健康寿命と平均寿命には10年の差!? 健康寿命を延ばすカギは脳と骨

食事は自然の素材にこだわる! よく噛むは最大の運動! 得意を伸ばして脳を活性化 長寿の秘訣を徹底解説! 医学博士 白澤先生

※本記事は、2024年4月時点の内容です

シニア世代の不安なこと第1位は「健康」!? 今日からできる! 健康寿命を延ばすための秘訣

何歳になっても充実した楽しい毎日を送りたい。そう願う人は多いのではないでしょうか。健やかに長く生きるため、今日からできることがあります!長寿研究の第一人者である白澤卓二先生に、毎日の「食」と「運動」、そして「心構え」で、健康寿命を延ばす秘訣をインタビューしました。

※ 本記事は、当社が白澤卓二様に取材を依頼して掲載しています。

健康寿命と平均寿命には10年の違いがある!?

――2020年に生命保険文化センターが行なった調査によると、シニア世代が最も不安なことの第1位は「健康」という結果でした。やはりみなさん、老後を考えるうえで健康への不安は切っても切り離せないのでしょうか。

長寿社会において最も不安なことの円グラフ。 健康面(からだの機能の低下等)46.0% 健康面(もの忘れや判断能力の低下等)29.1% 経済面(生活資金の不足等)16.9% 生きがい 2.6% その他 0.8% 不安はない 2.6% 無回答 1.9%
  • ※ 出典:公益財団法人 生命保険文化センター『ライフマネジメントに関する高齢者の意識調査』(2021 年)
  • ※ 小数点の端数処理の都合上、合計値は100%になりません

白澤先生:

そうですね。実際、さまざまな身体機能が低下していくシニア世代にとって、健康の維持はとても大きな課題だと思います。男女ともに平均寿命が80歳を超える長寿国の日本ですが、実は「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる」とされる健康寿命は、男女ともに70代なんです。健康寿命と平均寿命にはこの時点で10年の違いがありますよね。つまり70代で体調を崩し、健康面で大きな課題を抱えながら、余生を過ごす方が多いのが現状。たとえ平均寿命が長くても、健康寿命との差が大きい場合は不健康な状態が長期間続くことになり、医療費や介護費が増えるなど、家族や生活への負担も大きくなってしまう可能性があります。

  • ※ 出典:厚生労働省『健康寿命の令和元年値について』(2019 年)

親は自分の未来モデル!脳と骨が健康寿命のカギ

――健康寿命を延ばすことが、豊かな老後を過ごすうえでのポイントになりそうですね。では、健康寿命を延ばすために、最初に見直すべきことはなんでしょう。

白澤先生:

何よりもまずは、ご両親がかかった病気を振り返り、その予防をすることです。アルツハイマー病含め老後のさまざまな病気には遺伝が大きく影響する可能性があるため、親の健康状態は、自分の20年後を最もリアルに感じられる鑑となってきます。遺伝だけでなく、骨の健康状態にはミネラルやビタミンなど食べる物も影響しますので、親と似通った環境や習慣で生活していたら、一般的には骨にも同じ傾向が出てきます。自分の老後の健康を考えるときに、一般書で勉強するより、まずは自分の親がどうだったかを最初に見直すことが、ご自身の健康寿命を延ばすうえでの指針になるかと思います。

――具体的に気を付けておきたいポイントは何でしょう?

白澤先生:

75〜80歳を迎えたときに、健康寿命のカギを握るのは、脳と骨です。というのも、健康寿命を延ばすうえで特に気を付けたいのは骨粗しょう症と認知症。がんなどほかの疾患と比べて、一般的に日常生活に支障が出るレベルに達してから死に至るまでの期間が長く、生活への負担が大きい傾向にあります。それまでに、できるだけ骨粗しょう症と認知症の発症リスクをおさえることが大切です。
骨粗しょう症の対策に必要なのは運動。認知症の対策に効果的なのは日々の食事です。この二つは、なるべく早めに取り組むことが望ましいですね。特に女性の場合は、閉経を過ぎると骨が弱くなりやすいので対策は早いほど効果的ですよ。

日ごろの体調管理と万一のサポート、
二つの「備え」で不安を解消

食事・運動などの生活習慣にプラスして、保険に加入をすることも健やかな老後をつくるうえで有効です。明治安田の保険が、万一の事態にもしっかりと寄り添います。

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長寿のポイントは、「90歳で楽しめる運動」を今からはじめること

