
副収入を選ぶには、資金と労力がポイント。元手となる資金やかけられる労力(時間)が大きいほど副収入の選択肢は増える一方、失敗したときの影響も大きい傾向があります。「失敗したときにどのような影響があり、損失額はどのくらいか?」を冷静に考え、自分にとって無理のない範囲に抑えることも重要です。


以下のマトリックスのとおり、大きな収益を生み出せる副収入ほど、資金、または労力が大きくなります。ここでは得られる収益性を3つに分けて、おすすめの副収入を紹介いたします。



副業初心者や気軽に少し稼ぎたい人がはじめやすいのはこのゾーン。事前準備や資金があまり必要でなく、ほかの方法に比べてはじめやすい方法です。ただし、想定される収益はあまり多くなく、月収の目安は数千円から数万円前後。以下であげる例のほかに、ポイ活や時給制のアルバイト、資料作成代行などがあります。
※ 各表はイメージです。★の数は資金・労力の多さ・大きさを表したものです。




特徴:
自分にとって不要なものをフリマアプリに出品して稼ぐ方法です。隙間時間に出品ができるので、仕事や子育てで自由な時間を確保するのが難しい30代・40代の人もはじめやすい方法です。また、アクセサリーや雑貨をつくるのが趣味であれば、作品を出品してハンドメイド作家をめざすこともできます。意外な商品が売れることもあり、中古の化粧品や、工作材料として多数のトイレットペーパーの芯が売れた例もあります。なお、不要品の販売であれば、一般的に初期費用はかかりません。
収益の目安:
1商品あたり数百円~数万円
向いている人:
使わないものを有効活用したい人、ハンドメイド作家をめざしている人



特徴:
クラウドソーシングとは、インターネット上で案件ごとに仕事を請け負う方法です。仕事の依頼から契約・報酬の支払いまでインターネット上で行ないます。敷居が高く見えるかもしれませんが、Webアンケートやデータ収集などであれば初心者でもはじめやすくおすすめです。仕事を探している人も多く、人気の案件には応募が殺到するケースも。初期費用がかからないケースが一般的です。
収益の目安:
1案件あたり数百円~数万円
向いている人:
ひとりでコツコツと作業をしたい人、隙間時間を活用して収入を得たい人



特徴:
一般客を装って、飲食店や量販店、ホテルなどで調査を行ないます。調査内容は商品・接客態度・お店の雰囲気など多岐にわたり、調査後にレポートを提出します。一般的に調査にかかるすべての費用は報酬に含まれており、出費(交通費や飲食代、商品購入代など)がかさむと利益が減少することに注意が必要です。
収益の目安:
1調査あたり1万円前後
向いている人:
人と会うことが好きな人、話題のお店に行ってみたい人


ある程度自分の時間に余裕がある人や、ちょっとしたスキルを活かしたい人はこのゾーン。月収の目安は数万円~数十万円ですが、多少の専門知識やある程度の初期費用が必要な方法も含まれます。今回紹介する内容以外には、特技や好きなことで稼ぐアフィリエイトやブログ運営、専門知識が必要なECサイト運営などがあります。




特徴:
SNSを利用した広報活動の代行業務です。企業のインスタなどのSNS投稿や、アカウントの分析を行ないます。商品告知の投稿のほか、フォロワーとのコミュニケーションや、効果的な投稿方法の提案などを行ないます。内容によっては、SNS運用スキルを求められるので、日ごろからSNSでの情報発信を行なっているなどSNS運用に興味がある人におすすめです。
収益の目安:
1案件あたり数万円程度~
向いている人:
SNS投稿やフォロワーとのやり取りが好きな人、トレンドの情報収集が好きな人



特徴:
海外のECサイトを活用し、日本の製品を個人で輸出する方法です。輸出品の仕入れが必要なため、購入費がかかります。利益を上げるには、日本製品の人気が高い国をターゲットにするのがコツ。海外の顧客やサイト管理者とやり取りするため、語学力はあった方が便利ですが、翻訳ツールの活用で対処する人もいます。
収益の目安:
月収数万円程度~(利益は仕入額の10~20%程度が目安)
例: 25万円(販売価格)-20万円(仕入額)=5万円(利益)
向いている人:
規定などをしっかり読んでルールを守れる人、海外のニーズを把握する情報収集が得意な人、洋服など特定のジャンルに詳しい人
注意点:
「古物商許可証」が必要です。
副収入の一部も活用しながら、
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副収入で稼いだお金がある程度貯まったら、老後の生活への備えに充ててみるのはいかがでしょうか。明治安田では老後に向けて長期的・安定的に備えられる個人年金保険をご用意しています。ライフステージに応じて月々の積立金(保険料)や保険料払込期間などを決められるほか、予定利率の更新により年金受取額の増加も期待できます。保険を活用して、老後の不安にも備えながら、より豊かな未来に向けて資産を「増やして」いきましょう。


