの業務進捗もしっかり気にかけて、手順を教えたりアドバイスをしたり、アットホームで笑顔溢れるチーム作りのためにチームの雰囲気を盛り上げています。

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Q.ご自身のモチベーションを高めるためにしている工夫はありますか?
また、ストレス解消について教えてください

20代の頃、毎週日曜日は健常者と一緒に硬式野球をやっていました。野球人生で一番忘れられなかった思い出は、神奈川県大会予選でベスト4まで勝ち進み、チームにとって何十年振りの「都市対抗野球 南関東2次予選」に進出したところです。「都市対抗野球 本戦」で最多優勝を誇る企業野球部と9イニングまで戦えたことがこれまでにない大きな経験となり「打倒!企業野球部」を合言葉にモチベーションを高めることができました。その後は、度重なる怪我で思うようなプレーが出来なくなり、現在は退団しましたが、アクティブな私が次に見付けた新たな趣味は、一眼レフを手にバックパッカーとしてまだ見ぬ絶景を撮りに海外旅行を楽しむことです。ストレス発散しつつ、人生のモチベーションを高めています。

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Q.全国の障がい者のみなさんにお伝えしたいことがあれば、教えてください

障がいは「ひとつの個性だ」と言いますが、私は「ひとつの特徴だ」と思います。

数多い仕事の中から一つを選んで就職先を決めることはとても難しいことだと思いますが、就職することは人生に大きな影響を与えるステップです。自分に合う職業とは何なのか、自分がしたいことは何なのか、自分自身としっかり向き合ってほしいと思います。

ちょっとしたきっかけ、ちょっとした出会い、ちょっとした勇気に気づくと「この会社で働いてみたい」「この人と一緒に働いてみたい」という思いが湧いてきます。障がいにとらわれず「ひとつの特徴」を持つ自分自身と向き合って、「あ、自分にも得意分野がある!」と発見できる可能性を信じてください。

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上司の方にも伺いました

中里さんはPCスキルに長け、特にデータの集計・集約・管理などについて細かな作業をしてもらいました。職務経歴が長いため、私自身が教わる場面も多く、必要な資料をお願いしても、意図を汲んで対応してくれる存在です。本人が積極的にコミュニケーションを取ってくれるので、チームの打ち合わせには常に参加してもらい、課題について意見をもらうこともあり、もっとこうしたらいいのでは?と改善策を提案してもらうなど、業務面でもチームワークの面でも頼もしい存在でした。

また、自分の担当外の仕事をサポートすることに関しても積極的で、気づいたことはなんでも積極的に手伝ってくれますし、後輩の業務進捗も気にかけてくれます。

時間がかかっても、自身が納得するまで質問してくれるので、周囲の方もその姿勢に応じ筆談や口話を駆使してコミュニケーションをとっている姿が自然になっています。

これからも頼りにしています!