――では、シニア世代が避けたほうが良い運動と、おすすめの運動を教えてください。

白澤先生:

まず、避けたほうがいいのは、アスリートが行なっているようなハードな運動です。陸上競技で速く走るためのトレーニングと、健康を増進するための運動は全く違います。早いタイムを記録するより、私たちは安定した血圧を保つことが大事ですから。健康に良さそう!と思いがちなゴルフやマラソンも、じつは膝や足腰に大きな負担がかかり逆効果に……ということがよくあります。健康寿命を90歳まで求めるなら正しい体の使い方・関節の動かし方を学び、持続可能な運動を生活に取り入れましょう。
では、何をすれば良いか?正解は簡単。90歳以上になっても自分が楽しめそうで、かつ、実際に90歳以上でも楽しむ人がいる運動を、今からはじめることです。例えば水泳。90歳のシニアスイマーもいますし、100歳で泳いでいる方もいらっしゃいます。
それからウォーキングや、階段の上り下り、ヨガやピラティスも90歳になってもできるおすすめの運動ですよ。

――ほかにも、日常生活で意識すると良いことはありますか?

白澤先生:

先ほどはスポーツの話をしましたが、90歳を過ぎたら、最大の運動は「食べること」だと思っています。咀嚼筋は、人間の体のなかで一番強い筋肉なんですよ。この筋肉を使うには、とにかく噛まなければいけないものをあえて食事に取り入れることが大切。例えば、玄米に雑穀を入れて硬めに炊くのもおすすめ。しっかり噛まないと喉を通りません。高齢になるとつい柔らかいものを選んでしまいがちですが、全く逆です。毎日、よく噛み、飲み込む力をサボらせないで食事をしていれば、筋肉は鍛えられていきますし、脳が刺激され、認知機能を高める効果にもつながります。
1日3食、「硬い」食事を時間をかけてゆっくり食べる。健康になれる運動の一つだと思って向き合ってみましょう。

食事は「制限」するのではなく「自然の素材」にこだわろう

――日々の食材選びや調理は、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。

白澤先生:

私が経営している有料老人ホームでは塩分制限やタンパク質制限はしません。カロリーも計算はしていますが、基本的に制限はしません。それよりも、良い食材を選び、美味しい料理、咀嚼力を鍛える調理を心がけています。その成果で腎機能が良くなり降圧剤(高血圧の治療薬)がいらなくなった方もなかにはいらっしゃいます。塩分は控えないといけないと言われていますが、精製塩ではない自然塩を適量摂ることは、むしろおすすめです。自然塩にはナトリウムから、マグネシウム、カリウム、カルシウムなど、人間の身体を保つために欠かせないミネラルを豊富に含んでいます。体内のミネラルバランスを整えてくれるだけでなく、余分なナトリウムは体から排出されます。自然塩には、岩塩や海水塩、湖塩があり、成分も違えば、色や形、味わいもさまざま。料理によって使い分ける楽しみもあります。僕は塩コレクターで、世界中の塩を50種類くらい持っていますよ(笑)。

――世界中の塩を使い分ける! 面白そうです。

白澤先生:

今、僕自身は味噌や醤油も自分でつくっています。添加物を使わない味噌や醤油は、ビタミンやアミノ酸が豊富で体に吸収されやすいんです。それに対して、化学調味料は、栄養素が自然なバランスを失いがち。その分、臓器に負担がかかってしまいます。週に1回、栄養がある食事をしても、毎日食べているものが健康に悪いものだったら元も子もありませんよね。毎日食べているものは何か?と考えると、主食、味噌汁、そして醤油などの調味料。ここは、なるべくこだわってほしいところです。

――手づくり味噌と手づくり醤油、少々ハードルが高そうです……。

白澤先生:

そう、大変です(笑)。味噌は、仕込みから食べられるようになるまで1年くらいかかりますから。比較的簡単なのは、自分でキムチを漬けたり、塩麹をつくること。それから醤油の代わりにオリーブオイルを活用する方法もおすすめです。例えば納豆にオリーブオイルをかけると、栄養バランスも良いですし美味しいですよ。
オリーブオイル、手づくりキムチ、自家製塩麹。この3つがあれば、化学調味料を使わない料理がつくれます。最近注目されているケミカルフリー、いわば「化学物質を使わない」生活を無理なく続けることができるんです。

――新発見です。ちなみにオリーブオイルはどんなものが良いですか?

