「将来のために何かしなければ」と感じていても、投資にはリスクがある、難しそう、お金がないとできない――そう思っていませんか?実は投資は、手持ちが少なくてもはじめることができます。この記事では、月々5,000円から投資を行なうポイントや注意点、あなたにあった投資商品や投資手法もご紹介します。
今回は月々5,000円という少額からはじめる投資の第一歩について、ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太さんに伺いました。
「投資」をしてみたいと思っているけれど、実際にはハードルの高さを感じて、はじめられていないという人は多いのではないでしょうか。資産運用の相談も多く受けている伊藤さんによると、以下の特徴に当てはまる方は投資に踏み出せないことが多いそうです。
投資に踏み出せない共通点として、投資に対する不安や疑念が強く、実行に移すためのハードルの高さを感じる人がほとんどです。自分にも当てはまるものはあるでしょうか。
該当する方は、まずは少額から投資をスタートすることで、お財布と心に負担をあまりかけずに第一歩を踏み出すことができるはずです。
少ない投資ではあまり意味がないと思っている方も、少額でも積み立て続けるとどれくらいの金額になるのかを計算してみると、投資の効果をより実感できるかもしれません。
例えば、毎月5,000円を1年間5%の利益(年利)が出る投資信託で30年間の積み立てをした場合、下の図のとおり元本は180万円ですが、30年後には運用収益を含めて416万円になる計算です。これは投資の効果により236万円増えたということを表しており、もし月々5,000円を投資せずに現金として持ったままだとしたら得ることができないものになります。
※ 金融庁「つみたてシミュレーター」をもとに作図。
投資には複利という効果があり、早くはじめればはじめるほど、受け取れるリターンも大きくなります。今回は一例でしかないので、「将来いくらになる?」「毎月いくら積み立てる?」「何年間積み立てる?」といった軸で、ご自身にあった投資を検討してみましょう。
少額でもスタートすべき意味がわかったところで、ここでは少額投資の魅力をお伝えします。
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一度に大きな金額を投資してしまうと、もし価値の下落があった場合に、その分の損失も大きくなってしまいます。最初は投資額を少額にすることで、損失を小さくすることができ、投資に対して安心して長期的な視点で取り組めるようになります。
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実際に投資をしてみると、自分の買った商品の値動きがどうなっているのかついつい気になってしまうものです。投資した商品の値が上がっているのか、はたまたなぜ下がっているのか、自分に利益や損失があると、原因を調べて自分なりに解釈をしようという意識が生まれます。これらを繰り返すことで、無意識のうちに金融や経済の知識を蓄えていくことができます。
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投資をはじめてみたいけれど、「口座開設は時間がかかりそう」「平日は証券会社まで行けない」という方も多いのではないでしょうか。現在はスマートフォンで口座開設からアプリ上での買い付けの設定までお手軽にできることもあります。
買い付け設定にしても大きなお金を動かすのに抵抗がある場合には、まずは少額ではじめてみるといいでしょう。
少額投資とあわせて、
備えながらお金を積み立てられる
貯蓄型保険を
少額投資は資産形成の手段として有効です。ただし、リスク分散も重要なので、貯蓄型保険を並行して利用するのもおすすめです。どちらも上手に活用して、投資へのチャレンジと安心できる将来への備え、両方をバランスよく進めていきましょう。
具体的にどのような投資商品に投資をすればいいのか迷う方も多いはずです。この章では、投資の志向タイプ別におすすめの商品をご紹介します。
自分では考えたくない、とにかく手間をかけずはじめたいタイプの方に、おすすめの商品をご紹介します。
投資信託とは、資産運用のプロが投資家から集めた資金を使い、投資家に代わって運用する投資商品です。少額からでもOKで、複数の商品に自動的に分散投資(投資金額を分散していくつかの対象に投資する手法)されるためリスクを抑えやすいのもポイントです。
投資信託は、1口100円から購入できる証券会社もあり、しかもプロが運用してくれるので、ほったらかしたい方にピッタリです。ただし、いくつか注意点もあります。一つは、購入時や売却時にかかる手数料とは別に、信託報酬(保有している投資信託の管理や運用をしてもらう代価)という費用が発生することです。会社によって額は違うので、しっかりと確認をしたうえで購入を検討しましょう。また、プロが運用するといっても、売却時には大きく下落している場合もあるので、いつ売却するかは自分で考える必要があります。
