「冬はエネルギー代謝がアップするので痩せやすい」という話を聞いたことはありませんか?しかしその一方で、「冬は太りやすい」という実感を持つ人も意外と多いようです。いったい何が本当なのでしょうか?
人の体は体温を一定に保とうとする働きがあり、寒さを感じると熱をつくって体温を上げようとします。このときエネルギー代謝が行なわれ、カロリーを消費します。こうしたことから、寒い冬はエネルギー代謝がアップして痩せやすいといわれています。しかし、暖房や防寒着が普及している今日は、日常的に長時間寒さにさらされることはそう多くありません。
一方、冬の日常は太りやすくなる要素がいろいろ潜んでいます。その“落とし穴”にはまってしまうのが「冬太り」です。
冬はどちらかといえば「太りやすい」といえる季節。きっと誰もが「あるある」と思う、こんなことが冬太りのスイッチになります。
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寒くて日の短い冬は、ついつい外出を控えがち。このため運動不足に陥りやすく、また、家にいることでつい食べ物に手が伸びることが多くなり、摂取カロリーも増えやすくなります。
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冬に食べたくなるのが、体が温まり見た目もほっとする「湯気の出る料理」。カレーうどん、すき焼き、シチュー、ラーメン、グラタン、中華まんといった冬の人気メニューは、使う食材にもよりますが、全般的に糖質・脂質が多め。知らず知らずのうちに、カロリーオーバーになっていることも。
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クリスマスに忘年会、お正月に新年会と、冬はイベントが目白押し。ごちそうを食べてアルコールを飲む機会が多くなります。健康のために節制しようと思っていても、家族や仲間と楽しく過ごすうちに、ついつい普段以上に食べて飲んでしまうもの。翌朝、前夜の暴飲暴食を思い返して反省した経験は「あるある」なのではないでしょうか。
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冬はセーターやコートなど厚手の衣類を着るため、体のラインが分かりにくくなります。このため、多少太っても「見た目で分からないから、まあいいか」となりがち。ウエストがゴムのパンツやスカートを普段から履いている人は、特に要注意です。
冬太りが気になってきたら
生活習慣の見直しどき!?
健康を応援する保険の活用も
考えてみませんか?
冬太りのスイッチ「あるある」に身に覚えがあったり、毎年少しずつ体重が増えてきているな……と感じたりしたら、今年こそ生活習慣の見直しどきかもしれません。健康管理に取り組むとともに、もしもに備えた保険も検討してみませんか?明治安田では、変化するライフステージや将来のニーズの変化に対応して、健康増進や最適な治療をサポートする商品をご用意しています。
体のメカニズムとして寒さはエネルギー代謝を高めるものの、暖かい家にこもりがちなうえに食べ過ぎる傾向がある冬は、やはり太りやすい季節といえそうです。冬太りを防ぐための方法として、食事と運動を中心にしながら、冬におすすめの生活習慣をご紹介いたします。
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食材には、消化にエネルギーを多く消費する(エネルギー代謝を高める)ものと、体に脂肪が蓄積されやすいものがあります。前者はたんぱく質や野菜、後者は「3つの『あ』」とも呼ばれる甘い物、あぶら、アルコールです(下の<表1>参照)。もちろん、多く摂るべきは消化にエネルギーを多く消費する食材で、できるだけ避けるべきは体に脂肪が蓄積されやすい食材。ただし、消化にエネルギーを多く消費する食材も、カロリーはあるので食べ過ぎは禁物です。
たんぱく質 鶏むね肉、ささみ、魚介、豆など 野菜 食物繊維の多い野菜全般
甘い物 菓子、糖分が入った清涼飲料水など あぶら バターや脂身など常温で固形の脂肪 アルコール 酒類全般 ※ 福田先生監修のもと編集部にて作成
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近年の疫学調査により、速食いと肥満には密接な関係があることが分かってきました※。具体的には、速食いの人は肥満の指標となるBMIが高い傾向にあり、なおかつお腹いっぱいに食べる習慣のある人は、さらにBMIが高いそうです。よく噛んでゆっくり食べることは満足度にもつながるため、食べ過ぎの予防になります。ひと口30回を目安に噛むと良いでしょう。
※ 厚生労働省 e-ヘルスネット:速食いと肥満の関係―食べ物をよく「噛むこと」「噛めること」
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「食材が少しだけ余ると困るから」「余った分は翌日に回すから」などと理由をつけて、おかずを多めにつくっていませんか?コスパやタイパの観点からは、それで正解かもしれません。しかし、目の前にすぐ食べられるものがあれば、ついつい手を出してしまうもの。食べ過ぎ予防の観点からは「適量をつくって食べ切る」ほうがベターです。
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カロリーダウンでご飯の量を減らす場合、それまでと同じご飯茶碗を使うと、何となく物足りなく見えてしまうもの。そこで、ひと回り小さなものに変えると、同じ量でもこんもり盛れて見た目の物足りなさが減ります。また、少し厚手のものにすると、手に持ったときの重量感も満足感を高めることにつながります。
