あのヒトの愛犬、愛猫に会いたい ワン!ニャン!!家族帖 犬と猫と、理想の暮らし ~毛玉ちゃんと小麦ちゃんと、浅本さん~

やっぱり猫が好き。もちろん犬だって。みんな思わずほっこりしてしまう愛犬、愛猫を愛くるしい表情と共にご紹介。飼い主様にもクローズアップして、その暮らしぶりから時に涙も笑いも伴ったエピソードまで、「家族」としての実像を優しくレポート。

人気ベイカリーカフェ・オーナーと
2匹の猫

今回登場する猫好きは、『イデーショップ 自由が丘』の4階にある、NYスタイルのベイカリーカフェ『自由が丘 ベイクショップ』のオーナー・浅本充さん。オープン以来、美味しい焼き菓子や焼き立てのパン、コーヒー、食事が楽しめる人気店。浅本さんは自身のお店のほかに、『Saturdays NYC 大阪店』、新宿NEWoManや東急プラザ銀座の『SALON adam et ropé』など、数多くの飲食店をディレクションする売れっ子クリエイター。現在は鹿児島市の天文館に『CAFÉSHOP』をオープンして、月の半分を現地で過ごしている。そんな多忙な日々を送る浅本さんが、東京の自宅に帰ると出迎えてくれるのが2匹の愛猫。幼少期から猫のいる家庭で育ち、大人になってからも猫以外の動物と暮らしたことがないという浅本さん。猫がいる生活がごく自然で当たり前の浅本さんに、愛猫2匹との関係、その暮らしぶりを教えてもらう。

Profile 浅本充さん

株式会社ユニテ 代表取締役社長。兵庫県出身。都内のフレンチでサーヴィスやソムリエとして勤務後、2008年にブルックリンに渡米。2009年会社設立後は、『自由が丘ベイクショップ』をはじめ、サタデーズサーフニューヨークや、アパレルブランドのカフェを中心に、フードディレクターとして活躍している。2017年3月に鹿児島に『CAFÉSHOP』をオープンしたばかり。

(左)小麦/こむぎ、(右)毛玉/けだま
小麦(ブリティッシュショートヘア、2歳、男の子)。ずんぐりむっくりした体型がチャームポイント。性格はおっとり、おとなしい。名前の通り、小麦粉の入った食べ物に目がないとか。毛玉(雑種、5歳、女の子)。美しい艶黒の被毛としなやかな細身の体が特徴。性格は女王様気質で気難しいが、甘えん坊。抱っこは苦手。

Profile 浅本充さん

株式会社ユニテ 代表取締役社長。兵庫県出身。都内のフレンチでサーヴィスやソムリエとして勤務後、2008年にブルックリンに渡米。2009年会社設立後は、『自由が丘ベイクショップ』をはじめ、サタデーズサーフニューヨークや、アパレルブランドのカフェを中心に、フードディレクターとして活躍している。2017年3月に鹿児島に『CAFÉSHOP』をオープンしたばかり。

KEDAMA with M.ASAMOTO

KEDAMA

DOG&CAT

美しい黒猫が
自由気ままに暮らす家

浅本さんと毛玉の出会いは、今から約5年前。友人が犬の散歩中に子猫を見つけて、浅本さんに連絡をしたことがきっかけ。「保護した当時は体重が500グラムしかなく、毎日哺乳瓶でミルクをあげていました」。今ではすっかり体も大きくなり、名前の由来になった毛玉のようなフワフワした被毛も、美しい艶黒の毛並みに変貌。毛玉の健康的な被毛、生き生きした表情を見ていると、浅本家での充実した暮らしぶりがうかがえる。

