お客さまサービス推進諮問会議

お客さまサービス向上のための改善策やコンプライアンス事項の態勢等に関して、社外の専門家からお客さまの視点で積極的にご意見をいただき、経営に反映させています。

お客さま志向経営の実現に向けて

お客さまサービス推進諮問会議

2005年度に設置したご契約者保護とお客さまサービス向上を審議する「お客さまの声推進諮問会議」と、コンプライアンス推進に関わる重要な事項等を審議する「コンプライアンス推進諮問会議」を2015年度より統合・再編し、「お客さまサービス推進諮問会議」として設置しました。社外の専門家からお客さまサービス向上のための改善策やコンプライアンス事項の態勢等に関して積極的にご意見をいただき、経営に反映させています。

開催内容等について

「お客さまサービス推進諮問会議」の開催について

VOICE お客さまサービス推進諮問会議 議長

原点を忘れない。不断の努力と挑戦を積み重ねた先の社名変更。その重みと覚悟に期待しています。

株式会社電通 ソリューションクリエーションセンター HRMディレクター 賀来 敏朗 氏
株式会社電通ソリューションクリエーションセンター
HRMディレクター
賀来 敏朗 氏

明治安田発足から20周年。2005年の行政処分から19年。「MY Mutual Way Ⅱ期」がスタートし、「生命保険会社の役割を超える」という強い想いを表明し、ブランド通称を「明治安田生命」から「明治安田」に変更。今、まさに明治安田はこれまでの不断の努力と挑戦を経て、次のステージに大きく羽ばたくターニングポイントを迎えているものと認識しています。自分は縁あって、長きにわたり、明治安田の企業としての歩みに身近で接する機会をいただいてきたのですが、「お客さま志向」の追求という基本姿勢から一切ぶれることなく、常に新たな挑戦を続ける姿に、いつも賞賛の念を抱いてきました。
明治安田の凄さは、全員参加の「パーパス経営」。それをリードする経営陣の強い信念と哲学にあると思っています。そして、自分の中で、これぞ明治安田らしいと思い、明治安田の強い信念と哲学を感じるポイントは、大きく以下の3点。①原点を忘れない姿勢(2020年「私たちの行動原則」発行)、②思いをカタチにしたらそれを愚直なまでに継続&発展させる力(2019年~「みんなの健活プロジェクト」開始、2020年~「地元の元気プロジェクト」開始)、③自らの退路を断つことを厭うことなく自らの意思を具体的に明確に表明し宣言する潔さ(2020年「MY Mutual Way2030」、2021年「MYリンクコーディネーター制度」の創設、2024年ブランド通称を「明治安田生命」→「明治安田」へ)。この20年は目指すゴールに向けて、着実に1歩1歩進化し続けた20年だったと、身近で接して感じています。
そして、最後に、新生・明治安田に期待すること。「ひと」と「ひと」、「ひと」と「地域社会」の絆を育み、お客さまの健康増進や地域とのつながりをサポートすることは、今の日本や世界が抱える深刻な社会問題・社会課題を解決する上でとても重要で、志を同じくする自治体や他企業・団体と共創して行くことはとても価値ある素晴らしい取り組みだと思っています。但し、この取り組みは、何年も前から貴社が既に取り組んでこられたことだと思うので、今回、ブランド通称を「明治安田」に変更したことで、気負い過ぎることなく、あくまで自然体で、今後も、強い信念と哲学を持って挑戦を継続して欲しいと思っています。これからも「社会的価値」と「経済的価値」の向上を目指し、明治安田フィロソフィーに基づき、「相互扶助の輪」を広げて行く活動に心から期待し、今後も身近な応援団として見守らせて欲しいと思っています。

VOICE お客さまサービス推進諮問会議 社外委員

共通価値の創造(CSV)を目指して

中央大学法科大学院 教授 森・濱田松本法律事務所 弁護士 野村 修也 氏
中央大学法科大学院
教授
森・濱田松本法律事務所
弁護士
野村 修也 氏

企業の組織や活動を規律する法分野(広義の企業法)において、社会の持続可能性(サステナビリティ)を高めることが重要な理念となっています。この動きは、一見すると、かつて盛んに論じられた企業の社会貢献(メセナやフィランソロフィー)や企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)に類似しているように見えますが、現在の動きは過去の議論とは似て非なるものであることに注意しなければなりません。
古くは社会課題を解決する活動は「慈善事業」と整理され、収益は生まないし、生むべきではないといった考え方が支配的でした。その一方で、営利事業にとって環境などに与える負の影響はコストとして計算されず、外部不経済は垂れ流しで構わないと考える時代もありました。この二項対立のドグマに一石を投じたのが、ハーバード大学のマイケル・E・ポーター教授とマーク・R・クラマー氏による2006年の「戦略と社会(Strategy and Society)」と題する論文です。彼らの考えをごく簡単にまとめるとすれば、①社会課題の解決を二の次に営利を追求するゾーン(純粋営利のゾーン)と、②利益を度外視して専ら社会課題の解決を追求するゾーン(慈善事業のゾーン)のほかに、③社会課題の解決の中に新しいビジネスチャンスを見つけ出し、社会の持続可能性と企業価値の向上とを同時に追求するゾーンがあることを示したと整理できます。彼らは、この領域を共通価値の創造(CSV:Creating Shared Value)と名付けました。
この提言は、言われてみれば当然のことで、いわゆるコロンブスの卵です。ただこのゾーンの存在が言語化されたことによって、サステナビリティの議論は、従来の企業の社会的責任(CSR)を超えて、新たなビジネス競争のフィールドを形成することになりました。
明治安田生命が合併20周年を機に「明治安田」という企業ブランドを打ち出した背景には、従来の生命保険事業という枠組みを超えて、新しいビジネスに挑戦しようとする強い意思があるはずです。その際、最も重要なことは、伝統的な生命保険事業が生み出す利益を慈善事業に振り向けるといった、古いタイプの企業の社会的責任(CSR)に陥らないことです。共通価値の創造(CSV)という未知の領域に果敢にチャレンジすることによって、今まで見たことのないような新しい商品やサービスを作り出すこと。それによって、健康長寿社会の実現や地方創生といった社会課題を解決すると同時に、明治安田の企業価値を最大限に向上させていくこと。この両者を矛盾なく追求することが大事です。
マイ・リンクコーディネーターの皆さんが、お客様や自治体の皆様と一体となって、この共通価値の創造(CSC)という理念を追求できた時、真の意味で明治安田生命は「明治安田」へと進化していくことになるのではないでしょうか。

