2020年度総代報告会の報告事項および質疑応答の内容について

2020年12月1日(火)に開催した総代報告会の報告事項と質疑応答の内容は次のとおりです。

報告事項

  1. 「とことん!アフターフォロー特別計画」の進捗状況
  2. 2020年度上半期報告
  3. 「MY Mutual Way 2030」「MY Mutual Way Ⅰ期」の概要

質疑応答の内容

総代からの意見、質問に対し、社長および担当執行役から回答しました。

新型コロナウイルス感染症による当社の健全性や業績への影響、今後の見通しについて説明してほしい。

A.報告事項2「2020年度上半期報告」にてご報告のとおり、健全性を示す「ソルベンシー・マージン比率」は前年度末と同水準、収益性を示す「基礎利益」は、上半期の過去最高益の水準を維持するなど、大きな影響を受けておりません。
また、売上高に相当する「保険料等収入」については、国内外の金利低下の影響による一時払商品の販売低下を要因としてマイナスとなりましたが、当社が成長マーケットと位置付ける医療・介護商品等の「第三分野商品」については、9月単月のアドバイザーチャネルの新契約年換算保険料が前年同月を超える水準まで回復しています。
しかしながら、2020年度通期については、金利や為替等の金融環境やマーケットが不安定であること等をふまえ、保守的にみて「グループ・単体」ともに「減収・減益」の見通しです。

アドバイザー等チャネルにおける、営業活動再開後の販売実績と販売が好調な商品および解約の状況について説明してほしい。

A.緊急事態宣言が発出されていた4月から6月の間に対面での営業活動を自粛した影響等により、アドバイザー等チャネルにおける上期の新契約年換算保険料は、前年同期比で約20%減少となりました。
7月以降は、お客さまのご了解を前提に対面での営業活動を再開し、業績は徐々に回復、8・9月は前年を超える水準となりました。
商品別にみると、コロナ禍により病気への備えの意識が高まっており、保障性商品は、前年を上回り好調です。一方、国内外の金利低下の影響で、受取率が低下した貯蓄性商品は前年から減少しています。
解約・失効等については、既契約者のお客さまに対する保障と保険料に関するコンサルティングや保険料の払込みを一定期間猶予する特別取扱いの効果もあり、保障性商品・貯蓄性商品は大幅に改善しました。一方、法人商品は、企業業績悪化の影響で、前年から悪化しているものの、足元では改善傾向にあります。

新型コロナウイルス感染症による保険金等の請求・支払いの状況について説明してほしい。

A.新型コロナウイルス感染症に対する支払件数・支払金額は、9月末時点で、個人保険・団体保険あわせて死亡保険金は91件・4億8千万円、入院給付金は1,057件・2億円です。
なお、支払件数・支払金額は、2020年度上半期の0.3%程度の水準で、収支への影響は限定的です。

米国の新型コロナウイルス感染症によるスタンコープ社への影響や今後の見通しについて説明してほしい。

A.スタンコープ社の主力商品は、ケガや病気の際の所得減少を補償する就業不能保険と死亡保障の定期保険です。この保険は勤労世代向け商品ということもあり、保険金等の支払いは限定的です。
今後ワクチン開発が期待されますが、新型コロナウイルス収束の見通しは立っておらず、死亡者数はさらに増加すると考えられますが、同社は高い財務健全性を確保しており、保険金等支払いに問題はありません。
今後、失業率上昇や低金利の継続による収益への影響等を注視していきます。