少額だからこそ積極的に投資をエンジョイしてみたいタイプの方に、おすすめの商品をご紹介します。
株式累積投資、略して「るいとう」は、毎月定額で株式を購入する投資方法です。基本的に、1銘柄を買おうとすると数十万円以上かかります。しかし「るいとう」では、月々10,000円以上の一定額を同じ株式に積み立てることで、少額で株式を買うことができます。
通常の株取引では、株価が高いと多額の資金が必要となりますが、株式累積投資を利用すれば少額の資金で自分が気になる株式を購入することができます。
単元未満株とは、通常株式の売買が100株単位で行なわれるのに対して、1株単位で売買ができる株式のことです。
少額で株式投資ができるため、株式市場の動きや銘柄の選び方などについて実際に経験を積むことができます。投資信託など代わりに株式を買ってもらう場合には、基本的に株式優待は受けられません。単元未満株は、自身で株式を購入することになるため、1株でも株式優待を受けられる可能性もゼロではありません。もし、株主優待があるときは食品・日用品・商品券などの実物をもらえるケースが多いので、株式を持つ楽しさが目に見えて実感できるはずです。
少額でも自分のお金を出すのは躊躇する、リスクを取りたくないタイプの方に、おすすめの商品をご紹介します。
ポイント投資とは、日常生活で貯めたポイントを、現金を使わずに株式や投資信託などの投資商品に運用できる仕組みです。例えば、買い物やサービス利用で貯めたポイントを、そのまま投資に回せるため「投資初心者の第一歩」として注目されています。
ポイント投資は、自分の現金ではなく貯まったポイントを運用できるのがメリットです。証券口座を開設する必要がありますが、価格が上下したとしても「ポイントだから自分の財布からお金が減るわけではない」と手持ちの現金を投資するより価格変動に敏感にならずにいられます。
買い物時に発生する「おつり」に相当する金額を、自動的に投資に回すサービスです。自分で毎回のおつりを把握して投資をする必要はなく、現在はおつり投資のアプリも出ています。口座やクレジットカードを連携することで、自動的におつりが投資されます。
例えば、コンビニで350円の買い物をした場合、設定した「おつりの基準額」が500円なら、その差額の150円が自動的に投資に回されます。
自分が買い物したときのおつりを投資できるので、投資額は少額になることがほとんどです。また自分で金額の設定をすることができます。
少額であっても投資であることは変わらないため、リスクがゼロになることはありません。以下のポイントを押さえて、効果的に資産運用をしましょう。
株式でいえば主に売買手数料が0.1%〜0.5%程度、投資信託だと信託報酬が年間で0.1%〜1.5%程度など、手数料がかかります。金額の違いで最終的に将来のリターンが異なることもありうるので、手数料をしっかり把握したうえで商品選びをしましょう。
一般的な定義として、「投資」は企業の成長や資産価値の上昇を期待して、中長期的に資産を保有することを指します。一方「投機」は短期的な価格変動による差益を狙って、売買を繰り返す取引です。「どうせ少額だから」とリスクを取りすぎると、知らないうちに投機的な取引になってしまうこともあります。少額でも長期的な目線でコツコツ続けることが、資産形成の基本。焦らずじっくり運用する姿勢を持ちましょう。
投資を短期間(1年未満)で振り返ると上下の値動きが多くあるように見えますが、10年、20年と長期的に見てみると、概ね右肩上がりに増えていくようになっています。一時的な経済情勢の不安があると、資産が減っていく感覚を強く感じるかもしれませんが、ほとんどの場合は長期的には株価はもとに戻り、その後はもとの株価よりも上がっています。お金を安定的に増やすことが目的であれば、株価が下がっても焦らずにじっと待ち続ける姿勢が大切です。
※ 株式投資や投資信託には元本保証がなく、運用の成果によっては損失が発生するリスクがあります。投資の性質を理解したうえで、ご自身の判断と責任で行なってください。
監修
伊藤亮太
監修伊藤亮太
証券会社勤務を経て2007年に「スキラージャパン株式会社」を設立。個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランニングの提案を行なうかたわら、法人に対する経営コンサルティング、相続・事業承継設計・保険設計の提案・サポートなどを行なう。金融をテーマにした豊富な講演実績を持つ。
- ※本記事は、2025年7月時点の内容です。
- ※本記事は、当社が伊藤亮太様に監修を依頼して掲載しています。
- ※本記事は、監修者の知識や経験を踏まえて執筆しています。
少額投資とあわせて、
備えながらお金を積み立てられる
貯蓄型保険を
少額投資は資産形成の手段として有効です。ただし、リスク分散も重要なので、貯蓄型保険を並行して利用するのもおすすめです。どちらも上手に活用して、投資へのチャレンジと安心できる将来への備え、両方をバランスよく進めていきましょう。