各リスクに対して一つ一つの保険を分散して契約する場合にまず挙げられるメリットが、ご自身やご家族の目的にあった保険を選べることです。同じ種類の保険で基本的な保障内容は似ていても、保険会社や商品によって設定できる保険金額や保険期間、付帯できる特約、加入できる年齢、そして月々の保険料などが異なることがあります。一つの保険会社に限定しなければ、死亡保険はA社、医療保険はB社、がん保険はC社といったように、幅広い選択肢から条件を比較しながら、自分にあった保険を選ぶことができます。
契約したのちには年齢やライフプランの変化に応じて保険を見直すことが大切になってきますが、死亡保障だけ、医療保障だけなど、特定の保障内容に絞って見直すことも可能です。
一方で、複数の保険に契約するとそれだけ契約先の保険会社数が多くなります。そのため、どこの保険会社のどの保険に加入しているのかを自分で管理する手間がかかったり、どのようなリスクにどこまで備えを確保できているのかなどをまとめて把握したりする必要があります。複数の会社で同じ内容の保障に重複して契約していれば、支払う保険料が過度になってしまう可能性も。反対に、保障内容を十分に把握しきれずに、複数の保険に加入していたにもかかわらず意外と必要な保障が漏れていた、なんてことがあるかもしれません。
また、いざ保険金や給付金を請求する際や、住所変更や受取人の変更といった手続きをする際には、各契約先の保険会社に連絡が必要になることも留意しておきましょう。
メリット
- 目的にあった保険商品を選ぶことができる
- ライフプランやリスクの変化にあわせて、一つずつ保険を見直しやすい
- 掛け捨ての死亡保険はA社、保障が終身にわたり続く死亡保険はB社、医療保険はC社、がん保険はD社、のような契約が可能
- A社で契約していた高額な死亡保障が、子育てが終わって不要になったので、A社の死亡保険のみを解約してほかの保険は継続する、というような見直しが可能
注意点
- 保険契約の本数が増え、複数の保障内容を把握・管理するのが困難になる
- 保障内容の重複や漏れの原因になる場合がある
- 保険金や給付金を請求する際、それぞれの保険会社に連絡が必要
- 保険証券が、契約先のA社、B社、C社、D社……それぞれから届くので、すべてを紛失しないように保管しておかなければならない
- A社で医療保険、B社でがん保険に加入していたが、A社の医療保険にはがん特約がついていて、実はがんに関する保障が重複していた
複数の保険に分散して契約するのは、おもに、生命保険について詳しい人や、目的にあった保険をこだわって選びたい人に向いています。一つ一つの目的ごとに商品やプランを自分で探し、比較検討して、各社と契約したり、それぞれで給付金や保険金の受取りなどの手続きをしたりする手間はかかりますが、幅広い選択肢から納得する保険に加入することができます。
生命保険のなかには「総合保障」といって、万一への備えや病気・ケガへの備えなど複数の保障のなかから、ご自身やご家族のニーズにあったものを選んで契約できるものがあります。
このように保障を組み合わせて契約する総合保障の保険は、複数の保障をまとめて1件の契約とするのが基本です。このため、保険証券や保険会社から送られてくる「ご契約内容のお知らせ」などの書類がまとまり、管理の手間を抑えることができます。まとまっていることで保障内容を把握しやすくなり、同じような保障の重複や保障の漏れを防げること、給付を受ける際に各社に電話などで手続きをする手間が最小限で済むことも、メリットになります。一方で、組み合わせられる保障のラインナップは契約先の保険会社が指定するものに限られますので、場合によっては希望する保障をセットにできないこともあります。また、一般的には主契約と特約のセットで加入するものが多く、一部商品を除き、特約だけでは契約できないことや、主契約を解約すると組み合わせていた特約も同時に解約されてしまうことにも注意が必要です。
メリット
- 保険契約が一つまたは最小限になるので、管理しやすい
- 保険契約がまとまっていると保障内容が把握しやすく、保障の重複や漏れを防ぎやすい
- 保険金や給付金を請求する際に一社または最小限への連絡で済む
- 保険会社のお客さま専用サイトや定期的に届く「ご契約内容の一覧」などをみれば、死亡保険・医療保険・がん保険など、自分が入っている保険を一度にすべて確認できる
- 契約先が1社であれば、亡くなったときなどに一つの窓口に連絡すれば請求可能な保険金や給付金をまとめて手続きできる(病気で入院した後に亡くなったようなケースでは、死亡保険の請求手続きをすると、医療保障の契約があるかどうか、請求可能かどうかなどを案内してもらえることもある)
注意点
- 希望する保障がラインナップのなかにないことがある
- 主契約を解約すると特約の保障もなくなる場合がある
- A社で死亡保険に契約している人が、3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)への保障も検討したところ、A社には取扱いがなかった
- 死亡保険はもう必要がなくなったので解約したところ、特約で付加されていた医療保障も解約とともに消滅してしまった
複数の保障をまとめて契約する総合保障の保険は、おもに保険契約の数や手続きの手間をできるだけ抑えたい人に向いています。また、更新や諸手続きは一つの窓口や担当者とのやりとりだけで済ませたい人にも向いているかもしれません。
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このように、保険の契約を複数に分散する方法と、複数の保障をまとめて一つの保険を契約する方法には、それぞれにメリットと注意点があります。生命保険を検討する際には、目的別に適した保障をこだわって選びたい、信頼できる担当者と相談しながらプランを組み立てたい、できるだけ契約や更新などの手続きを簡潔に済ませたいなど、人によって重視するポイントが異なります。保険契約を分散させるか、またはまとめるか、どちらが向いているかは、そういった各々の希望に応じて変わってきます。
ご自身やご家族にあった保険のスタイルをみつけ、充実した保障を確保していきましょう。
監修
加藤梨里
監修加藤梨里
ファイナンシャルプランナー(CFP®)、マネーステップオフィス株式会社代表取締役、金融商品上級フェアアドバイザー、健康経営エキスパートアドバイザー。
保険会社、信託銀行を経て独立。保険、ライフプラン、資産運用などに関する執筆、コンテンツ制作を中心に行なう。監修本に『ガッツリ貯まる貯金レシピ』(主婦と生活社)、『年金世代のしあわせ家計簿』(永岡書店)などがある。
- ※本記事は、2023年8月時点の内容です。
- ※本文の内容は監修者の一般的な見解です。本記事は個別のケースにおける保険の検討や契約について助言を提供したり、特定の商品を推奨したりするものではありません。
- ※本記事は、当社が加藤梨里様に執筆を依頼し、掲載しています。
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