※本記事は、2025年10月時点の内容です
近年よく耳にする「金利上昇」ですが、それが私たちの暮らしにどんな影響をもたらすのかご存じでしょうか。預金やローンの利息、物価など、金利の変化は暮らしにさまざまな影響を及ぼします。今回は、金利上昇時のメリット・デメリットに加え、変化の時代に資産を守り、活かすための資産見直し術について、ファイナンシャル・プランナーの岩永真理さんに伺いました。
金利とは、お金を借りたり預けたりしたときに発生する利息の割合のこと。いわば、お金を借りる人が、お金を貸す人に対して支払う“レンタル料”のようなものです。金利を左右する要因には、日本の経済をコントロールしている日本銀行の金融政策を中心に、市場の動きやお金の需要と供給のバランスなど、経済全体にかかわるさまざまなものがあります。
金利は、基本的には「お金を貸す側」と「借りる側」の力関係によって決まります。例えば、銀行などの金融機関は、融資の際に“企業や個人の返済能力”によって金利を調整します。収入や社会的信用が高く安定した返済が見込める人に対しては、金利を低めに設定します。一方、収入が不安定で貸し倒れのリスクがある人に対しては、金利を高めに設定します。そのため、金融機関の住宅ローンの優遇金利幅は借り手によって異なることがあります。
こうした金融機関ごとの判断のベースになっているのが、日本銀行の「政策金利」です。日本銀行は経済のバランスを保つために、景気に応じて金利を上下させます。景気の加熱で市場にお金が出回り、物価が上がりすぎたときは、金利を引き上げて企業や個人の借り入れを抑えます。反対に景気が低迷すると金利を下げて、企業や個人がお金を借りやすくし、消費活動を促進するのです。
経済状況
景気や物価の動き
日本銀行
景気や物価の動きに応じて政策金利を上下
金利を上げて
景気過熱を抑制
金利を下げて
景気を刺激
金融機関
政策金利に基づき金利を調整
金利を上げる
金利を下げる
個人への影響
- ・受取利息が増える
- ・借入金の支払利息
が増える
- ・受取利息が減る
- ・借入金の支払利息
が減る
企業への影響
設備投資・借り入れ
がしにくくなる
設備投資・借り入れ
がしやすくなる
金利の上昇は、私たちの暮らしにプラスとマイナス、両方の影響を及ぼします。ここでは、金利上昇がもたらす代表的な変化をご紹介します。
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- 銀行にお金を預けると利息が付きます。金利が上昇すると、預金金利が引き上げられ、受け取れる利息が増える可能性があります。例えば、預金額が100万円の場合、金利0.01%なら1年で受け取れる利息は100円ですが、金利1%なら1年あたり1万円の利息を受け取れることになります。
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- 債券や保険商品のなかには、金利変動に伴って利息が変わる変動金利型のものがあります。こうした商品は市場の金利に連動して利息が変わるため、金利が上がればその恩恵を受けられる可能性があります。一方で、固定金利型の商品は、金利上昇の影響を受けにくいという違いがあります。
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- 金利が上がると、保険会社の予定利率が引き上げられる可能性があり、その結果として、新しく契約する貯蓄型保険などでは、払込保険料が安くなったり、満期時に受け取る保険金(満期返戻金)などが増えたりすることがあります※。予定利率とは、保険会社が契約者から預かった保険料を運用する際に見込んだ利回りのことで、契約者が払い込む保険料や、将来的な受取額を左右します。金利とともに予定利率が上昇しているときは、保険会社の利益が出やすいことから、契約者にとっては保険料が安く済んだり、満期返戻金を多く受け取れるようになったりする仕組みです。また、変額保険など保険期間中の利回りが変動する保険も、受取時の保険金額が増える可能性があります。
※ すでに契約済の保険の場合、契約時に適用された予定利率が継続されることが多いため、金利が上がっても満期返戻金が増えるとは限りません
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- すでに借り入れているローンが変動金利型の場合は、金利が上昇すると支払う利息が増えるため、返済総額が大きくなってしまいます。ローンの種類としては、住宅ローンや自動車ローン、教育ローン、カードローン、奨学金などが挙げられます。
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- 金利が低いときに発行された債券(既発債)で固定金利型のものは、金利の上昇とともに価値が下がり、途中で売却すると損をしてしまう可能性があります。金利が高いときに新たに発行される債券(新発債)のほうが、多くの利息を受け取れるためです。つまり金利が上がると、保有資産にマイナスの影響が出る恐れがあるのです。
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- 変額保険などを除き、金利が低いときに契約した保険商品は、契約時の予定利率が継続することが多いため、金利が上がってもその恩恵を受けられるとは限りません。ただし、更新タイプの保険は、更新時の予定利率が適用されます。
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- 金利が上がり、企業が資金を借りにくくなると、新たな設備投資や雇用を控える動きが出やすくなります。結果として、景気の減速や賃金の伸び悩みにつながることもあり、家計全体の負担感が増すという間接的な影響も考えられます。
