


昔、加入した保険を放置したままで一度も見直したことがない――そんな人は要注意!
もしかしたら、その保険、「今のあなた」にあっていないかもしれません。
本記事では、ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の井戸美枝さんに、「損をしないための保険の見直し方」を教えてもらいました。
見直し方の基本から保険の種類別の注意ポイントまで一緒に学んでいきましょう。


契約時の生活状況にあわせて選んだ保険も、ライフステージが変わると、今の自分にあわないものになっている可能性があります。
では、どのようなタイミングで保険を見直せばいいのでしょうか。それは人生の節目である「ライフイベント」を迎えたときです。以下の項目に該当する人は、保険を見直してみましょう。
保険を見直した方がいいのはこんな人
- 結婚して扶養に入った
- 子どもが生まれた
- 住宅を購入した
- 子どもが社会人になった
- 収入が増えた(減った)
- 転職した
- 会社を辞めてフリーランス
になった - 定年退職した


保険を見直す際にまず気を付けたいのが、以下に挙げる3つのタブー。自分は見直しが必要ない!という人も、今一度確認しましょう。
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「人気の保険に入っておけば間違いない」はNG
家族構成やライフステージによって備えるべきリスクや必要な保障は違うため、ほかの人がおすすめする保険が自分にあった保険とは限りません。また、“社会保険があるから民間の保険は必要ない”と考える人もいますが、これにも注意が必要です。
社会保険はある程度の保障は十分に受けられますが、当然すべてをカバーできるわけではありません。社会保険に入っているから大丈夫!ではなく、社会保険で足りない保障はないか確認をしましょう。 -
保険料から加入する保険を決めるのはNG
割安な保険料で手厚い保障が得られるものがいいのはもちろんですが、大切なのは、保障内容です。保険に入る目的を明確にしたうえで、自分にとって必要な保障かどうかをひとつずつ見直しましょう。
一方で、保険料が家計を圧迫しては本末転倒。家計における保険料のバランスは人それぞれですが、ひとつの目安として、保障型の場合、保険料が手取り収入の10%を超えてきたら払い過ぎの可能性があります。 -
「無保険期間」を作るのはNG
新たな保険に乗り換える際には、「無保険期間」に注意しましょう。切り替えのタイミングにより、保険に入っていない“空白期間”を作ってしまうと、不測の事態が起きたときに保障が受けられなくなってしまいます。
これまで払ってきた保険料を無駄にしないためにも、別の保険に入り直すときには、新たに加入する保険が成立してから現在加入している保険を解約するなど、無保険期間を作らないようタイミングに注意しましょう。


保険の種類によって,見直した方がいいタイミングや、見直しの際に注意すべき点は異なります。次は「死亡保険」「貯蓄型保険」「医療保険」について、それぞれ見直しのポイントを紹介します。

死亡保険は、被保険者が亡くなった際に、金銭面で困る人がいるかどうかが判断の基準になります。
一般的には、子どもの独立など、年代が上がると必要なお金も減ってくるため、年齢とともに保険の保障額が減っていくタイプの商品を選ぶのが合理的です。逆に、家族が増えるときには、子どもの養育費や教育費を考慮し、保障の増額を検討するのが良いでしょう。
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見直しのポイント 01
のこされた家族の「必要保障額」から死亡保険金額を
考える生活費や教育費などの支出からのこされた家族が得られるお金を差し引いた“必要保障額”を死亡保険でカバーするというのが基本的な考え方です。
遺族が得られるお金としては、国から支給される遺族年金や勤務先の死亡退職金などがあります。
条件によって貰える金額が異なるため、自分たちがいくら貰えるのかをあらかじめ調べておきましょう。 -
見直しのポイント 02
住宅購入のときの団信保険が「ペアローン」の
人は注意!住宅購入時は、「団体信用生命保険」に入るケースがほとんどです。ローンを借りた人が死亡した場合、保険金で相殺される仕組みになっているため、「死亡保険は必要ない」と考える人も少なくありません。
しかし、共働き夫婦の場合には注意が必要。この場合、夫婦それぞれが主債務者となって住宅ローンを借りる“ペアローン”を組む人が多いと思います。ただし、夫婦のどちらかが亡くなった場合、本人の残債はなくなるものの、のこされた人は自分の残債を払い続ける必要があります。
もしもの場合に備え、死亡保険に加入しておくことも考えましょう。

満期になると保険金を受け取ることができるなどの貯蓄性があり、万一のときの保障にもなる「貯蓄型保険」。
主な種類としては、学資保険、個人年金保険、養老保険、終身保険などがあります。
お金が手もとにあると使ってしまう人、計画的に貯めるのが苦手な人にとっては、貯蓄習慣をつける方法として選択肢のひとつになります。解約すると損をしてしまうケースが多いため、基本的には継続がベターですが見直したい場合は以下のポイントを確認しましょう。
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見直しのポイント 01
解約のタイミングによって払い込んだ保険料を
下回るリスクに注意貯蓄型保険を途中解約すると、「解約返戻金」が戻ってきますが、気を付けたいのは解約のタイミング。早い時期に解約してしまうと、受け取る金額が払い込んだ保険料より少なくなってしまう場合があります。
これまで払い込んだ保険料を無駄にしないためにも、解約時に戻ってくるお金を問い合わせるなど、慎重に検討しましょう。 -
見直しのポイント 02
保険で資金準備したいなら、保障型から貯蓄型
も検討貯蓄型保険の特徴は、計画的にお金が貯められること。給与天引きや口座振替で支払うことができるので、強制的にお金が貯まる仕組みを作ることが可能です。
今後訪れるライフイベントのために資産形成をしたい人は、保障型から貯蓄型に変更するのもひとつの手。保険料を抑えたいなら、不要な保障型を解約し、浮いたお金を貯蓄型に回せば、家計に負担もかかりません。
ただし、保障型から貯蓄型に保険を見直した場合、一般的には保障金額が減少するので、慎重な検討が必要です。

