“私を輝かせるパワーの源、教えます! 『森イズムから学ぶ、楽しい人生の歩み方』 毒は明るさで制し、周囲をハッピーに包む ~ モデル 森泉さん ~ 取材_藤田佳奈美 撮影_赤澤昂宥 制作_マガジンハウス

誰に対してもフラットで、明るくダイナミックな笑顔を絶やさない。それでいて自然体な森泉さん。周囲の人たちをもハッピーオーラに包んでいくそのパワーの源は、一体どこから湧いてくるのでしょうか。30匹以上のペットと暮らす動物愛好家で、DIYもお手の物。名家の令嬢でトップモデルでもありながら、ケセラセラな人生観を持ち、パワフルで柔軟に生きる。まさにスーパーウーマンな森さんに、豊かな人生を歩むヒントを伺いました。

大変さを上回る明るさで悩みを相殺!

ずばりハッピーでいられる秘訣を森さんに聞くと、意外にも明確な答えはナシ。ただ、落ち込んだり気持ちを引きずったりすることもなくて、それには森さんの母親の影響が大きいことがわかりました。

「何かに悩んでいても、母に会うと『まあ、いっか』という不思議なパワーをもらえるんです。国際結婚をした母は大変なことも多かったと思うのですが、それを上回る明るさで乗り切ってきた。母がぐちぐちしているところを見たことがありません。だから私もそうありたいと思うようになったんです。毒は明るさで制すというか。それに結局、悩みの答えは自分のなかにあるものなんですよね。だから人に相談しなくても自分で答えを見つけています」

多少つらくても前向きにいようとする姿勢が、心から思考を前向きに変えてくれるのかもしれません。

Profile

森泉さん

1982年10月18日生まれ、東京都港区出身。2002年、19歳でモデルデビュー。2004年、世界の名家の令嬢23名のひとりとしてパリ社交界デビューを果たす。トップモデルとして活躍するほか、『おしゃれイズム』(日本テレビ系)のMCや、『幸せ!ボンビーガール』(日本テレビ系)等のバラエティ番組ではDIYの腕前を披露するなど多岐にわたり活躍。大の動物好きでも知られ、18種30匹以上の動物と暮らす。祖母はファッションデザイナーの森英恵さん。

Special Interview IZUMI MORI

自分の幸せのカタチは自分で決める

独身時代は結婚や出産にプライオリティを置いていなかったという森泉さん。どちらも経験した今、考え方に変化はあったのでしょうか。

「子どもができると変わることもあるのかなと思っていたけど、愉快な仲間がひとり増えたという感じで(笑)、あまり変化はないかな。でも私は私らしく、ありのまま、流れのままに生きていけるのは、家族のサポートや理解があるからこそだと思っています。

それに私の周りにはシングルでも人生を謳歌している人がたくさんいたから、結婚してもしなくてもどちらも幸せだと思っていて。結局は自分の幸せのカタチを信じて突き進むしかないんじゃないかな」

見返りを求めない愛が、私に力を与える

森さんの笑顔の内訳は、動物の存在が多くを占めています。多種多様な動物と暮らし、精力的に保護犬支援もするなかで、彼らからもらえるパワーについて教えてくれました。

「生まれた時から何かしらの動物が家にいたので、動物がいない生活が考えられないですね。家族の一員だし、一緒に支え合って生きていると感じます。そして、見返りを求めない無性の愛を動物から学びました。新しい飼い主が見つかるまで保護犬を一時預かりしているのですが、愛情を注ぐと顔つきが変わってくるんですよ。その変化に私も元気をもらえています」

Special Interview IZUMI MORI

人生の変化に対して柔軟でいたい

環境を変えることをリスクと捉えたり、新しいものを取り入れることに二の足を踏んだり、多くの人にとって“変化”は怖いもの。「思い立ったら即行動!」と話す森さんも、実はルーティンを大事にしていて変化は苦手なのだとか。

「ある程度年齢を重ねると居心地のいい人ややり慣れた仕事に落ち着いちゃうんですけど、新しい環境に身を置いてみることが大事なんじゃないかなと思うようになりました。“豊かな人生”は私もまだ模索中で、だからこそいろいろ挑戦して、最適なライフスタイルを探していきたいなって。目下の目標はトリマーの学校に行くこと。新しい交友関係も築いていけたらいいな」

私らしくいるために固定観念を捨てよう

ナチュラルで等身大の森さんが、ありのままでいるためにしていることは、自分を決めつけないこと。「自分に対して固定観念を持たないことで、新しい自分を発見できる」といいます。

「自分のことを自分でどれだけわかっているかって、案外わかっていなかったりする。自分らしさってなんだかわからないのが普通だと思うんですよね。だからこそ、自分は“こういう人”だと決めつけない方がいい。

私も子育てや動物を飼うことに対して決めつけていた時期もあったけど、かえって生きにくいと感じました。決めちゃうと新しいことを取り込めないんですよね。だからひとまずいろんな意見を受け入れてみることが大切なんじゃないかな」

Special Interview IZUMI MORI

DIYで理想のライフスタイルを叶えたい

いつも元気でいるためには、英気を養う住環境を心地よく整えることも重要です。DIYに明るい森さんがその魅力を教えてくれました。

「私は昔から暮らしを大切にしてきました。動物も家族も私も住み心地がいいところにしたくて、作れるものは自分で作っています。自分で作ると愛着が湧くんですよね。最近は老犬のためにベッドに登りやすいように階段をつけたり、娘用にボルダリングを設置したりしました。DIYの魅力は気分を変えられること。まずはトイレの壁紙や寝室の背景など、ワンポイントを変えてみるのがおすすめです。気持ちが明るくなりますよ」

やさしくしなやかに生きていきたい

やさしくしなやかに生きていきたい

森さんの明るさの背景にあるのは、家族や動物、DIY。そしてそこから生まれた自身の柔軟な考え方。先行き不透明で不安な時代が続くなか、これからどう生きていかれるのでしょうか。

「昔、祖母に『強くなりすぎないでね』と言われたことがあったんです。強くあろうとすると、ぽきっと折れた時に立ち直れない。だから、やさしくしなやかに変形しながら生きていきたいと思っています。具体的にどんな人生を歩みたいかって? それは私もわかりません(笑)。どんなことも楽しくやれたら一番ではないでしょうか」

明るく前向きに、無理せず、楽しく生きる。森イズム、ここにあり。