金利上昇時代に備えて。
多様な貯蓄型保険の選択肢から、
自分にあった資産形成をしませんか。
金利が大きく動くなど、経済状況の変化で、家計や将来に向けての資金の準備に悩んだり、長期の資産づくりや本当に必要なタイミングに備えられるかについて不安を感じたりする方も多いのではないでしょうか。こんな状況だからこそ、自分にあった資産運用や積立方法を考えることが大切です。
明治安田では、金利変動に左右されにくい商品や、金利上昇局面に年金受取額の増加が期待できる商品など、将来に役立つ多様な貯蓄型保険をご用意しています。
金利が上がると不安になる方もいるかもしれませんが、実はお金を上手に活かすチャンスでもあります。金利が上がるときこそ、より高い金利で無理なく資産を運用できるように、まずは保有資産を見直すことが大切です。ここからは、金利上昇を味方に付けるための資産見直し術をご紹介します。
金利が低い時期に契約した定期預金や保険、債券などは、見直すことでより高い金利で運用できる可能性があります。特に固定金利型の商品を保有している場合、より高い金利で運用できるものに切り替えるのも一案です。一方、変動金利型の預金や債券は、金利上昇にあわせて利息が増える可能性があるため、保有を続けるメリットもあります。
住宅ローンを変動金利型で組んでいる場合は、金利の上昇に伴って支払利息が増えるリスクがあります。対策としては、固定金利型に借り換えることで将来の金利上昇を回避する、繰り上げ返済により借入額を減らし返済期間を短縮するなどして金利上昇にさらされるリスクを下げる、という二つの方法があります。
金利の上昇が長期間続く場合は、固定金利型のほうが返済総額は少なくなる可能性もあるため、定額の返済を重視したい人や返済総額を確定させたい人は固定金利型へ借り換える方法があります。ただし、残債額やすでに返済した年数などによっては変動金利型のままのほうがお得なケースもあります。また、契約上、固定金利型への借り換えができないことや、手数料がかかることもあるので、契約内容については事前にチェックしましょう。
一方で、繰り上げ返済は、まとまった資金を返済に充てて元金を減らし、利息の負担を軽くする方法です。特に金利上昇局面では、返済期間を短縮するなどして金利の影響を受ける金額や期間を減らせるため、ローンの完済を早めたい人に適しています。また、変動金利型のままで繰り上げ返済を行なう場合は一度に多くの自己資金が必要になるため、家計にゆとりがある人向きといえます。金融機関によっては「5年ルール」や「125%ルール」といった返済額の急激な増加を抑える仕組みを設けていることがあります。こうしたルールがあると、金利が上昇しても返済額への影響がすぐに出ない可能性もあるため、焦って繰り上げ返済をする前に、契約内容をしっかり把握しておくことが大切です。
景気と金利は、経済の状況にあわせて上がったり下がったりを繰り返しています。景気の変動にあわせて適切な投資商品に買い替えるのは、投資のプロでも見きわめが難しいことです。そのため、どんな状況でも安定したリターンを得られるように、資産を分散してリスクに備えるとよいでしょう。例えば、株式と債券に資産を分散させると、両者は値動きの方向が異なる傾向があるため、両方を組み合わせることでリスクを抑え、安定した運用がしやすくなります。国内だけでなく海外の投資商品も加えるとさらに投資地域を分散させることができます(ただし、為替変動リスクはあります)。
長期的な資産運用は、利益を再び投資に回すと「増えたお金にもまた利息が付く」という複利の効果を活かせます。これにより、資産が雪だるま式に増え、安定した資産形成が期待されます。加えて、積立という手法は一定金額分の投資商品を定期的に購入することで、価格が高いときには購入数は少なく、安いときには購入数を多くすることができ、平均購入単価を抑える効果が期待されます。長期で積立を行なうと、短期的な金利や価格の変動の影響を受けにくくなります。結果として、相場や金利の変動に一喜一憂することがないため、精神的にも安定し、資産の市場価格が下がった際に慌てて売却して損をしてしまうことも避けられます。投資はよいときもあれば悪いときもあるということを念頭に置き、手堅く淡々と積み立てていきましょう。
金利上昇は、家計にとって追い風にも向かい風にもなります。だからこそ、一時的な変化に振り回されず、まずは保有資産を見直すことが大切です。金利の高い商品への切り替えや、ローンの返済方法の変更を検討し、堅実な積立や分散投資を組み合わせることで、金利上昇を資産づくりのチャンスに変えられます。「投資は難しそう」と感じている人でも、預金や保険商品など、商品ごとの特徴を理解したうえで自分にあったものを選ぶことで、無理なくゆっくりチャレンジできるでしょう。少しずつ投資への知識を深めていき、慣れてきたら株式や債券などにも目を向けるとよいでしょう。「長期」「分散」「積立」の3つを軸に、家計と精神面で無理のない資産形成をしましょう。
監修
岩永真理
監修岩永真理
CFP®、一級ファイナンシャル・プランニング技能士。大手金融機関に入行後、証券・信託業務に10年以上従事。独立後は、相談(個人・法人社員向け)、マネーセミナー(行政・学校・法人社員向け)、執筆・監修を行なう。IFPコンフォート代表。
- ※本記事は、2025年10月時点の内容です。
- ※本記事は、当社が岩永真理様に監修を依頼して掲載しています。
- ※本記事は、監修者の知識や経験を踏まえて執筆しています。
金利上昇時代に備えて。
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募Ⅱ2501858ダイマ推
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