医療保険やがん保険は、最も見直しが必要な保険といえます。医療技術や治療スタイルは、時代とともに進歩しているため、新しい保険の方が、より時代にマッチした保障が受けられます。
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見直しのポイント 01
古い医療保険は、今の医療にあっていない
可能性も近年では、入院期間が短期化し、通院メインで治療を受けるケースが多くなりつつあります。そのため、古い保障の保険を持ち続けていると、いざ必要な場面で、保障内容を十分に活用できない場合も。
例えば、ひと昔前の医療保険だと、通院のための給付が対象外だったり、入院の給付金の条件が“継続20日以上”となっていたりする場合も。
保障内容を選ぶときには、“もしも入院したらどう過ごしたいか”“どんな医療を受けたいのか”など今の自分のニーズを満たすものか考えながら、検討することが大切。いざ入院してみると個室を使いたいニーズは多いので、差額ベッド代もカバーできる給付額にすることをおすすめします。 -
見直しのポイント 02
出産、転職…見落としがちな見直しタイミングに注意
保険を見直すときに意外と見落としがちなのが、出産と転職のタイミングです。
妊娠中は、加入できる医療保険が限られていたり、保障内容に制限を受けたりすることもあるため、保険を検討している人は、妊娠前に加入しておくことをおすすめします。
会社員の場合、病気やケガで働けない状態になると傷病手当金や休業補償給付などの保障が受けられますが、自営業やフリーランスになると、自分で備えなくてはいけません。もしもの場合を考えて医療保険を選びましょう。 -
見直しのポイント 03
保険に付帯するサービスを確認してみよう
最近では医療保険の加入者向けサービスとして、電話やチャットでの相談、セカンドオピニオンなどの無料サービスを付帯している保険が増えています。医師に聞きづらいことや、個人的な疑問なども気軽に相談したり、解決できるのは心強いもの。こうした付帯サービスの内容を保険選びの基準にするのもひとつの方法です。
ライフステージの変化にあわせて保険を見直すことで、より現在の生活に適した保障を受けることができ、生活上の不安を解消することができます。自身と家族の将来を守るためにも、今一度、保険について向きあってみるのはいかがでしょうか。

監修
井戸美枝
監修井戸美枝
ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、社会保険労務士。経済エッセイスト。講演や執筆、テレビ、ラジオ出演などを通じて、生活に身近な経済問題、年金・社会保障問題について解説している。近著に、『親の終活、夫婦の老活 』(朝日新書)、『最新データと図解でみる 定年後のお金と暮らし』(宝島者)ほか。
- ※本記事は、2023年6月時点の内容です。
- ※本記事は、当社が井戸美枝様に執筆を依頼し、掲載しています。
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一生涯にわたる保障と将来の資金準備を兼ね備えた米ドル建ての終身保険です。※1※3※
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- ※この生命保険は米ドル建ての商品のため、以下の点にご留意ください
- ・お客さまにご負担いただく費用として、保険契約にかかる費用(「保険契約関係費用」「解約控除」)および外貨の取扱いにかかる費用(「お払込時にかかる手数料」「お受取時にかかる手数料」)などがあります
- ・為替レートの変動により、積立金額が毎回の保険料(円)をご契約時の当社所定の為替レートで試算した金額を下回ったり、お受け取りになる円換算後の保険金額や解約返戻金額などが、ご契約時の当社所定の為替レートで円換算した金額を下回るおそれがあります。さらに、円でお払い込みいただいた保険料の累計額を下回り、損失が生じるおそれもあります
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- ※保険商品をご検討いただく際には、「保険設計書(契約概要)」または、「契約締結前交付書面(契約概要・注意喚起情報)」を必ずご確認ください
- ※1 保険商品をご検討いただく際には、「保険設計書(契約概要)」または、「契約締結前交付書面(契約概要・注意喚起情報)」を必ずご確認ください
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※3 この生命保険は米ドル建ての商品のため、以下の点にご留意ください
- ・お客さまにご負担いただく費用として、保険契約にかかる費用(「保険契約関係費用」「解約控除」)および外貨の取扱いにかかる費用(「お払込時にかかる手数料」「お受取時にかかる手数料」)などがあります
- ・為替レートの変動により、積立金額が毎回の保険料(円)をご契約時の当社所定の為替レートで試算した金額を下回ったり、お受け取りになる円換算後の保険金額や解約返戻金額などが、ご契約時の当社所定の為替レートで円換算した金額を下回るおそれがあります。さらに、円でお払い込みいただいた保険料の累計額を下回り、損失が生じるおそれもあります