白澤先生:

良質なエキストラバージンオイルが良いですね。少し値が張ったとしても、ラベルをしっかり見て良いものを選びましょう。食材を選ぶとき、僕が大事にしているのは、生産者の顔が見えることと、産地直送のもの。今はインターネットで取り寄せることもできます。食材や産地について調べたり学んだりするうちに、食材選びや食べることが楽しみになります。これも健康寿命を延ばすためには有意義ですね。

OLIVEOIL しょうゆ 味噌 塩のイラスト

脳を活性化させるためには脳を「ナチュラル」な状態に

――健康寿命を延ばすために、ほかにできることはあるのでしょうか。

白澤先生:

得意なこと、好きなことをすることです。好きなことをしているとき、脳は一番ナチュラルな状態で、活性化されているんですよ。例えば学校の勉強。大きく文系と理系に分かれますよね。国語より数学が得意な理系の人が、国語を特訓するのは脳にとって不自然な状態。それよりも、本来のその人が持っている脳の特性を生かせる数学を学んだほうが、脳は自然体でストレスがありません。僕はこれまで500〜600人の脳を見てきましたが、同じタイプの脳を見たことがありません。形態学、機能学から言っても脳はとっても個性的。何歳になっても、脳の使っている部分は衰えませんし、得意なことをするほど鍛えられていきますよ。

――自分の脳にとって、ナチュラルな状態がわからない場合は?

白澤先生:

何をしているときが、一番心地良いかを考えてみると良いでしょう。例えば芸術的な脳の個性を持った人は、好きなところにキャンバスを立てて、好きな画角を選び、好きな色を使って描きますよね。これが一番、脳がナチュラルな状態で、最適な活動をしているという例です。社会生活でも、集団のなかにいることを好む人と、そうでない人がいます。ひとりで本を読んでいる方が心地良いなら、その人の脳にとってはそれがナチュラル。無理をして集団のなかに入ると、脳が不自然な使い方になり、ストレスを感じ心身ともに老化が進みます。
みんな社会の仕組みになんとか自分を当てはめようとしがちですよね。家族も、認知機能が落ちてくると、できなくなったことを訓練させようとしたり、「あなたは、これができないから認知症だ」なんて、決めつけてしまったり(笑)。でもそれも含めて脳の個性なんです。すばらしい個性を秘めているのに、家族も本人も発見できずにここまで来たということもありますから。

――もしかしたら、80歳、90歳で思わぬ個性や才能が開花することも……?

白澤先生:

ありうるでしょうね。自分の脳の個性に気付いて、毎日ナチュラルな自分でいること。それが最大の健康寿命を延ばす秘訣かもしれません。

人生設計に大切な「投資」を今日からはじめよう

――最後に、「もしも」の対策としての医療保険について、先生のご意見をお聞かせください。

白澤先生:

保険に加入することは、身体が健康なうちに投資をし、これからのアクシデントや病気に備える意味で、とても賢い選択だと思います。自分にどのような保険が必要か考えることは、自分の将来のポートフォリオ、人生設計を考える良いきっかけにもなります。
投資という意味では、日々の食材選び、調味料選びも同じですね。どこのスーパーに行けばいいか、そのなかから何を選べばいいか、自分なりに調べたり試したりしてみる。これも立派な投資ですよね。健康を学ぶための投資は、勉強した分だけ、すぐに自分の健康となって返ってきますよ。

Profile
白澤卓二

Profile白澤卓二

白澤抗加齢医学研究所 所長、お茶の水健康長寿クリニック 院長、医学博士。国際予防医学協会 理事長。有料老人ホームResidence of Hope館林 代表。健康実用書を300冊以上執筆し、人気テレビ番組にも多数出演。わかりやすく幅広い医学的解説が好評を博している。著書に『名医が教える 脳が老けない最高習慣』(リベラル社)、『長寿脳―120歳まで健康に生きる方法』(ダイヤモンド社)ほか多数。

  • ※本記事は、2024年4月時点の内容です。
  • ※本記事は、当社が白澤卓二様に取材を依頼して掲載しています。

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運動に食事、そして暮らし方……老後を豊かにするうえでできることはたくさんありますが、保険への加入もその一つ。健康管理と備えを並行して行なうことが、健やかな体づくりへの近道になるはずです。明治安田ではみなさんの老後をサポートする保険をご用意しています。ぜひ検討してみてください。

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