明治安田発案のサウンドアーチ
-声の架け橋-

~金融包摂(注1)の推進、社会課題の解決への貢献を通じて社会的価値を創出~

「聴こえ」に悩みをもっている方の“声の架け橋”となり、豊かな生活をサポートする

当社は、企業ビジョン「信頼を得て選ばれ続ける、人に一番やさしい生命保険会社」の実現に向け、ご高齢の方をはじめ、さまざまな特性をお持ちのお客さまのご不便を解消する取組みを「みんなにやさしい保険アクセス」として推進しています。

また、お客さまを大切にする想いを継承するなかで、これまでも、「MY長寿ご契約点検制度」をはじめ、ご高齢のお客さまに「確かな安心」をお届けするさまざまなサービスを提供してきました。

「明治安田発案のサウンドアーチ -声の架け橋-」は、こうしたサービスの運営に携わってきたシニア職員がご高齢のお客さまに寄り添ったサービスを追求するなかで発案し、製品化された電話音声明瞭器です。

明治安田発案のサウンドアーチ -声の架け橋-
明治安田発案のサウンドアーチ
-声の架け橋-
  • 2023年1月から、「みんなにやさしい保険アクセス」の取組みの一環として、ご高齢のお客さま専用のお問い合わせ窓口をはじめ、コミュニケーションセンターに約100台を設置し、聴こえに悩むお客さまにいっそう寄り添った電話応対を実践しています。
  • 聴こえに悩む方の社会的孤立という社会課題の解決に貢献するため、地域社会との絆を紡ぐ取組みの一環として、2023年4月以降、当社と連携協定を締結している全国の地方自治体に、順次、寄贈してまいります。

(注1)全ての人々が、経済活動のチャンスを捉えるため、また経済的に不安定な状況を軽減するために必要とされる金融サービスにアクセスでき、またそれを利用できる状況(世界銀行による定義)

「サウンドアーチ」の開発経緯

日本人の9人に1人が「聴こえ」に悩みを抱えており、特に75歳以上では約4割にのぼるといわれています。特にご高齢の方にとって、電話は重要なコミュニケーション手段ですが、「聴こえ」に悩みを抱えている方は、電話の利用を敬遠する傾向にあり、社会的孤立を経て認知症に至る危険性が指摘(注2)されています。

「サウンドアーチ」は、ご高齢のお客さま向けのアフターフォロー制度「MY長寿ご契約点検制度」の運営に携わったシニア職員が、当社の地域貢献活動(敬老会との交流)で伺った「聴こえに悩む方は電話にも出ず、社会との交流がなくなる傾向にある」との声から着想を得て、電話に設置する音声明瞭器のアイデアを発案し、開発を依頼したメーカーとともに約6年間の試行錯誤を経て、製品化されたものです。

「サウンドアーチ」の開発経緯

(注2)2020年、医学誌ランセットが「認知症の40%は予防可能な12の要因により起こると考えられる。そのなかで最も大きな危険因子は難聴」と発表。難聴のためにコミュニケーションがうまくいかなくなると、人との会話をつい避けるようになることで、抑うつ状態に陥ったり、社会的に孤立したりする危険性もあり、それらもまた、認知症の危険因子として考えられている。(一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会ホームページより)

「サウンドアーチ」の開発ストーリー

「サウンドアーチ」の開発ストーリー

「サウンドアーチ」の特長

1確かな技術で話し手の音声を明瞭化

国際特許の音声明瞭化回路「ニートプロセッサ」(注3)を搭載し、低い音程でも「こもらず明瞭に」、高い音程でも「キンキンしない」自然なまま明瞭に聴こえる効果を実現しました。

また、「送話者の音声を難聴者が聴きやすい音声に変換して電話回線に通す」音声処理器の仕組みとして国内特許を取得しています。

確かな技術で話し手の音声を明瞭化

(注3)性別等により異なる周波数をリアルタイムに解析し、各周波数を聴こえやすさへの影響度に応じて増幅する音声明瞭化回路

2聴こえに悩む方に寄り添った電話応対を実現

話し手側の電話機(受話器とケーブルでつながっている固定電話)に設置することで、聴こえに悩む方とのスムーズなコミュニケーションを実現します。
ご高齢の方に寄り添った電話応対が可能となるほか、通話時間の短縮にもつながります。