KEDAMA

DOG&CAT

一途な愛を感じる朝のルーティーン

「毛玉にとって浅本は恋人ですね」。ふたりの親密な関係を教えてくれたのは妻の絵梨さん。毎朝、毛玉は浅本さんと同じ時刻に起きて、コーヒーを飲み(毛玉は水)、朝食を摂り、音楽を聴いて、一緒にシャワーを浴びるそう。普通、猫は水に濡れるのを嫌がるが、毛玉はシャワーが大好きなのだとか。これも一途な愛の成せる業なのだろうか。そんな一時も離れようとしない毛玉を、浅本さんはいつも優しく見守っているそうです。

お気に入りのおもちゃ

毛玉の重要な日課が猫じゃらしで遊ぶこと。頭が良くて俊敏な毛玉は、動きを先読みして飛びつくのだとか。

KOMUGI with M.ASAMOTO

KOMUGI

DOG&CAT

おとなしくて
マイペースな長男坊

普段からおっとりした性格の小麦は、病院の診察台の上でもゴロンとお腹をみせて寝転ぶほど。そんなのんびり屋の小麦が浅本家に来たきっかけは妻の絵梨さん。「毛玉がひとりで留守番するのは寂しいだろうと思い、里親募集サイトで猫を探しました」。しかし、気が強い毛玉と合う、おとなしい性格の猫は見つかりませんでした。それから浅本さんは、ブリーダーを訪ねるなどして、1ヶ月間猫を探し回りました。そして、ようやく出会えたのが、小麦だったのです。

KOMUGI

DOG&CAT

浅本夫妻と
バランスのとれた三角関係

浅本さんの猫の接し方は、おたがいを尊重しあう、あるがままの関係。小麦に対しても同じで、必要以上にベタベタしません。近くにくれば撫で、抱っこをする程度。一方、妻の絵梨さんは小麦とは息子のような関係です。いつも絵梨さんの後ろを着いて歩いて「ニャー」と鳴く小麦が愛おしくてたまりません。まるで息子のように接する絵梨さんと、あるがままを受け入れる浅本さんのふたつの関わりを、小麦も楽しんでいるようです。

小麦、至福のひととき

尻尾のつけ根や首回りを、優しく撫でられるのが好きな小麦。浅本さんに撫でられて、ご満悦の様子です。

窓辺が毛玉の指定席

ダイニングとリビングの窓辺が毛玉のお気に入りの場所。1日に何度も寝転んでは、外を眺め、くつろぎます。

KEDAMA

DOG&CAT

外の世界とつながる
魅惑の窓に要注意

風になびく木々や裏庭に訪れる小鳥を、のんびり眺めるのが好きな毛玉。しかし、窓辺に毛玉が登ったら黄色信号点灯です。「年に2回ほど脱走するんです。しばらくすると戻って来ますが心配で」。脱走対策にチャイルドロックをすべての窓に付けているそうですが、1番効果的なのは妻の絵梨さんのひと言「外に出てはダメよ」。

KOMUGI

DOG&CAT

自然と身についた、
心地よい距離感

先住猫の毛玉と後から家にきた小麦は、絶妙な距離を保って暮らしています。2匹は顔をあわせると挨拶程度はしますが、それ以上ベタベタすることはありません。もともと単独行動を好む、猫らしい関係ともいえます。浅本夫妻とは親密に関わりながら、猫は猫同士で心地よい距離=テリトリーを保って日々生活をしています。

人との距離が近い小麦

来客の隣の椅子に座ったり、足もとに寝転んだりして、仲間に入れてとアピールする小麦。どこか人間っぽい。

猫とあるがままの
自然な暮らし

必要以上に関わることなく、普段の生活の中で時間や空間を共有する、浅本さんと愛猫の生活。それは幼少の頃から長年猫と暮らしてきた浅本さんが体得した、個々を尊重し、おたがい依存しない自立した関係といえます。独立心旺盛で自由を愛する猫に、敬意をはらっているようにも見えます。人にとって、猫にとって、居心地のよい暮らしとは何か。そのヒントが、浅本さんのシンプルな猫暮らしに、隠されているのかも知れません。