2020年度経営計画「とことん!アフターフォロー特別計画」の状況について説明してほしい。

A.報告事項1「『とことん!アフターフォロー特別計画』の進捗状況」にてご報告のとおり、「とことん!アフターフォロー特別計画」ではお客さまへのアフターフォローを最優先に取り組み、順調に進捗しています。
この計画では、①お客さま志向の取組みの推進、②コロナ禍をふまえた態勢の整備、③新3ヵ年プログラムで予定している4「大」改革の先行実施に取り組んでいます。
その結果、既契約のお客さまへのアクセス数は、大幅に拡大し、対面では前年水準、特に非対面では前年と比べ3倍以上と大幅に伸展しています。
また、10月までにMYライフプランアドバイザー(以下、アドバイザー)約3万5千人のテレワーク環境や、非対面手続きの拡充等の態勢整備を完了しました。
4「大」改革の先行実施としては、デジタル化の加速をみすえた対面と非対面を融合した新販売モデルの確立に向けたデジタルツールの開発等、重点システムの開発に着手しています。

ウィズコロナ、アフターコロナにおいて、対面での顧客サービスという従来の営業戦略をどう転換していくのか、説明してほしい。

A.当社のお客さまからのお申出内容では、4・5月の緊急事態宣言下で非対面を希望される声が増加した一方、足元では、対面希望の割合が回復してきています。
このようなお客さまの意識の変化をふまえ、ウィズコロナの環境下では、衛生管理の徹底とお客さまの事前のご了解を前提とした対面での対応に加え、全アドバイザーに配付している営業用スマートフォン「MYフォン」の活用や、インターネットで完結できるお手続きの拡大、「オンライン面談システム」やオンラインセミナーの導入等、デジタル技術を活用し、対面と非対面を効果的に融合した営業スタイルの構築を進めています。
アフターコロナにおいては、新しい生活様式の定着に伴い、お客さまとの接点確保がますます難しくなると想定されますが、デジタル技術を活用したお客さま接点の拡大をさらに進めていくとともに、新しい生活様式をふまえた対面型のイベント・セミナー等を展開することで、この課題に対応していきます。

すべてのお手続きをWEBで対応するネット特化型商品や、YouTubeを活用したサービス・宣伝は検討しているのか説明してほしい。

A.アドバイザーを介さずにすべてをWEB上で完結させるネット特化型商品は、お客さま一人ひとりに最適な保障を提案する観点から、現時点では提供しておりませんが、今後の環境変化を注視していきます。
なお、すでにネットを活用した給付金請求手続きを実施しておりますが、2021年4月からは、アドバイザーの介在を前提としたネットによる保険加入手続きを展開する予定です。
また、YouTubeについては、当社の公式チャンネルを通じ、さまざまなコンテンツを提供しており、今後も積極的に拡大していく予定です。

コロナ禍拡大・長期化をふまえた特別取扱いと新商品の開発予定について説明してほしい。

A.新型コロナウイルスの感染時には、医療機関のひっ迫による臨時施設等での療養、およびご自宅での電話診療等も、入院給付金や通院治療給付金等のお支払対象とする特別取扱いを行なっています。
また、新型コロナウイルス感染症を原因としてお亡くなりの際は、災害死亡保険金のお支払対象としています。
なお、現行の「入院治療保障特約」は、入院に伴う治療費の自己負担分を保障するため、長期の入院でもご安心いただける内容ですが、医療環境等の変化もふまえ、引き続き、新商品の開発を検討していきます。

コロナ禍における新卒採用や通年採用について説明してほしい。

A.今年度の新卒採用については、学生の感染リスクへの配慮を最優先に、説明会やすべての面接過程において、原則、オンラインでの採用活動を実施しました。
ただし、対面を希望する学生に対しては、感染対策を徹底のうえ、対面の機会を提供しました。
また、新卒者は、4月入社を原則としているものの、夏から冬にかけて長期にわたる採用活動を実施しています。
また、政府より経済界へ要請があったコロナ禍の就職難を和らげることを目的とした「卒業後3年以内既卒者の新卒扱い」についても、2012年度より実施しています。
今後も、多様な採用機会の確保を念頭に、経団連の指針や、政府からの要請に準拠し柔軟に対応していく所存です。