3設置が簡単、コンパクト設計

コンパクトで場所をとらず、付属のケーブルで受話器と電話機の間に接続するだけで、簡単に設置できます。
機体本体のスイッチで、簡単にON/OFFの切り替えが可能です。

設置が簡単、コンパクト設計

コミュニケーションセンターへの設置

当社は、ご高齢の方をはじめ、さまざまな特性をお持ちのお客さまのご不便を解消する取組みを「みんなにやさしい保険アクセス」として推進しています。

こうした取組みの一環として、コミュニケーションセンターに設置しているご高齢のお客さま専用のお問い合わせ窓口(インバウンド)、電話によるアフターフォロー窓口(アウトバウンド)に、約100台を導入し、実際のお客さまとの通話において活用しています。

コミュニケーションセンターへの設置

コミュニケーションセンターにおける効果検証結果

有識者による監修のもと、コミュニケーションセンターにおいて、聴こえに悩みを抱えている可能性のあるお客さまを対象に、「サウンドアーチ」の使用による聴こえの改善効果を確認した結果、お客さまの約8割が「聴こえやすくなった」、コミュニケーターの約9割が「会話が通じやすくなった」と回答しており、実用面における有用性があるものと評価いただいています。

コミュニケーションセンターにおける効果検証結果

【実施時期】
2022年11月~2023年1月

【実施方法】
当社コミュニケーションセンターからのアウトバウンドコールにおいて、65歳以上かつ通話のなかで「聞き返しがあった」等、聴こえに悩みを抱えている可能性のあるお客さま142名を対象に、本人承諾のもと実施。受電者・架電者の双方が、「サウンドアーチ」の使用による聴こえやすさや会話の通じやすさの改善効果を5段階で評価

コミュニケーションセンターにおける効果検証結果 「お客さま」からの声

効果検証の監修者からのコメント

成本 迅 氏
京都府立医科大学 大学院医学研究科 精神機能病態学教授

効果検証の監修者からのコメント 成本 迅 氏

スマートフォンやパソコンの操作に慣れていない高齢者にとって、電話は必要不可欠なコミュニケーションの手段です。しかし、電話の声は聴き取りづらく、相手の口の動きや表情もわからないため、理解が難しくなりがちです。サウンドアーチが社会との架け橋となって、孤独や孤立の防止に資することを期待しています。

飯干 紀代子 氏
志學館大学 人間関係学部 教授、公認心理師、臨床心理士、言語聴覚士

効果検証の監修者からのコメント 飯干 紀代子 氏

日本は長寿国である一方、耳の聴こえに支障がある80歳以上の人は男性84%、女性73%にものぼります。人や社会とつながりをもって生きていくことは、契約や交渉はもちろん、人生の幸せにとってたいへん重要です。聴こえを確実にサポートするサウンドアーチで、高齢の方の生活の質が格段に上がることを期待します。

社外からの評価

社外からの
評価

「第11回プラチナ大賞」において「奨励賞」を受賞

「サウンドアーチ」は、プラチナ構想ネットワークが主催する「プラチナ大賞」において、「奨励賞」を受賞しました。

プラチナ構想ネットワーク

地域課題を産業創出やアイディア溢れる方策で解決をめざす全国の自治体や企業などの取組みを表彰するもの

製品製造元

名称

ラディウス株式会社

所在地

東京都中央区銀座5-15-8 時事通信ビル11階

設立

1996年3月25日

代表者

香田 進(代表取締役)

公式HP

https://www.radius.co.jp/

「明治安田発案のサウンドアーチ -声の架け橋-」は、当社職員の発案に基づき、ラディウス株式会社が製造している当社向け商品です。
お客さま等への販売は行なっておりません。