VOICE お客さまサービス推進諮問会議 社外委員

生命保険会社の役割を超え・さらなる飛躍へ!-インパクトまでの道筋をメルクマールとして

早稲田大学 商学学術院 教授 山内 暁 氏
早稲田大学商学学術院
教授
山内 暁 氏

明治安田では現在、中期経営計画「MY Mutual WayⅡ期」に入っており、引き続き、「経済的価値の向上」と「社会的価値の向上」の両輪が掲げられています。そして、これらの価値をともに向上させていく好循環の創出によりめざす、最終的な「社会的効果(インパクト)」が示されています。ここで、特に際立っているのは、そのインパクトに至るまでの道筋が、詳細に示されている点であると考えています。
近年、ESG、SDGsやサステイナビリティが注目されていますが、実は、私が専門とする会計では、昔から関連する研究が行われ、古くは『環境報告書』、時代の変化とともに『CSR報告書』、『統合報告書』として、情報ディスクロージャーが進化してきました。そして最近では、インパクト会計が議論されるようになってきています。
明治安田ではたとえば、2006年から『CSR報告書』、2015年から『統合報告書』が公表されてきました。このような、時代の変革に沿った、
ステークホルダーから求められるコミュニケーションへの対応は、実があってこそできるものです。そのため、明治安田では、これら報告書の公表よりさらに早い段階から、関連する多くの取り組みが行われてきたことがわかります。そして今、インパクトに至るまでの具体的な道筋が示されているわけですが、それは以前から議論がなされてきたものであり、現段階においては深化し、成熟したものになっていると考えます。
「MY Mutual WayⅡ期」において掲げられている「生命保険会社の役割を超える」という目標は、いうほど簡単なことではありません。しかし、詳細な策に落とし込まれたインパクトまでの道筋をメルクマールとして、明治安田が生命保険会社の役割を超え、さらに飛躍することを、期待しています。

VOICE お客さまサービス推進諮問会議 社外委員

未来の三方よしに向け生命保険会社の役割を超えた取組みに期待

公益社団法人
消費者関連専門家会議(ACAP)
顧問
坂倉 忠夫 氏

生命保険会社の役割は時代の変化を受けて拡張しており、もしものリスクに備える安心の提供だけではなく、より豊かな人生に向けての安心の提供という役割が今後ますます重要になっていきます。
明治安田10年計画「MY Mutual Way 2030」のⅡ期では、4大改革や2大プロジェクトなどによるⅠ期での成果を足場に、事業活動を通じた社会課題の解決への貢献とグループベースの持続的な成長を実現し、生命保険会社の役割を超えることを目指しています。
社会的価値の創造と経済的価値の創造を両立するということは、まさに米国のマイケル・ポーター教授が提唱した「Creating Shared Value(CSV、共有価値の創造)」であり、そして企業市民としての社会からの要請でもあり、これからの時代に不可欠な考え方です。現在、社会的課題はますます大きくなり、企業1社だけではなかなか解決できない課題も多くなっています。他の企業、団体、自治体などと共にチャレンジし、連携してイノベーションを創出するなど共創によって課題解決に向けて取り組んでいただきたいと思います。
さらに、消費者のインサイト、欲求は今後さらに変わっていきますので、消費者視点を忘れずに、消費者とのコミュニケーションを深化させると共に、未来の消費者の生活スタイル、価値観を絶えず想像・研究していくことが望まれます。変化し続ける消費者ニーズに応えるだけではなく、未来の消費者が求めることを想像し、消費者の半歩先を行き新しい価値を消費者に提供することが必要になっていくでしょう。一方で、明治安田が長年注力しているお客様へのアフターフォローは、今後も引き続き取り組んでいただきたい重要な活動です。お客様一人一人の課題を解決することは、きっと社会課題の解決にもつながります。
こういった取組みを継続的に行なうことにより、「売り手よし、買い手よし、世間よし」という従来の「三方よし」を発展させて、「社会課題の解決、グループベースの持続的成長、消費者の未来の安心」という「未来の三方よし(Future Triple Win)」の実現に向け、生命保険会社の役割を超えて貢献いただくことを強く願っております。