サンフレッチェ広島F.C・ホームタウン、広島市。
明治安田ライフフィールドマガジンをご覧のみなさん。どうも、『僕らのJタウン』ナビゲーターの徳谷柿次郎です!
早いもので『突撃!僕らのJタウン』も4都市目となりました!今回はサンフレッチェ広島のホームタウンである広島市に来ています。
人口は約120万人と、中国地方で最も人が集まる場所である広島市。いろいろな面白い文化が育まれているに違いない。
今回、取材させていただいたスポットも、変わったセレクトの雑貨屋さん、器を取り扱う個人書店、美しい自然に囲まれた古民家ゲストハウス……と、どれもステキな場所ばかりでした。
さて、説明はこのあたりにして、さっそくナビゲートしていきましょう!
ぎっしりとヨーロッパビンテージが詰まった雑貨屋。
1つ目にご紹介するのはドイツを中心にしたヨーロッパのビンテージ商品を取り扱う[Gemisch](ゲミッシュ)。自ら現地に訪れ、ひとつひとつ商品をセレクトした商品を求めて全国から訪れる人がいらっしゃいます。店主・矢野ちか子さんにお話を伺った。
- 柿次郎
- かわいい商品がたくさん!ところで、お店の名前の[Gemisch]ってどういった意味なんですか?
- 矢野
- ありがとうございます!お店の名前はドイツ語で混合物とか、混ざったものという意味です。ドイツを中心に、チェコやオランダ……ヨーロッパの色々な国の雑貨を扱うお店っていう意味で名付けました。
- 柿次郎
- なるほど。商品はどのように仕入れているんですか?
- 矢野
- 2~3週間ほどヨーロッパに〜滞在して旅をしながら気に入った商品を仕入れています。なので、ひとつひとつに思い入れがすごくあって。古いヨーロッパの道具や雑貨って、謎なものが多くて面白いんですよ。
- 柿次郎
- 旅をしながらですか。すごく良いですね。僕の取材のスタイルも全国を飛び回って、グッとくる活動に取り組まれている方に出会う。そして、取材をする。そんなスタイルなので、すごく共感できます。海外旅行も好きなのですが、ヨーロッパにはまだ訪れたことがなくて。行ってみたいなあ。
- 矢野
- 初めて行ったのは2011年で、リサーチとして蚤の市が有名なドイツのベルリンにワーホリで訪れました。コロナの影響でここ2年は行けてないんですけど、その前までは、ほぼ毎年訪れていろんな商品を買い付けていました。
- 柿次郎
- ちなみに、一推しのアイテムってありますか?
- 矢野
- 元々自分がデザインや美術をやっていたこともあって、切手やミニポスターみたいなビンテージの紙物が好きですね。なので、ボリューム厚めに商品を揃えています。
- 柿次郎
- こういう紙物って家の壁に貼ったらすごい雰囲気が出ますよね。切手もアニメのモチーフとかあったり、色もレトロな感じが出ていてかわいい。
- 矢野
- 国によって切手ひとつでも個性があって面白いんですよね。同じドイツでも、西と東では素材に違いがあったり。古い雑貨とか道具って「これはなに?」ってなる謎なアイテムが多いのも楽しいんですよね。
- 柿次郎
- お店にいらっしゃるお客さんはどんな方が多いですか?
- 矢野
- 雑貨なので若い女性が多いですけど、最近だと若い男性もお店に来てくれたり、年配のお客さんが古い道具を探しに来てくれたりと、幅広いお客さんが来てくれています。
- 柿次郎
- 最近、日本でもレトロなグッズが売れているし、こういう昔のアイテムから刺激されて、新しいカルチャーの元ネタになったりするんだろうなあ。ちょっとお話はこの辺りで、色々商品を見させてもらいますね!
