※本記事は、2025年10月時点の内容です
50代~60代のミドルシニア世代は、セカンドライフについて考えはじめるタイミング。豊かな老後に備えて、小さな収入と生きがいを両立させる“プチ収入づくり”をはじめてみませんか?そこで今回は、ミドルシニアにおすすめのプチ収入づくりについて、『副業・複業・ひとり社長で年金に月プラス10万円を得る方法』(日経ビジネス人文庫)などの著書を持つ副業評論家の藤木俊明さんにお話を伺いました。
「人生100年時代」と言われる今、ミドルシニア世代からセカンドライフについて考えはじめる人も多いのではないでしょうか?そこでおすすめなのが、より充実したセカンドライフをめざし、小さな収入と生きがいを両立するプチ収入づくり。実は、ミドルシニアの今がはじめどきです。
総務省が発表している「家計調査報告」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では月の可処分所得(年金などの手取り収入)が22万2,462円であるのに対し、月の消費支出は25万6,521円※。老後の生活費は月に3万4,059円の赤字が生じる計算に。定年を迎え、毎月振り込まれていた給料がなくなってから新たな収入源をつくるのは、精神的にも体力的にもハードルが高いものです。ミドルシニア世代から月々数万円のプチ収入づくりをはじめれば、定年後の家計の不足分の一部を補うことができ、セカンドライフの安心につながります。
- ※ 出典:総務省『家計調査報告(家計収支編)2024年(令和6年)平均結果の概要』
プチ収入づくりを通じて新たな知識や経験を得ることで自信が生まれ、本業へのモチベーションにつながるケースは少なくありません。また、仕事で交流のない世代や属性の人と交流を持つことは、本業でのチームづくりにも役立ちます。
定年退職後は、自由な時間が増える一方で、仕事がなくなり、日々の目的を見失う人も少なくありません。そんなときこそ、1日数時間でも小さな仕事を通して社会とかかわりを持つことが大切。人に感謝されたり、収入という形で成果を実感したりすることで、生活にメリハリが生まれ、充実した日々を送ることができるでしょう。プチ収入づくりをはじめることは、お金のためだけでなく、生きがいややりがいを得て、自分らしく生き続けるためでもあるのです。
プチ収入づくりには、長年取り組んできた趣味を活かす方法や、仕事で得た知識・スキルを活かす方法、今ある資産を使って稼ぐ方法、隙間時間を活用する方法などがあります。今の自分の興味や取り組める時間、準備のハードルなどを総合的に考え、自分にあったプチ収入づくりを探してみましょう。
- ※ 記事内で紹介する「めざせる収入」は目安であり、サービス利用料や諸経費の内容によって、実際の手取り額は変化します。
近年は趣味を活かしてプチ収入を得られる方法が広がっています。自分だけで楽しんできた小さな趣味が誰かの役に立ち、ちょっとしたお小遣いに変えられる可能性も。はじめから大きな収入が得られるわけではありませんが、好きなことや興味があることだからこそ、楽しみながら続けられ、長い目で見て収入アップが期待できます。
手芸や工芸などのハンドメイド作品を、フリマアプリやインターネットのハンドメイドマーケットなどで販売します。販売手数料のみで出店できることが多く、初期費用をかけず、気軽にはじめられるほか、自分のペースで出品できるため在庫リスクも少ないのが特徴です。
向いている人
- ものづくりが好きな人。
- 自分の作品で誰かを喜ばせたい人。
めざせる収入
ハンドメイドの手芸品を1点500円で出品したとして、4人が購入すれば1ヵ月当たり2,000円程度。
文章を書くことが好きな人は、ライブレポートや映画レビュー、食べ歩きの記録など、趣味と文章を組み合わせることで、収入が得られる可能性があります。例えばブログであれば、広告がクリックされることで得られる広告収入や、紹介した商品が購入されると得られるアフィリエイト収入などがあります。また、テキスト発信プラットフォームであれば、記事そのものを有料公開でき、記事が買われることで収入になります。
向いている人
- 文章を書くのが好きな人。
- 自身が体験、調査を行なって得たオリジナルの情報を発信できる人。
めざせる収入
テキスト発信プラットフォームでレビュー記事を有料公開した場合、1記事当たり100円〜が目安。ひと月で500円の記事を4人に購入されれば1ヵ月当たり2,000円程度。
ミドルシニアがこれまでの社会経験で培ってきた豊富な知識やスキルは、会社以外の場所でも、実績として十分にアピールできます。自分の持っている知識やスキルを必要な人に提供すれば、実績にふさわしい収入とやりがいを両立できるでしょう。
講師マッチングサービスなどに登録し、オンラインやリアルで講座・コンサルティングを提供します。プレゼン講座や、ブランディング講座、ネットマーケティングのアドバイザーなど、さまざまなジャンルの需要があり、仕事で得た経験を活かせます。
向いている人
- 誰かに教えるのが好きな人、スキルや経験を誰かと共有したい人。
- コミュニケーションを楽しめる人。
めざせる収入
1回当たり3,000円程度のオンライン講座を4人に向けて行なう場合、月4回の講座で1ヵ月当たり4万8,000円程度。
スキル販売サービスに登録し、自分の得意なことや専門スキルを「サービス」として出品・販売します。デザインや動画編集のように成果物を提供するものから、オンラインでのキャリアアドバイスまで自由にサービスを設定でき、ビジネスでの知見や専門性を活かすことで、より高い収入が期待できます。
向いている人
- 自分のスキルや経験を活かして個人向けにサービスを提供したい人。
- 得意分野を「自分ブランド」として発信したい人。
めざせる収入
チラシデザイン1件当たり1万5,000円〜が目安。月2回の受注で1ヵ月当たり3万円程度。