コロナ禍や低金利環境をふまえた今後の経営戦略、特に収益力向上への戦略について説明してほしい。

A.現下の超低金利環境において、収益力を維持・向上させるためには、保障性商品の販売量拡大と、資産運用力の強化が重要であると認識しています。
また、営業・サービス活動を取り巻く環境としては、今般のコロナ禍により、デジタルシフトが一気に加速することが見込まれます。
これらをふまえ、2021年度からスタートする次期中期経営計画では、基幹チャネルの強化や先進的な商品の投入により、保障性商品の販売量拡大を進めるとともにデジタル・トランスフォーメーション(DX)戦略を新たに策定・推進することで、会社の社会的・経済的価値の向上を図っていく所存です。
また、リスク管理を高度化するとともに適切な資産配分の実現や、投資タイミングの最適化、資産運用手法の多様化等により、資産運用力の強化を図ります。

若い世代が保険に加入するインセンティブや加入しやすい商品について説明してほしい。

A.若年層のみなさまには、将来にわたって柔軟に保障内容を見直すことができる「ベストスタイル」や、手軽にご加入いただける「ライト!シリーズ」を提供しており、2019年度の新契約成果は約19万5千件と、前年度に比べ4.5%増加しています。
若年層でご加入いただくメリットとしては、一般的に健康状態が良好であるため、ご加入できる保障に制約が少なく、保険料も低廉であること等が挙げられます。
また、先ほどご報告のとおり、2021年10月に長期のご継続を対象とした「MYミューチュアル配当」の創設を予定しています。

個人や法人の資産形成における保険の役割について説明してほしい。

A.個人のお客さまには、将来や老後の生活資金の準備から相続対策まで、幅広い役割にお応えする「明治安田生命じぶんの積立」や「年金かけはし」、外貨建ての「つみたてドル建て終身」等をラインアップしています。
また、法人のお客さまには、万一の場合の事業資金や生存慰労退職金、従業員の退職金のご準備といった役割にお応えする「新定期保険」や「新養老保険」等を提供しています。
引き続き、多様な資産形成ニーズにお応えできるようラインアップの維持・拡充に努めてまいります。

国内の超低金利環境をふまえた、今後の貯蓄性商品の開発計画について説明してほしい。

A.国内外で長期化する低金利環境をふまえると、魅力ある貯蓄性商品の提供は非常に困難な状況ですが、お客さまのリスク選好や運用期間、資金使途等のニーズに対応できる商品ラインアップの維持に努めつつ、魅力ある商品開発についても、引き続き検討を進めていきます。

法人向け商品のパンフレットの企画や商品開発予定について説明してほしい。

A.法人のお客さまを対象として、各商品の仕組みや特徴等をまとめてご確認いただける「法人総合パンフレット」をご用意して、事業を取り巻くリスクと必要な資金、必要保障額の考え方、税務・経理処理等を記載しています。今後も、わかりやすいパンフレットの作成に努めていきます。
また、万一の場合の事業保障資金や退職慰労金の準備など、法人のお客さま固有の幅広いニーズにお応えする現行の商品ラインアップに加えて、2021年2月に「生活障害保障定期保険」をリニューアルした新商品を発売予定です。

テレビ等による新商品のPRについて説明してほしい。

A.新商品のテレビCMは、商品の「特長」や「コンセプト」をわかりやすく訴求することに重点を置いて作成しています。より具体的な内容は、当社ホームページでご確認いただくため、CMの最後にインターネットでの検索方法を表示しています。
新商品のPRにあたっては、テレビCMに加え、インターネットや新聞・雑誌広告等、さまざまなメディアを効率的・効果的に活用し、商品の特長やコンセプト等を訴求しており、今後も、いただいたご意見をふまえ、よりお客さまに伝わるよう、工夫していきます。
なお、今年度は、特別計画をふまえ、企業イメージ等に関するテレビCMを中心に放映しており、年明けから商品関連のCMを再開する予定です。