資金を元手に稼ぐのがこのゾーン。やり方によっては数十万円、数百万円をめざせるケースもあります。一方で、初期費用や維持費など資金を投入することになるので、損をするリスクも。紹介する副収入のほかには、比較的少額からはじめられるFX取引※1や仮想通貨投資、初期費用が大きいフランチャイズ加入※2などがあります。
- ※1 FXは海外の通貨に投資する方法で、「レバレッジ」という自分の資金より多くの金額を投資できる仕組みがあるのが特徴です。
- ※2 フランチャイズ加入とは、加盟店が本部との契約に基づき「ロイヤリティ」という対価を支払って本部の商標や商品を活用する経営方法です。加盟店の運営は、契約したオーナーが行ないます。




特徴:
企業に投資して、株式の売買や、投資先からの配当金※1で利益を得る方法です。特定の企業に投資する「個別株※2」と複数の企業に同時に投資できる「ファンド※3」があります。一般的に、個別株の場合は数十万円から、ファンドの場合は千円程度からはじめられます。なお、ファンドの一つ、投資信託は積み立ても可能です。積み立ては長い時間をかけて少しずつ資産の増加を期待する方法ですので、本業の収入を資金にする場合、30代・40代ではじめるのが一般的です。株価上昇や配当金を受け取ることで利益を得ますが、株価が下がる場合や、配当金がなくなる恐れもあります。
収益の目安:
株価により収支は変動
向いている人:
株価チャートや決算書などのデータ分析が好きな人、余剰資金の運用を検討している人
- ※1 配当金とは企業の利益の一部を株主に還元したお金のことです。企業の方針や業績によっては配布されない場合もあります。
- ※2 個別株とは個別の企業が発行した株式に投資する方法で、上場株式の場合は100株ごとの「単元株」という売買単位で取引を行ないます。
- ※3 ファンドとはたくさんの投資家から資金を集め、プロの投資家が投資を行なう商品です。



特徴:
所有する戸建やマンションを貸し出し、賃貸収入を得る方法です。1棟まるごと所有する方法や、マンションの1部屋を所有する方法などがあります。賃貸用物件をローンで購入する場合は、頭金として数百万円の初期費用が必要になることも。不動産取得後は管理費用を負担し、管理会社に任せる方法もあります。安定した収入のためには、入居者の確保が重要です。
収益の目安:
物件や条件により変動
向いている人:
まとまった自己資金がある人



特徴:
自宅や、別荘・空き家を宿泊用に有料で貸し出す方法です。民泊用の物件を準備して事業をはじめる人も。民泊はインバウンド需要の急増で、宿泊施設不足対策としても活用されています。運営認可には保健所の調査などがあり、細かい条件は自治体によって変わります。また、民泊用の物件を準備して事業をはじめる場合は、不動産購入費も含め数百万円以上の初期費用がかかる場合があり、修繕費や管理費などがかかることにも注意が必要です。
収益の目安:
1泊あたり4,000円程度~
向いている人:
空き部屋や空き家を活用したい人、沢山の人とつながりたい人

副収入を得るには、制度面での注意点があります。未然にトラブルを防ぐためにも事前に確認しておきましょう。


副収入を得るには、本業の就業規則でほかの方法で収入を得ることが認められているか必ず確認しましょう。副業が認められている場合も、特定の業種を省くことや深夜労働を避けることなどの条件がある場合があります。本業でトラブルが起こらないよう、就業規則を守らなければなりません。


副収入で1年間に20万円以上の利益が出ると確定申告が必要です。正社員で働いている人のなかには、確定申告に苦手意識を持っている人もいるかも知れません。しかし、副収入で一定の収入をめざすのであれば、確定申告は必須と考えましょう。

自分にあった副収入を見きわめ、長期間にわたって続けることができれば、スキルアップや収入アップが十分に見込めます。副収入を得ることは、単に収入源を増やすだけでなく、自分自身の成長や可能性を広げる大きな一歩となります。まずは小さなステップからはじめ、少しずつそのステップを積み重ねていくことで、副収入を得る手段の選択肢も広がっていきます。最初は身近な方法からスタートし、徐々に自分にあった新しい手段やチャレンジを見つけていくことが、成功への鍵となります。

監修
小林昌裕
監修 小林昌裕
副業専門スクール『副業アカデミー』 学長、株式会社レベクリ代表取締役、副業専門家 サラリーマンをしながら20あまりの副業を実践。副業を通して本業に活かせる能力が身に付き、経済力向上とともに生きる自信を手にした経験から、これからの日本人には副業が必要だと痛感する。現在は『副業アカデミー』の運営をしながら、大学・企業・団体でお客さまのスキルアップや経済力アップに貢献するための講演活動を展開。副業関連の書籍を多数出版し、『ホンマでっか!?TV』『林先生の初耳学(2024年現在:日曜日の初耳学)』『ひるおび』『PRESIDENT』などTV・ビジネス誌にも多数出演。
- ※本記事は、2024年10月時点の内容です。
- ※本記事は、当社が小林昌裕様に取材を依頼して掲載しています。
- ※本記事は、監修者の知識や経験を踏まえて執筆しています。
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