自宅の空き部屋や車、駐車場など、使っていない資産を、人に貸して収入を得る方法。事前の準備や初期費用が少なく、安定した収入が見込めます。長年の暮らしで築いた資産を活かせる、ミドルシニアにぴったりなプチ収入づくりです。
インターネットの貸し出しサービスに登録し、必要とする人に資産を貸してプチ収入を得る方法。空き部屋や駐車場などの眠っているスペースから、使わない道具・日用品まで、さまざまなレンタルのニーズがあります。初期費用をかけず、安定的なプチ収入が期待できます。
向いている人
- 使っていない土地やブランド品などの資産を有効活用したい人。
- 手間をかけずにプチ収入を得たい人。
めざせる収入
駐車場貸し出しの場合、1ヵ月当たり1万円~1万5,000円前後。
使用していない戸建てやマンションの1室を貸し出します。事前に法律や地域のルール、マンションの管理規約を確認し、トラブルのないように運営しましょう。清掃や鍵の受け渡し、予約管理を代行してくれる民泊仲介サイトを利用することで、負担が少なくはじめられます。
向いている人
- 空き部屋を有効活用したい人。
- 接客や人とのやり取りが苦にならない人。
めざせる収入
立地や部屋の広さによるものの、1泊1万5,000円程度から貸し出すケースが多く見られる。ひと月4回貸し出せば、1ヵ月当たり6万円程度。
「何からはじめたらよいのかわからないけど、とりあえず何かをはじめてみたい」という人は、通勤時間や家事の合間などの隙間時間を活用したプチ収入づくりがおすすめ。準備や初期投資不要で気軽にはじめられるので、会社以外から収入を得るはじめの一歩にぴったりです。
オンラインアンケートへの回答や、リアルでのインタビュー・座談会への参加で、謝礼としてプチ収入が得られます。また、「通信回線の乗り換え」「クレジットカードの契約」などの各種サービスへの申し込みや、ポイントサイトを経由しての買い物でポイントを貯める「ポイ活(ポイント活動)」も、隙間時間に取り組めるプチ収入づくりとしておすすめです。
向いている人
- 空き時間にコツコツ取り組みたい人。
- 少しでも節約したい人。
めざせる収入
アンケートの場合、1ヵ月当たり数百円~数千円程度の現金またはポイントが目安。インタビューや座談会への参加の場合、1回数千円~1万円程度が目安。
履歴書や面接なしで単発・短時間の仕事が見つかるスポットワークは、本業がある人でも挑戦しやすいプチ収入です。アプリなどで仕事を探し、空いている日時にピンポイントで働けます。仕事の内容はさまざまですが、飲食店の手伝いや倉庫などでの軽作業、デリバリー、清掃など、体を使って現場で働くタイプの仕事が多く見られます。
向いている人
- 体力に自信がある人。
- 新しい職場でのコミュニケーションが苦にならない人。
めざせる収入
三大都市圏のスポットワーク平均時給1,179円※でひと月に2回、6時間ずつ働く場合、1ヵ月当たり1万4,148円程度が目安。
※ 出典:株式会社スポットワーク研究所 『スポットワーク市場・クォータリーレポート【2025年3Q(2025年5月-7月)】』
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プチ収入づくりは家計のゆとりや生きがいにつながる一方、思わぬトラブルや負担につながるケースもあります。ミドルシニア世代が安心してプチ収入を得るために、押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
副業サービスのなかには、詐欺サイトや高額な商材の購入を条件とするものも存在するため、注意が必要です。利用する前に、運営会社や口コミを確認し、信頼できるかどうかを判断しましょう。SNSで調べたり、リアルな友人から情報を集めたりするのも手。安心してプチ収入が得られるよう、事前の情報収集をしっかり行ないましょう。
プチ収入づくりをはじめる前に確認しておきたいのが、就業先の会社の規定です。まずは、自分の会社が副業OKかどうかを確認しておきましょう。また、副業が認められている場合でも、機密情報の取り扱いや禁止事項など、細かな規定や条件が定められている場合があります。会社とのトラブルを避けるためにもルールをしっかり確認し、必要な手続きを踏んでからはじめることが大切です。
プチ収入と言っても、副業の所得が20万円を超える場合は確定申告が必要です。申告に備え、報酬の支払明細や経費の領収証は日ごろから整理しておくとよいでしょう。なお、経費などを差し引き、年間の副業所得が20万円未満であることを証明できれば、所得税の確定申告は不要です。ただし、副業で1円でも利益を出せば、住民税の申告義務が発生するため注意しましょう。確定申告を行なわず、住民税のみ申告する場合は、市区町村の窓口やHPから申告書類をダウンロードし、必要事項を記入して提出します。
ミドルシニアは本業を抱える人も多く、「時間がない」「きっかけがない」という理由からはじめの一歩が踏み出せないというケースも多いのではないでしょうか。そんなときはまず、小さくても何か行動を起こすことを意識してみましょう。趣味を追求したり、副業している人の話を聞いたりする過程で、自分の好きなことや得意なことを再発見できて、プチ収入のヒントやきっかけになることもあります。すぐに収入につながらなくても、行動したという経験そのものが、充実したセカンドライフを後押ししてくれるはずです。
監修
藤木俊明
監修藤木俊明
副業評論家。シニア世代が「小さな仕事」を複数行なうことで、給与や年金以外のフロー収入を得る「複業」を推奨している。『年金にあとプラス10万円を得る方法』(産学社刊)、『「複業」のはじめ方』(同文舘出版刊)などの著書を持つ。
- ※本記事は、2025年10月時点の内容です。
- ※本記事は、当社が藤木俊明様に監修を依頼して掲載しています。
- ※本記事は、監修者の知識や経験を踏まえて執筆しています。
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