コーポレートロゴのデザインの統一など、ブランドイメージの浸透に向けた取組みのねらいと今後の効果について説明してほしい。

A.屋外での掲出など、さまざまな場面での社名露出において視認性を高め、印象を強めることを目的に、今年度からコーポレートロゴを刷新しました。
あわせて、2「大」プロジェクトである「みんなの健活プロジェクト」「地元の元気プロジェクト」のロゴマークや、「ひとに健康を、まちに元気を。」というブランドコピーも2色のコーポレートカラーで基調をそろえ、当社らしさを表現しています。
いずれも今年度から新たに使用を開始したものであるため、これら統一感あるデザインの活用によるブランドイメージの浸透・定着の効果については、今後、定期的に実施している調査等を通じて確認していく予定です。

健康増進分野における自治体との連携協定による成果について説明してほしい。

A.2020年10月までに、32の都道府県・147の市区町村と連携協定を締結しています。
協定に基づく取組みとして、今年度は新型コロナウイルス感染予防対策の周知や特定健診の受診勧奨など、自治体のニーズに応える活動を中心に展開しています。
また、感染状況をふまえつつ、地域のみなさまの健康増進をサポートするイベントなどの協働取組みも段階的に進めており、上期には全国で6,000人を超えるお客さまとの接点を創出するなど、営業面の効果にもつながっています。

「地元の元気プロジェクト」において、健康づくりのサポートや祭事への助成などの協働取組みを行なう自治体の選定基準があるのか説明してほしい。

A.健康づくりのサポートや祭事への助成などの自治体との協働取組みは、より豊かで暮らしやすい地域づくりへの貢献と、それらを通じた地域のみなさまとの接点拡大・関係づくりを目的として行なっています。
当社は全国各地域で商品・サービスをご提供しているため、すべての自治体が協働の対象と考えていますが、その中でも当社の営業拠点が所在する市区町村から優先的に関係づくりを進めています。
また、自治体との協働取組みの計画にあたっては、地域のみなさまにとって参加しやすく、当社従業員が運営面のサポートまで関われることなどを重視しています。

コロナ禍もあり、取引先企業や新規企業への営業が制限されるなかで、どのような新しい取組みをしているのか説明してほしい。

A.今年度は「とことん!アフターフォロー特別計画」に基づき、企業における営業活動においても既契約者のアフターフォローを中心に取り組んでいます。
直接お会いすることが難しいお客さまには、メール・LINE等を活用した非対面によるコンサルティングやコミュニケーションの充実に努めています。
具体的には、コンサルティングにつながる「動画」や、オンラインで視聴可能な「WEBセミナー」を提供しており、非対面活動は、昨年の3倍以上と伸展しています。

オンラインコンテンツ「おうちで健活—LIVE—」の利用状況について説明してほしい。

A.「おうちで健活—LIVE—」は、コロナ禍で開始した、非対面で「健康増進につながる機会」を提供するオンラインイベントです。
5月から毎月2回開催し、9月までに計10回開催、9月開催分までのご案内者数は、月平均約67万人となります。
また、イベント参加後に動画内で発信する「キーワード」を回答いただいたお客さまには、後日参加賞をお届けしており、回答者数は月平均約2万7千人という状況です。
今後も、お客さまに喜んでいただけるよう取り組んでいきます。

米国の政権交代が及ぼすスタンコープ社の業績への影響について説明してほしい。

A.スタンコープ社の主力商品である団体保険は、米国経済との関係性が強く、売上げに相当する保険料等収入は、主に、①お客さま企業・団体数、②従業員数、③賃金水準の3要素に左右されます。
このため、同社の今後の業績は、米国の景気動向、特に雇用環境により、最も大きく影響を受けることになります。
大統領選を受け、新政権による経済・雇用対策の実施が想定され、同社事業にとっては追い風になると考えており、今後の動向を注視していきます。

投資環境が大きく変化するなか、安定的な利回り確保に向けた今後の株式投資の考え方について説明してほしい。

A.当社の株式投資は、投資先企業の企業価値向上に伴う株主としての利益を長期的かつ安定的に享受していくことを基本的な考え方としています。
相対的に価格変動リスクが大きい資産であることに鑑み、リスク分散の観点から、従前より、特定業種やグロース・バリュー等の銘柄特性等に大きく傾斜配分はせず、市場全体の幅広い銘柄を保有しています。
引き続き、分散投資を前提として、中長期的に成長が期待できる銘柄への入替えを検討していきます。
また、IT投資、人材育成を通じた運用手法の高度化を進め、金融環境や業種の成長性等に注目し、より機動的な運用が可能となるよう態勢を整備していきます。

