あなたのいびきは大丈夫?いびきが知らせる怖い病気

いびき危険度チェックリストで見極めよう!睡眠時無呼吸症候群になりやすい人の特徴と対処法

※本記事は、2024年2月時点の内容です

危険信号、気付いていますか? いびきが知らせる怖い病気

眠っている間にかくいびきには、実は命にかかわる危険な病気が潜んでいる可能性があることを知っていますか?今回は、そんな危険な「いびき」についてご紹介。通常のいびきとの違いや、日常的な対処法を専門医に伺いました。あなたの眠りは大丈夫?ぜひチェックしてみてください。

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いびきは突然死を招く「死の五重奏」の一つ

疲れていたり、お酒を飲んでから寝たときに「いびき」をかく人は少なくありませんが、日常的ないびきすべてが危険なわけではありません。そもそもいびきはなぜ発生するのでしょうか。そして危険ないびきとはどのようなものを指すのでしょうか。

いびきはなぜ発生するのか?

いびきは、睡眠中に呼吸のとおり道である「気道」が狭くなり、気道壁が震えて音が出ることで発生する現象です。
いびきには、お酒を飲んだり、鼻が詰まったりしたときに一時的に気道が狭くなり発生するような一過性のタイプのほかに、骨格や体型などから習慣的に発生するタイプのものがあります。前者であれば、一時的に睡眠の質は下がってしまいますが、それほど健康上の心配はありません。問題なのは後者。習慣的に発生することで日中の疲労感や眠気が継続するだけでなく、悪化すると一時的に無呼吸や低呼吸状態に陥る可能性があります。この睡眠時の無呼吸・低呼吸症状が常態化する病気が、「睡眠時無呼吸症候群」です。

放置すると死のリスクも
睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群は、ひと晩のうちに、10秒以上続く無呼吸が1時間に平均5回以上起こる状態を指します。睡眠中にたびたび呼吸が止まることで、眠りが分断されて睡眠の「質」が低下するほか、血圧や脈拍に大きな負担を与えてしまいます。最近ではその危険性が注目され、「糖尿病」「高脂血症」「高血圧」「肥満」とあわせて、放置すると脳梗塞や心筋梗塞などによる突然死を招く「死の五重奏」の一つとされています。睡眠時無呼吸症候群に関する研究は世界中で行なわれていますが、中等症以上の睡眠時無呼吸症候群を治療せずに放置すると10年後には3~4割の方が死亡してしまうといわれており、命を危険に晒す可能性がある要注意な病気です。

※ 厚生労働省e-ヘルスネット『昼間の眠気 -睡眠時無呼吸症候群・ナルコレプシーなどの過眠症は治療が必要』

あなたのいびきは大丈夫!?

いびき危険度チェックリスト

睡眠時無呼吸症候群のいびきを見極めるポイントは、「音」です。通常のいびきと比べて睡眠時無呼吸症候群のいびきは、音が大きく、リズムが変則的です。激しいいびきをかいていると思ったら突然止まり、しばらく経った後に、「グググ、ガー」など大きな音を立てて再びいびきをかきはじめるという特徴があります。
しかし、いびきは睡眠中に発生するためなかなか自分では気付きにくいもの。ひとり暮らしで自分がいびきをかいているか分からない人は、睡眠計測アプリを活用したり、スマートフォンの録音機能やICレコーダーなどで、睡眠中の音を録音するのも有効でしょう。

また睡眠中に無呼吸になると酸素が不足して息苦しくなり、口が開きぎみになるため、日中の眠気や睡眠の浅さに加えて、「朝起きると口が渇いている」という人も睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

こんな症状がある人は、
睡眠時無呼吸症候群の可能性が!

  • いびきの音が大きく、リズムが変則的
  • 夜間にたびたびトイレに起きる
  • 朝起きたときに口のなかが乾燥している
  • 睡眠時間は足りているはずなのに、日中に強い眠気や疲労を感じる
  • 起床時に頭痛がする

睡眠時無呼吸症候群に
なりやすい人の特徴をチェック

睡眠時無呼吸症候群を引き起こす最大の要因は、「顔の骨格」です。そもそも日本人は、顔が平たく下あごが小さいため、気道が狭く、無呼吸状態になりやすいという特徴があります。それに加え首やあご周りに脂肪がついていたり、加齢によって喉の筋力が衰えてしまうことで、空気のとおり道である気道がさらに狭くなり、危険ないびきをかく要因になります。代謝が落ち、上半身や頸部に脂肪がつきやすくなる中年以降の男性に多い病気ですが、気道を広げる働きをするプロゲステロンという女性ホルモンの分泌が減る更年期以降の女性も、注意が必要です。

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睡眠時無呼吸症候群が引き起こす怖い全身疾患

血液の酸素供給が正常に行なわれているかを測定する医療機器「パルスオキシメーター」で血中酸素濃度を測ると、正常値は96~99%程度、呼吸不全の状態で90%程度ですが、睡眠時無呼吸症候群では瞬間的に60~70%まで低下することも。そんな危険な症状がひと晩に何度も発生するため、当然体に大きな負担がかかることになります。低酸素の状態が続くことで、脳梗塞や心筋梗塞、動脈硬化などの合併症が起こりやすくなったり、糖尿病の発症や高血圧など、さまざまな全身疾患を引き起こすリスクを秘めています。以下が全身疾患の一例です。

