かなめシェフ
大阪・福島にあるイタリアン［タヴェルナポルチーニ］の料理長。パティシエを経て、ポルチーニグループに入社。その後夫婦でイタリアへ渡り修行。帰国後［タヴェルナポルチーニ］の料理長に抜擢。グループ店にはシャルキュトリーやベーカリーなど、ジャンルに特化したお店もスタンバイ中ゆえ、そちらも要チェックだ！
取材・文：納谷ロマン／構成：FOO／写真：古賀亮平
ABOUTwithコロナになっておよそ2年。生活様式や習慣にも慣れてきた人も多いと思いますが、まだまだ以前のように旅行を楽しみづらいご時世。タイ料理に続き2回目の『食卓で世界旅行』では、自宅で簡単に世界の料理が楽しめるレシピをご紹介！
第2回のテーマはシンプルで、素材の味を生かした料理が多い「イタリアン」です。
今回は、関西で人気のイタリアンレストラン［タヴェルナポルチーニ］のシェフ・かなめさんに監修していただき、身の回りで手に入る食材のみで作れる、本格派なレシピをふたつ教えていただきました！イタリアンについての豆知識も必見です！
どれも簡単に作れるので、レシピを参考にチャレンジしてみてください！
まず一品目はフライパンひとつで作れる、
カチャトーラのレシピから！
日本で言うところの肉じゃがのような料理で、
酸味と旨味が詰まった鶏肉料理です。
お腹が空いた時、さっと作れて、
味わいは超本格的！
ぜひとも、お試しください！
材料 2人分
- 鶏もも肉（皮付き）
- 1枚
- マッシュルーム
- 4個
- 玉ねぎ
- 1/4個
- にんにく
- 1片
- オリーブ
- ５粒
- ケイパー
- 15粒
- アンチョビ
- 一切れ
- ローズマリー
- 1本
- ワインビネガー
- 大さじ2
- 小麦粉
- 適量
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玉ねぎをスライスし、透明になるまでいためてバットに取り出す。
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軽く塩を振って、余計な水分を抜いた鶏肉を大きめのサイズに切り分け小麦粉を打つ。
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塩による浸透圧で、鶏肉の臭みを排除！そして小麦を打つことで旨味が閉じ込められます！
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鶏肉を皮目からしっかりと焼き色がつくまで焼き、アンチョビとみじん切りしたにんにくを追加し熱する。
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イタリアンの豆知識！
フライパンひとつで作れてしまうのは、猟師が仕事からかえったあと、すぐに食べれて難しくないものを考えた。というのが理由なんだとか！
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にんにくの香りが立ったら、いためた玉ねぎ、マッシュルームケイパー、オリーブを入れ、いためる。
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イタリアンの豆知識！
カチャトーラは大きく分けて2種類が存在し、ローマ風はケイパーやオリーブの旨味を活かしたもの。トスカーナ風はトマトを使ったものなんだそう！ですが、イタリア料理は家庭料理がベースになっている品が多く、各家庭で少しずつ材料が違うので自分が好きな具材を追加しても全然OKですよ！
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野菜が透き通ってきたら、ワインビネガーとローズマリーを追加し、とろみがつくまでいためる。
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すべての具材に火が通ったら完成！ワインビネガーを入れることで、たんぱく質が分解され、お肉はやわらかく仕上がります。そして、旨味を凝縮するために打った小麦はとろみづけにも一役買ってくれます！
オリーブ・ケイパー・アンチョビの持つ旨味と風味。そして、ワインビネガーの酸味とローズマリーの爽やかな香り。簡単に作れる料理ながら、お店で食べるような複雑な味わいに仕上がるので、ぜひ試してみてください！
リボリータは、イタリアでは定番の具沢山スープです。たくさんの野菜を細かく刻んで入れ、水分が少なくなるまで煮詰めます。
それゆえに、具材の味をしっかり楽しめて、ボリュームも満点な仕上がり！
そして、スープに刻んだパンを入れて煮込む、一風変わった料理でもあります。
材料 4人分
- キャベツ
- 1/4個
- 玉ねぎ
- 1個
- トマト
- 2個
- セロリ
- 4本
- じゃがいも
- 2個
- にんじん
- 1本
- 余ったパン
- 適量
- ほうれん草
- 4束
- 白インゲン豆の水煮
- 1缶
- コンソメキューブ
- 1個
- タイム
- 2本
- ローリエ
- 3枚
- エクストラバージンオリーブ
オイル - 大さじ5
- パルメザンチーズ
- 適量
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玉ねぎ、にんじん、セロリをみじん切りにして、弱火で透明になるまでいためる。
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イタリアンの豆知識！
香味野菜を弱火でいため、旨味を引き出すテクニックはソフリットと呼ばれるイタリアンの基本技術！香味野菜のソフリットは、どんな料理に入れても旨味を倍増させる優れものゆえ、たくさん作って小分けにして冷凍すると、とても役に立ちますよ！
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ソフリットが完成したら、刻んだトマトとじゃがいもを入れ、さらに煮込む。
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じゃがいもにある程度火が通ったら、刻んだほうれん草とキャベツを入れ、野菜がかぶる程度の水を入れる。
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イタリアンの豆知識！
キャベツは市販のものでも問題ありませんが、より本格的に作りたい場合はイタリアが原産の黒キャベツ・カーボロネロを使うとより本格的に仕上がります！
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すべての野菜に火が通ったら、コンソメキューブ、タイム、ローリエを入れ2〜3分煮込む。
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ハーブ類のフレッシュな香りを出したい場合は、完成の一歩手前で入れるのがおすすめ！
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最後に刻んだパンを適量加え、パンが馴染むまで煮込み、塩で好みの味に整える。
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イタリアンの豆知識！
リボリータは“もう一度（リ）”、“煮込む（ボリータ）”というのが語源の料理。また余ってしまった野菜や、すぐに硬くなってしまうフランスパンを、“もったいないから”という理由でスープに入れるのも特徴。そんなイタリアの文化が投影された料理です。
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煮込み終わったら、お皿にもりつけ、最後にたっぷりのパルメザンチーズとエクストラバージンオリーブオイルをかける。
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食材は野菜とパンのみ！で、作る煮込み料理のリボリータですが、ソフリットで閉じ込めた芳醇な野菜の旨味、そしてチーズの香りと塩味。オリーブオイルのコクが三位一体となった味わいゆえ驚くこと間違いなしな一品です。
シンプルな食材で作る料理は、まさにイタリアの代名詞。そして、硬くなったパンをもう一度美味しく食べるというアイデアも素敵ですよね。ちなみに野菜も好きなものを入れてオッケーな料理！冷蔵庫で余った野菜だけで作ったとしても、この作り方を守ればとっても美味しい仕上がりになりますよ！
いかがでしたか？今回ご紹介したイタリアンのレシピは、どれも身近なスーパーなどで手に入る食材で作れるものばかり。ぜひ一度作ってみてくださいね！そして、記事中で紹介した豆知識を友人に披露すれば、イタリアンマスターな気持ちに浸れるかもしれません！ではでは、次回はどこの国の料理をご紹介するのかお楽しみに！
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