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冬ならではの食べ過ぎ予防策としておすすめなのが、鍋料理ダイエットです。さまざまな野菜と肉、魚介、豆腐などのたんぱく源を一度に食べられる鍋料理は、ごちそう感があり、栄養バランスに優れています。肉を入れる場合はできるだけ脂身の少ないものにするなど具材を工夫し、すき焼きのような甘い味付けを避ければカロリーも低め。先にメインの鍋料理を食べ、〆として雑炊などの主食を後にすることで、炭水化物の摂り過ぎも防げます。食材の組み合わせや味付けで変化を付ければ飽きずに食べられるので、継続しやすいこともメリットです。
太らないようにするための習慣で、もう一つ大切なことが運動です。しかし、寒い時期に外へ出て運動するのは気が進まないことも。仕事が忙しくて朝夕の暗いときにしか時間が取れないとなれば、なおさらです。そんなときは、暖かく明るい家のなかで、自分のペースで体を動かしましょう。
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暖かくした室内で、運動の代わりに家事で積極的に体を動かしましょう。安静時を1としたときのさまざまな身体活動の強さ(メッツという単位で表されます)は、<表2>のようになっています。
生活活動 運動 1.0 安静にしている 1.8 皿洗い 立位 2.0 料理や食材の準備、洗濯 ゆっくりした歩行 2.5 こどもの世話 ヨガ、ビリヤード 3.0 普通歩行、家財道具の片付け ピラティス、太極拳 3.5 床磨き、風呂掃除、階段を下りる ゴルフ(手引きカートを使って) 4.0 階段を上がる(ゆっくり) 卓球、ラジオ体操第1 4.5 家の修繕 テニス(ダブルス)、ラジオ体操第2 5.5 バドミントン 5.8 家具・家財道具の移動・運搬 8.3 荷物を上の階へ運ぶ 水泳(クロール、普通の速さ) (単位:メッツ)
※ 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド
2023」より抜粋例えば、床磨きや風呂掃除のメッツはゴルフと同程度。家具・家財道具の移動・運搬は、バドミントンよりも高いメッツです。そう考えると、面倒に思うことのある家事もやる気が出そうです。また、洗濯物を干しながらかかとの上げ下げをしたり、掃除機をかけながらふくらはぎのストレッチをするといった動きを加えると、より運動効果がアップします。年末の大掃除のついでに模様替えをすれば、けっこうなカロリー消費になることも。
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外出はしたくないけれど、家で特にすることもないので何となくテレビや動画を見てしまう。そんなときこそ運動タイム。動画サイトには、ダンス、ヨガ、ピラティス、筋トレなどさまざまなエクササイズのレッスンチャンネルがあり、ほとんど無料で視聴できます。興味はあるけれど近くに教室がなかったり、未経験でいきなり教室に入るのはハードルが高いと感じる人でも、動画でのひとりレッスンなら気軽にはじめられます。
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もう一つ、室内での運動にもってこいなのがフィットネス系ゲーム。テニス、ボクシング、アスレチックなど、遊びながらさまざまな運動ができます。久しぶりに家族や親戚が顔をあわせたり、友達に会ったりする機会が増える年末年始に、みんなで楽しむと盛り上がるのでおすすめです。
冬太りは食事のコントロールや運動で十分に解消可能です。しかし、そのままじわじわと太っていくようであれば、気を付けたほうがよさそう。それは、生活習慣病のはじまりかもしれません。
厚生労働省の調査によると、20~60代の日本人における肥満者(BMI25以上)の割合は、男性が33.6%、女性が20.4%。男女とも30~39歳で大きく増え、40代では男性の約3人にひとりが、女性の約5人にひとりが肥満となっています※1。肥満を放置しておくと、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病になりやすくなるほか、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患のリスクを高めることが研究で明らかになっています※2。そうならないよう、冬太りを防ぎましょう。
- ※1 厚生労働省 令和4年 国民健康・栄養調査結果の概要
- ※2 厚生労働省 健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~「肥満と肥満症」
冬太りの大きな問題は、うっかりしていると体重を戻せなくなるかもしれないということ。若いころと同じように生活していると、いつのまにか痩せにくくなっている!ということも。しかしそれは、生活習慣と健康を見直すチャンスが来たと前向きに考えてみましょう。そして、心も体も軽やかに春を迎えられるよう、この冬はちょっと頑張ってみませんか?
監修
福田千晶
監修福田千晶
医学博士。健康科学アドバイザー。慶應義塾大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学附属病院に医師として勤務。退職後はフリーランスの健康科学アドバイザーとして、講演活動および執筆活動を展開。また、クリニックでの診療と産業医活動も行なっている。日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医、日本人間ドック・予防医療学会健診専門医、日本リハビリテーション医学会専門医、日本東洋医学会漢方専門医。著書に『40代からはじめるもっと太らない体づくり』『どうしてもラーメンを食べたい人のための太らない食べ方』など多数。
- ※本記事は、2025年5月時点の内容です。
- ※本記事は、当社が福田千晶様に監修を依頼して掲載しています。
- ※本記事は、監修者の知識や経験を踏まえて執筆しています。
冬太りが気になってきたら
生活習慣の見直しどき!?
健康を応援する保険の活用も
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