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授業料だけじゃない! 想定外の教育費いろいろ授業料だけじゃない! 想定外の教育費いろいろ

貯めどきの小学生時代、侮れない中学受験対策費用

子どもの教育にかかるお金といえば、「大学の授業料だけ」と考えていませんか? 実はそのほかにも、統計データではあまり見かけることがない教育費がいろいろあるのです。

貯めどきの小学生時代、侮れない中学受験対策費用

たとえば、中学受験をする場合。中学受験対策は、一般的に小学4年生くらいから始まり、塾通いがスタートします。大手中学受験塾の授業料は、学年が上がるほど上昇。加えて、夏期講習や冬期講習の費用、設備費や教材費、模擬試験代などを合計すると、4~6年生の3年間で合計200万円以上かかると想定してください。中学受験を検討する場合、中学・高校・大学それぞれの授業料以外に、こうした受験塾費用も必要になると頭に入れておきましょう。

中学生と高校生は、部活の遠征費と食費に注意

中高生になると、部活動が本格化します。この部活の費用が意外と侮れません。たとえば野球部の場合、グローブ、バット、スパイク、かばん、練習着、ユニフォーム一式と、用意するものがとても多くなります。また、強いチームほど練習試合の回数が多く、遠征に行く機会が増え、交通費もかかってきます。

何より中高生は、とにかくよく食べる! 自宅で食べる以外に、友達と外で食べる機会も増えます。高校がアルバイト禁止の場合、こうした費用も食費の一環として家計から捻出している家庭を多く見うけます。

回数が多くなるため膨らむ、大学の受験費用

高校3年生になれば、大学受験対策の模擬試験が本格化し、この費用が1回あたり約5,000円。夏から秋になると、その回数も増えていきます。

AO入試や推薦入試は10~11月頃、一般的な大学受験は1月中旬~3月にかけて行われます。私立大学受験費用は1校1学部あたり3万5,000円程度。5つ受験すれば17万5,000円と、受験機会が増えるほどに金額も上がっていきます。

複数の大学を受験して、いずれかに合格すれば、本命校の合格発表前に入学手続きを求められることもあるでしょう。加えて、入学金として納める20~30万円の費用は、その後本命校に合格しても戻ってこないのがつらいところ……。

私立大学理系学部の初年度納入金平均額は150万円超

晴れて合格通知を受け取ると、入学金や授業料を大学に納めることになります。国公立大学の場合、入学金は28万2,000円、授業料は文系も理系も1年あたり53万5,800円。ここに、進学先によって設備費や実習費を加えた額が初年度納入金になります。

一方、私立大学の場合、文系学部初年度納入金平均額114万6,819円に対して、理系学部初年度納入金平均額は150万1,233円(医科歯科系は除く)。年間約35万円の差が出てきます。さらに理系の場合、大学院へ進学する割合が文系よりもはるかに高く、大学院2年間の授業料を含めると、その差はかなりのものになります。 (※参考資料:文部科学省 平成26年度私立大学入学者にかかる初年度学生納付金平均額)

1人暮らしの仕送りや、留学に行くことも

地元を離れて、大学生から1人暮らしを始めるケースもあるでしょう。全国大学生協組合連合会の調査によると、下宿生に対する親からの仕送りはひと月あたり71,440円(第51回学生生活調査 2015年調べ)。ひと昔前より低下していますが、未だに軽い負担ではありません。

そのほか、グローバル化の名のもと、留学を奨励する大学が増加しています。大学の長期休暇を利用した1~2ヵ月の留学でも、50~100万円程度の費用が通常の授業料とは別にかかります。

想定外の教育費は思いのほか多い!

こうして書き並べてみると、あまり念頭にない教育費が思いのほか多いことに気がつきます。かわいい子どもには何でもしてあげたくなりますが、先を見据えれば自分自身の老後資金も必要になります。教育費のかけすぎで、老後わが子の世話になる結果に―――これでは本末転倒。必要なお金をきちんと確保するためにも、メリハリのある使い方を意識してくださいね。

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氏家 祥美(うじいえ よしみ)

氏家 祥美 氏家 祥美

1995年立教大学卒業。旅行会社勤務後、2児の出産を経て、FP(ファイナンシャルプランナー)とキャリアカウンセラーの資格を取得。

2005年から独立系FP会社にて講演、執筆、相談業務の経験を積んだ後、2010年よりFP事務所ハートマネー代表に。

働く女性、働きたい女性に向けて、「貯める」「増やす」「稼ぐ」視点からお金の基礎知識をわかりやすく伝えることを得意としている。
著書に『いちばんわかる! 結婚一年生のお金』『35歳を過ぎた女性に贈る「これからのお金」のお作法』などがある。