ESG投融資方針の策定による資産運用の変化や社内への影響について説明してほしい。

A.当社は、生命保険会社の社会的責任・公共的使命を果たすべく、資産運用面においては、従前からESGに資する投融資を推進しています。
今年度策定したESG投融資方針により改めて認識も明確になり、投融資手法の高度化や投融資の深化を進めるなかで、投融資に携わる職員のESGへの意識はいっそう高まってきています。
今後も本方針に基づいた取組みなどを通じ、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

コロナ禍による企業の勤務形態の変化等が新宿再開発計画へ及ぼす影響について説明してほしい。

A.コロナ禍により、リモートを常態化しオフィスを縮小する企業と、ソーシャルディスタンスの維持や執務環境の見直しにより、オフィスを増床する企業の両方の動きがあり、今後のオフィス需要は見方が分かれるところです。
一方、当社保有ビルは、一部テナントから賃料減免申請をいただいたものの、現在は概ねコロナ前の水準に戻っており、好立地で機能性の高いオフィスビルは今後も需要があるとみています。
新宿ビルは新宿駅直結の好立地で、災害時のBCP機能も充実したハイスペックなオフィスビルとして相応の需要が見込めるため、当初計画どおり2025年頃の竣工を予定して再開発を進めていきます。

首都圏の大規模災害を想定した事業継続計画(BCP対策)について説明してほしい。

A.首都圏の大規模災害に備え、本社機能(丸の内、新東陽町、高田馬場)やメインシステムが停止した場合等を想定した事業継続計画(BCP)を策定しています。
お客さまへのお支払業務等を最重要業務と位置付け、首都圏の本社機能が停止した場合は大阪で業務を代替、また、関東にあるシステムセンターが被災した場合は関西圏の代替システムを使用する等、対応態勢を整備しています。
また、定期的な訓練等を通じ実効性を検証するとともに、課題の改善等を行ない、継続的な態勢のレベルアップを図っています。

他社の不祥事が報道されているが、従業員の金銭横領等、不祥事に対する対策について説明してほしい。

A.当社は、「風土醸成」、「未然防止」、「早期発見・調査」の3つの視点から毎年のPDCAを回すことで、不正防止態勢の高度化に取り組んでまいりました。
「風土醸成」に関しては、企業理念「明治安田フィロソフィー」および「私たちの行動原則」の浸透を通じ、行動レベルで指導を行ない、不正をおこさない企業風土の醸成に努めています。
「未然防止」に関しては、全従業員を対象にコンプライアンス教育を実施、さらに全アドバイザーを対象に年2回の社内検定試験を実施し、その結果を処遇に反映しています。また、アドバイザーの評価項目にコンプライアンス項目を設定し、懲戒処分対象となった場合は、販売資格の一部停止や固定給の削減を実施します。
「懸念事象の早期発見・調査」に関しては、各種モニタリングや内部通報の本社確認などを通じて、不適正の早期発見に努めています。また、会社内のすべての懸念情報をコンプライアンス統括部に集約し、被害の早期発見・拡大防止のため、お客さまへの直接確認も含め徹底した調査を行なっています。
万一、不適正が認められた場合は、全件余件調査を実施し、優績者であっても例外なく厳正に処分し、社内にも公表しています。
当社には特権的地位を有するアドバイザーは存在せず、優績者を含めたすべてのアドバイザーはいずれかの組織に所属し、所属長の管理・監督下にあります。
このように不正防止の態勢は整備しておりますが、引き続きその高度化に取り組んでいきます。