市内中心地からほど近い場所にある、
自然に囲まれた古民家ゲストハウス。
続いてご紹介するのは、古き良き日本の木造平家をゲストハウスにした[88house Hiroshima]。街からもほど近いながら、小川や里山に囲まれ美しい自然に触れ合うことが魅力です。オーナーの桃田憲吾さんに、ゲストハウスについてお話を伺った。
- 柿次郎
- このあたりは自然が残っていてすごい良いですね。山も近いし、すぐそこに川も流れているし。
- 桃田
- 街の中心から車で20分ほどの場所で、自然に囲まれた場所が残っているのが広島の良いところですよね。街にもすぐ出られるし。泊まりにきた子どもはそこの川で楽しそうに遊んだりしてますよ。
- 柿次郎
- ほんとに良いロケーションですね。天気が良くて外は暑いんですけど、建物の中は風通しが良くて、ひんやり涼しくて過ごしやすい。
- 桃田
- もとは、盆栽屋さんだった物件を、ほぼそのまま使わせてもらってます。映画やドラマなんかで見る、田舎の親戚の家みたいな感じで落ち着きますよね。
- 柿次郎
- [88house]の利用客はどういった方が多いんですか?
- 桃田
- 広島って外国からの観光客が多くて、やっぱり海外のお客さんがメインだったんです。けど、だんだんと日本人のファミリーやグループで泊まってくれるお客さんも増えてきています。あとは、デイユースでバーベキューを楽しみにくるお客さんも多いですね。
- 柿次郎
- この辺りでオススメの場所を聞かれたら、どこを教えますか?
- 桃田
- ゲストハウスから歩いて1時間もかからないくらいで、裏山のてっぺんに行けるんですけど、そこは広島市内が全部見渡せる絶景スポットなんですよ!僕も大好きな場所なので、時間があったらぜひ行って欲しいですね。
- 柿次郎
- 市内の近くにこんな最高のスポットがあったなんて!次に来た時ぜひ利用させていただきますね!
- 桃田
- ホテルとはまた違った出会いや交流ができて楽しいですよ!値段もゲストハウス価格でお手頃なので、広島に来たときはぜひお待ちしております。
「本×器」でカルチャーを
発信するブックストア。
最後に紹介するのは、インディペンデントな本と器を取り揃える個人書店の[READAN DEAT](リーダンディート)。市内の中心地に8年前にお店を構え、カルチャーを発信し続けてきた。広島という街の変化やお店のことなどを、店主の清政光博さんに伺った。
- 柿次郎
- この場所でお店を構えて8年ですか。その間の広島の街の変化ってどうですか?
- 清政
- こ数年で大手の書店は閉店していって、その代わりにココみたいな小さな書店が少しずつ増えてきた印象ですね。でも、個人のアートブックやリトルプレスとかをセレクトしているお店は、広島市内でウチくらいかもしれません。
- 柿次郎
- 出版業界はコロナで何か変化はありましたか?自分もですけど、外に出れない分自分で本を出版して何かを表現する人が増えている印象。
- 清政
- インディーズの本はやっぱり徐々に増えていますね。コロナの助成金で自分の作品を作ったアーティストもいますし。お店に置いてもらいたいっていう作り手からの連絡も年々増えています。
- 柿次郎
- [READAN DEAT]は本屋では珍しく器も置いてありますよね。
- 清政
- 自分が器に興味があったのと、本屋との親和性も高そうだなって思って。両輪でやっていきたいんですけど、やってみて意外と本と器って好きな人っていうのが別で。
- 柿次郎
- 意外と相性が近くなかったんですね。
- 清政
- 器はまだまだこれからじっくりと育てていきたいカテゴリーです。本屋さんって気軽にいろんな人が遊びに来れる場所なので、本を目当てに来て、器に興味を持って買っていってくれるお客さんはすごく嬉しいですね。
- 柿次郎
- 器は生活の中に彩りを加える道具だと思うんですけど、清政さんにとって本はどういった立ち位置なんでしょうか?
- 清政
- 新しい文化や読み物に触れることができるコンテンツであり、アートブックなど、本そのものを愛でるコレクター的要素もあるものだと思っています。地方だとあまり取り扱いのないコレクター性のある本を取り扱う一方で、街の普通の本屋さんとしても機能するこれが本屋としての理想ですね。
- 柿次郎
- 本への愛情が存分に伝わって来ました。また広島に来たときはぜひ寄らせていただきます!清政さん、ありがとうございました。