  • 高血圧

    睡眠中に無呼吸状態から呼吸が再開されると、脳に「覚醒反応」が起き、睡眠が一時的に中断されます。すると本来優位であるはずの副交感神経に代わり交感神経が働き、血圧が上昇します。睡眠時無呼吸症候群では、これがひと晩に何度も繰り返されるために副交感神経がうまく働かず、血圧が高くなっていき、結果的に高血圧を誘発することになります。高血圧を放置すると脳梗塞や心筋梗塞などの合併症を引き起こすリスクもあるため、注意が必要です。

  • 心臓疾患

    無呼吸症状が起こると体は肺を膨らませて呼吸しようとし、心臓に大きな負担をかけます。そのため、睡眠時無呼吸症候群は不整脈や狭心症、心筋梗塞などの心臓病を発生させるリスクを高めます。また先に言及した高血圧も心臓疾患の引き金に。高血圧により血管に負担がかかり動脈硬化が進むと、心臓への血流が悪くなり、脳梗塞や心筋梗塞を招きます。厚生労働省の統計によると、「心疾患」は悪性新生物(癌)に次いで、日本人の死因の第二位。睡眠時無呼吸症候群が予期せぬ死への入り口になる可能性もあるため、決して甘く見てはいけません。

    ※ 厚生労働省『令和4年(2022)人口動態統計(確定数)の概況』

  • 糖尿病

    糖尿病は、血糖値を下げる「インスリン」というホルモンが不足し、高血糖になることで起こる病気です。インスリンは副交感神経が優位なときに分泌されますが、睡眠時無呼吸症候群になると寝ているときに交感神経のバランスが崩れるため、インスリンがうまく働かず、糖尿病になりやすくなります。糖尿病も、睡眠時無呼吸症候群、高血圧とあわせて「死の五重奏」の一つとされているほど実は要注意な病気。悪化すると網膜症、腎症、神経障害などの合併症を引き起こす可能性があります。

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「気道の確保」が肝心! 今日からできる5つの対処法

睡眠時無呼吸症候群は骨格や体型などが大きな要因になるため、自分で改善することは難しく、病院で適切な治療を受ける必要があります。しかし生活習慣や睡眠環境の改善などで、なるべく無呼吸症状に陥らないような対策をとることは可能です。ここでは、無呼吸を防ぐためのポイントを紹介します。

  • 1

    適正体重を守る

    適正体重を超えて首や喉、あご周り、舌などに脂肪がつくと、気道が圧迫されやすくなるため無呼吸になるリスクが増加します。肥満気味の人は食事や運動など生活習慣を見直して、減量を心がけましょう。

  • 2

    横向きで寝る

    いびきの原因は筋肉が緩み、重力で舌が喉へと落ちて気道をふさいでしまうこと。気道を確保するためには、寝る姿勢は仰向けよりも横向きがおすすめです。なるべく横を向いて眠ることで、舌の落ちる位置を多少ずらすことができ、気道に呼吸のとおり道ができます。
    仰向けで寝ることが癖になっている人は、抱き枕を使うのも良いでしょう。また、どうしてもいびきをかいてしまう場合は、パジャマの背中にソフトボールを貼り付け、仰向けで寝づらい状態にすることで、強制的に横向きの姿勢を保つ方法もあります。

  • 3

    寝具選びに気をつかう

    睡眠時の気道を確保するためには、姿勢だけでなく寝具選びも重要です。枕が高いとあごを引くことになり、気道が圧迫されてしまうため、枕はやや低めを選びましょう。またマットレスは、高反発マットレスがおすすめ。低反発のものより寝返りが打ちやすく、体の沈み込みを避けられるため、無呼吸状態を比較的回避することができます。

  • 4

    寝酒や喫煙をやめる

    アルコールにはリラックス効果がありますが、それゆえに筋肉が緩んで舌が喉へと落ちやすくなり、睡眠時に気道がふさがれてしまう恐れがあります。できれば、寝る3時間前から飲酒を避けた方が良いでしょう。
    また喫煙もNG。タバコを吸うと喉が刺激を受けて慢性的に炎症が起こり、気道が狭くなりやすくなるため、いびきの原因になります。

  • 5

    睡眠薬や睡眠導入剤は逆効果に!

    睡眠時無呼吸症候群で睡眠不足になっていることに気付かず、睡眠薬や導入剤を飲んでしまうケースも少なくありません。しかし睡眠薬には、筋肉の緊張をやわらげる働きがあるため、かえって無呼吸症状を悪化させてしまいます。

症状を改善するためには正しい知識を身に付け、適切な対策を行なうことが大切です。上記の5つのポイントを、ぜひ日ごろから意識してみてください。

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日常的な対策に加え、気になったら医療機関で受診を!

睡眠時無呼吸症候群はなかなか自覚症状がないため、うっかり放置して病状が進行してしまったり、単なる不眠症と勘違いして睡眠薬や導入剤を飲むなど、誤った対策で余計に症状を悪化させてしまうことも少なくありません。
日ごろの対策と並行して、少しでも気になる症状があれば睡眠外来など専門の医療機関を受診することをおすすめします。現在は、病院から簡易検査器具を受け取り自宅で簡単に測定することもできます。医療機関を上手に頼りながら、健康を維持していきましょう。

監修
村田朗

監修村田朗

御茶ノ水呼吸ケアクリニック院長。日本医科大学、同大学院を卒業後、日本医科大学付属病院に25年間ほど勤務。2007年12月、「御茶ノ水呼吸ケアクリニック」を開院。
専門は睡眠時無呼吸症候群、COPD。2003年2月、山陽新幹線で発生した運転士居眠り事故の原因として、当時まだ認知度が低かった「睡眠時無呼吸症候群」をはじめてメディアで取り上げた。

  • ※本記事は、2024年2月時点の内容です。
  • ※本記事は、当社が村田朗様に監修を依頼して掲載しています。

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