契約社員を正社員化する動きがあるが、当社における具体的状況について説明してほしい。

A.当社に勤務する約2,500人の契約社員については、従来から繁閑調整や雇用の調整弁とは考えておらず、重要な役割を担っていました。
こうしたことから、契約社員を正社員に転換し、雇用の安定と教育、成長の機会を提供したいとの思いで、2021年4月、原則として希望者全員を正社員に移行する予定です。
TV番組でも大きく報道される等、メディアでも好意的に捉えられています。
毎年実施している従業員意識調査の結果でも、会社、あるいは仕事に対する契約社員の満足度は大きく伸びており、今回の正社員化に伴い、事務サービスを中心とした幅広い職務への登用を通じた人財育成等を行なうことで、お客さまサービスのいっそうの向上につながると期待しています。

コロナ禍の長期化の影響に関し、海外子会社のリスク管理について説明してほしい。

A.当社では、経営に重要な影響を与えるリスクを重要リスクとして特定・管理していますが、新型コロナウイルス感染症の拡大についても、グループ重要リスクの一つとしています。
他の重要リスクと同様、継続して状況を注視していますが、リモートワーク環境の整備活用等により、現状、海外子会社を含むグループ各社の業務運営において、リスク管理上の問題は発生しておりません。
引き続き、グループ各社のビジネスの状況や環境等を分析のうえ、各社とコミュニケーションをとりつつ、必要に応じて助言を行なうなどの対応を進めてまいります。

今年度上半期の資産運用の状況について説明してほしい。

A.国内公社債は、超長期債の金利が上昇基調にあることから、積極的な投資を実施し、残高を積み増しました。
また、低金利下における利息収入確保の観点から、市場動向をふまえ、金利が一定程度高い水準で外国債券等に投資をしました。

米国の政権交代が及ぼす資産運用への影響について説明してほしい。

A.民主党政権となるものの、議会選挙の状況をふまえると、新政権が掲げる大規模な財政支出政策を直ちに実行することは困難となる可能性もあり、現在の政策から大きな変更はないと考えています。
また、今後も低金利、金融緩和の継続が見込まれるなか、株価は実態経済以上に上昇しているものと認識しています。
今後もさまざまな環境変化に機動的に対応し、資産運用を実行していきます。

「MYミューチュアル配当」の創設がこれまでの社員配当の原資に影響を与え、既契約者に不利益が生じる可能性があるのか説明してほしい。

A.「MYミューチュアル配当」は、現在行なっている通常配当に上乗せをしてお支払いするものであり、現行の通常配当の財源を削減するものではありません。
また、「MYミューチュアル配当」は、契約を長期間継続いただき、当社の内部留保の積み立てに貢献いただいた方に対して、内部留保を財源としてお支払いをするという点が一つの特徴です。運営上は、足下の内部留保を取り崩すのではなく、今後の内部留保の積立てスピードを少し遅らせることで、新しい配当の財源を確保するものですので、個々の既存のご契約者に対する不利益はありません。
なお、「MYミューチュアル配当」創設の趣旨は、当社の健全性が長期的に見て十分な水準になれば、その水準を超える部分については、この配当を通じて、貢献をしていただいたお客さまに一部還元していくというものです。

「MYミューチュアル配当」がターゲットとする年齢層があるのか、およびその年齢層以外の契約者にとって差別的な取扱いとならないか説明してほしい。

A.「MYミューチュアル配当」は、年齢に関係なく対象商品にご契約してから20年を経過したお客さまにお支払いするものです。例えば、20~30代で契約いただいたとして、配当をお支払いする際には40~50代になられている場合が多いかと思われますが、結果としてそのような年齢層の方が多くなるということであり、特にターゲットとする年齢層を設定しているものではありません。
なお、ご契約後の毎年の内部留保への貢献額はポイント化し、その貢献が長期にわたるお客さまに対し還元していくということであり、これからご加入されても20年経てば還元の対象となります。また、20年経過後に、万が一お亡くなりになった場合でも、その貢献額の累積があればお支払いの対象となります。

以上