
さっそく、以下のチェックリストをもとにあなたの現在のマネーIQレベルを調べてみましょう。
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家計簿を付けるなどして家計管理を行ない、毎月の収支を把握している
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ねんきん定期便や保険証券など、自分に届く金融関連の書類の内容を確認している
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日常生活のなかでお金に関して気になったことを調べたり考えたりする習慣がある
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NISAやiDeCoなどの資産形成制度について基本的な仕組みを理解している
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情報を得る際、信頼できる専門家や公式の情報源であることを重視している
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SNSやYouTubeで得た情報を鵜呑みにせず、自分主体で情報収集をしている
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金融商品のメリットとデメリットを理解したうえで購入や契約を行なっている
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自分が理解できない金融の分野について、必要に応じて適切な専門家に相談する判断ができる
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将来の目標やライフイベントに基づいて資産形成などの計画を立てている
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学んだ金融知識をもとに、投資や資産形成を実行している
質問は以上です。
「はい」と答えられた質問は、10問中何問ありましたか?
のちにマネーIQレベル別に学習の実践ポイントを紹介しますので、自分はどのレベルに当てはまるか、ぜひ確認してみてください。

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お金への意識を変える段階。
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お金に関する知識を深めながら、
実践を通じて学んでいく段階。 -
金融知識を活かし、長期的な視点で
資産形成を実践する段階。

上記のマネーIQチェックの質問項目には、知識を測る質問ばかりではないことに気付きましたか?「マネーIQが高い人=金融知識が豊富な人」と思われがちですが、必ずしもそうではなく、判断力や応用力、情報リテラシーなどさまざまなスキルが求められます。
マネーIQレベルの高い人は、主に3つの特徴があります。

SNSやインターネット上に金融情報があふれるなか、自分のライフステージや目標にあった情報を選び取る力が必要です。この「情報リテラシー」を高めることが、マネーIQを向上させるカギとなります。

お金に関する悩みは多岐にわたるため、テーマごとに適切な専門家に相談する判断力も大切なスキルとなります。例えば、資産運用を得意とする専門家に保険の見直しを相談しても的確なアドバイスは得られにくいです。
専門家への相談は基本的に有料のため、費用対効果を考えて相談すべきかどうかの判断も必要ですが、「すべてを自分で解決する必要はない」という意識を持つことは大切です。

金融知識を得たあと、それを活かして実際に行動に移せる人もマネーIQが高いと言えます。知識を持つだけでなく、それを自分にとって最適だと思える形で実践し、長期的な視点で資産形成を進めることが重要です。計画を立てるだけで終わらず、小さくても一歩を踏み出せるかどうかが、マネーIQの高い人の特徴の一つです。
編集部のおすすめ!
マネーIQを高めるためには経験も大事。
まずは身近な資産形成から
はじめてみませんか?
マネーIQを高めるには、知識だけでなく経験も大切です。明治安田では、少額から資産形成ができる貯蓄型の保険をご用意しています。初級者の方は資産運用の第一歩として、上級者の方は資産運用の一つの選択肢として、ぜひ検討してみてください。

続いて、チェックリストから算出したマネーIQレベル別にどのような勉強をしたらよいか、学習の実践ポイントを解説します。



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家計簿を付けるなどして家計管理を行ない、毎月の収支を把握している
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ねんきん定期便や保険証券など、自分に届く金融関連の書類の内容を確認している
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日常生活のなかでお金に関して気になったことを調べたり考えたりする習慣がある
マネーIQ初級者は、まず身近なお金の話題に目を向けることからはじめましょう。日常生活のなかには、意識することで気付けるお金の流れや仕組みがたくさんあります。
例
- レシートや明細を管理して毎月の支出を把握する
- 契約中の保険の保障内容を調べる
- ねんきん定期便を確認して将来受け取れる年金額を把握する
すでに自分が契約している商品やサービスに注目し、疑問に思ったことを少しずつ調べることが学びの第一歩です。例えば「固定費のなかで見直せる部分はないか?」「保障内容は今の自分にあったものか?」といった些細な疑問でも構いません。具体的な疑問を持つことで、次のステップに進む土台が築かれます。



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NISAやiDeCoなどの資産形成制度について基本的な仕組みを理解している
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情報を得る際、信頼できる専門家や公式の情報源であることを重視している
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SNSやYouTubeで得た情報を鵜呑みにせず、自分主体で情報収集をしている
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金融商品のメリットとデメリットを理解したうえで購入や契約を行なっている
マネーIQ中級者は、新しいことにチャレンジしてみましょう。例えば、NISAやiDeCoなどの制度を活用した資産形成をはじめてみるのも良いかもしれません。
新しいことをはじめると、壁にぶつかることもあります。学習してからはじめるのではなく、必要な情報をその都度調べながら、実践を通じて知識を深めていくのがポイントです。



