FPが解説!マネーコラム

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早い人は始めている!?20台~30代の貯蓄事情早い人は始めている!?20台~30代の貯蓄事情

貯蓄できないのはお給料が少ないから?

お金がなかなか貯まらないそこのあなた! 「お給料が少ないから仕方ないでしょ……」なんて、考えていませんか?

これまでお金の専門家FP(ファイナンシャルプランナー)として、多くの社会人のお財布事情をつぶさに見てきましたが、「お給料が少ないから貯蓄できない」というセリフを、30代の方からも、40代の方からも、50代の方からもよく耳にします。また、一様に「あと●万円あったらなぁ」とつぶやきます。

貯蓄できないのはお給料が少ないから?

年功序列制度が崩れ始めているものの、日本はまだまだ若い方よりも年上の先輩のほうが、多くのお給料をもらっています。しかし、お給料が上がるとその分、仕事上の付き合いも増加します。ちょっといいスーツを着たり、後輩にご馳走したりすることもあるでしょう。結婚して家族が増えたり、住宅ローンを返済したり、暮らしにかかるお金も増えていきます。そうなると、お給料が増えたところで、それはそれで貯蓄をするのは意外と難しくなるのです。

FPとしての現場の実体験に基づきますが、きちんと貯めている社会人の多くは、お給料が少ないときから少しずつでも貯蓄を始めていました。そして、お給料が上がるにつれ、少しずつ貯蓄額を増やしていました。

これもまたよく耳にする言葉のひとつですが、5年後、10年後に「もっと早めにお金のことをきちんと考えておけばよかった……」と後悔したくなければ、お給料が上がるのを待つのではなく、いまから少しずつでもいいので貯蓄を始めましょう。

みんな、どれくらい貯めている?

実際、周囲のみんながどのくらい貯蓄をしているのか、気になりますよね? そこで、実家暮らしの方よりもお金が貯まらないといわれる1人暮らしの貯蓄事情について、「家計の金融行動に関する世論調査」(平成27年度単身世帯 金融広報中央委員会)から調べてみました。

金融資産を保有している割合は、20代で37.4%、30代で54.7%となっており、20代で6割以上、30代で4割以上の方が金融資産を保有していないと回答しています。一方で、貯めている方の金融資産保有平均額は20代が379万円(中央値180万円)、30代が825万円(中央値500万円)と、かなりしっかり貯蓄していることがわかります。みんな意外とこっそり貯めているのです。

1人暮らしでこれだけ貯められるのであれば、実家暮らしの方はもっと貯められるはずですよ。

目標は30歳を目安に300万円!

入社して間もない社会人の方から「30歳までにいくら貯めたらいいですか?」と聞かれたら、私は「30歳を目安に300万円を目標にしましょう」と答えています。

「民間給与実態統計調査」(平成26年分)によると、25~29歳の平均給与は年間344万円(男性378万円、女性297万円)。この数字から税金や社会保険料を差し引いた手取り年収は、30歳前後でだいたい300万円前後と推測されます。不測の事態が起きて、たとえ1年間働くことができなくても、300万円あれば1年間暮らしていけるでしょう。

30代は生き方が多様化してくる年代。転職、起業、留学、結婚、出産、家の購入―――さまざまに分岐し、この段階では、ときにまとまったお金が必要になります。ピンチを乗り切りたいとき、チャンスを生かしたいとき、300万円という貯蓄は、きっとあなたの大きな味方になってくれるでしょう。

最初は月5,000円からでも大丈夫!

「300万円」なんて急に提案されても、その額の大きさに「絶対無理!」と感じた方もいることでしょう。これも現場FPとしての実感ですが、まずはできる範囲で実践可能なところから始めた人が成功しています。

もし、今の暮らしから毎月10,000円ずつ貯めるのが難しいのであれば、その半分の5,000円なら貯められるかもしれません。ビール1杯、コーヒー1杯を見直し、週に3日は手作り弁当で外食を控えるなど、暮らしのちょっとした無駄を見直してみましょう。

小さなことからコツコツと。この基本姿勢が何より貯まるコツなのです。

当ページは、「ご案内ブックレット」の補助資料であり、支払事由や制限事項のすべてを記載したものではありません。保険商品をご検討いただく際には、「ご案内ブックレット」を必ずご確認ください。なお、ご契約の際には、「ご案内ブックレット」の「保険設計書(契約概要)」「特に重要なお知らせ(注意喚起情報)」「ご契約のしおり約款」を必ずご確認ください。

氏家 祥美(うじいえ よしみ)

氏家 祥美 氏家 祥美

1995年立教大学卒業。旅行会社勤務後、2児の出産を経て、FP(ファイナンシャルプランナー)とキャリアカウンセラーの資格を取得。

2005年から独立系FP会社にて講演、執筆、相談業務の経験を積んだ後、2010年よりFP事務所ハートマネー代表に。

働く女性、働きたい女性に向けて、「貯める」「増やす」「稼ぐ」視点からお金の基礎知識をわかりやすく伝えることを得意としている。
著書に『いちばんわかる! 結婚一年生のお金』『35歳を過ぎた女性に贈る「これからのお金」のお作法』などがある。