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自分が理解できない金融の分野について、必要に応じて適切な専門家に相談する判断ができる
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将来の目標やライフイベントに基づいて資産形成などの計画を立てている
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学んだ金融知識をもとに、投資や資産形成を実行している
マネーIQ上級者は次のステップとして、人生全体を見て、仕事、家庭、資産形成、趣味などのバランスを考えた「人生のポートフォリオ(人生設計図)」を作成してみてはいかがでしょうか。自分にはどのようなライフイベントが待ち受けていて、いつ、どのくらいお金がかかるのか。定年まで今の会社で働き続けるのか、どこかで働き方を変えるのか、何歳まで働くのか。どのようなセカンドライフを送りたいのか……。さまざまな角度から自分の人生について考えてみてください。
また、自分が描く将来を実現するためには、取得した金融知識を活用して資産形成を実践し、自身の資金力を高めることも大切です。
人生のポートフォリオを作成するにあたり、必要に応じて専門家に相談することも重要です。適切な助言を得ることで、資金計画や資産形成の精度を高められます。

自分のマネーIQレベルを知り、どのような取組みをすればよいかを把握したら、次は具体的な学び方を考えていきましょう。
ここでは、初級者から上級者まで共通して活用できる3つの勉強法をご紹介します。
どの勉強法にも共通して言えるのは、身近なお金の話題を勉強材料にすることが学びの基本だという点です。興味のある分野や日常生活に関連する話題から学びはじめることで、知識が身に付きやすくなります。ぜひ念頭に置いてください。
書籍やYouTubeで学ぶ
書籍やYouTubeは、初級者から上級者まで手軽に取り組める学習ツールの一つです。特に「学びたい」という意欲が高まったときには、書籍を手に取ってみましょう。
またYouTubeでは多くの知識を得るきっかけを作れますが、発信者の意図や背景を理解したうえで、情報の信頼性を見極める力が求められます。
書籍やYouTubeで学ぶ際の注意点
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書籍
- ・自分のレベルにあった内容かどうか確認する
- ・著者の経歴などを参考に、自分が知りたい情報とかけ離れていないか確認する
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YouTube
- ・発信者の背景や意図を理解したうえで視聴する
- ・断定表現の使用や、特定層向けの偏った情報発信など、SNS特有の表現になりがちであることを理解する
情報の真偽を見極めながら、自分の状況にあった知識を積み重ねていきましょう。
消費者向けの
無料セミナーに参加する
無料セミナーは、専門的な知識を直接学べる良い機会です。近年ではオンラインセミナーも増えており、気軽に参加しやすくなっています。ただし「なぜ無料で受けられるのか」を考え、主催者の目的を理解したうえで参加することが大切です。
無料セミナーの注意点
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企業主催の
セミナー- ・主催者によっては、金融商品やサービスの営業が行なわれる可能性がある
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国や公共機関
主催のセミナー- ・中立的な説明が多く、具体的な行動支援にはつながりにくい場合がある
無料セミナーは気軽に学べる場として適していますが、情報の受け取り方やその後の行動は参加者にゆだねられます。目的を持って参加することや、セミナー参加後の行動に結び付ける姿勢が大切です。
お金にまつわる資格を取得する
資格取得は、学びを体系化するための効果的な勉強法です。お金の勉強はゴール設定が難しいですが、資格という明確な指標があることで目標を持って取り組むことができます。
お金にまつわる資格にはさまざまなものがありますが、最初のステップとして挑戦しやすいのはFP3級です。FP3級では、相続や不動産、保険、税金、投資など、日常生活で役立つ幅広い内容をカバーしており、将来のライフイベントに備えるための基礎知識を効率的に学ぶことができます。
資格取得を通じて自分の学びを体系的に整理し、自身のマネーIQ向上に役立てていきましょう。

さまざまな情報が行き交う昨今、お金の知識は「武器」にも「お守り」にもなる重要なスキル。日常生活に目を向けて身近な話題から学びはじめることは、マネーIQ初級者から上級者まで共通して実践できる基本のステップです。
書籍やYouTube、無料セミナー、資格取得といったさまざまな学び方を活用し、自分のペースで知識を深めていくことが大切です。
まずはできることからスタートし、マネーIQを高めていくことで、これからの人生を賢く生き抜いていきましょう!

監修
平井梨沙
監修平井梨沙
証券会社に勤務後、生命保険会社にてキャリアを積む。iDeCoやNISAの制度立ち上げ時の業務に携わるなかで、金融教育の重要性を深く実感。2022年12月、一般社団法人日本金融教育支援機構の代表理事に就任。「自分自身が子どもの頃に受けたかった金融教育を」をモットーに、全国各地で金融教育の機会を提供し、第一歩を踏み出すきっかけを届けることに注力する。
- ※本記事は、2024年12月時点の内容です。
- ※本記事は、当社が平井梨沙様に監修を依頼して掲載しています。
- ※本記事は、監修者の知識や経験を踏まえて執筆しています。
- ※本記事内の金融商品は、監修者が推奨するものではありません。
- ※一般社団法人日本金融教育支援機構は金融商品を販売しない、中立的な立場の団体です。
編集部のおすすめ!
マネーIQを高めるためには経験も大事。
まずは身近な資産形成から
はじめてみませんか?
マネーIQを高めるには、知識だけでなく経験も大切です。明治安田では、少額から資産形成ができる貯蓄型の保険をご用意しています。初級者の方は資産運用の第一歩として、上級者の方は資産運用の一つの選択肢として、ぜひ検討してみてください。