映画やドラマなど、多くの作品にひっぱりだこの人気女優・広瀬アリスさん。撮影当日、24回目の誕生日をサプライズでお祝いすると、満面の笑みをたたえ体全体で喜んでくれました。無邪気なその姿はまるで子どものよう。インタビュー中も笑い声が絶えず、いるだけで全員を笑顔にしてしまう広瀬さん。そんな周囲から愛される彼女の魅力の源とは。広瀬さんの半生をひも解くと、ある習慣に辿りつきました。
『映画ドラえもん のび太の月面探査記』に声優として出演する広瀬さん。オファーが来たときの率直な感想をうかがった。
「小さいころからドラえもんを通じて育ってきたと言ってもいいくらい、ドラえもんが大好きなんです。私にとってはそのくらい特別なものなので、すごく光栄でうれしかったです。でもそれと同時に、国民的アニメに声優として参加させていただくということが正直プレッシャーでもありました(笑)。最初に台本を読んだだけで目がうるっときちゃったくらい、作品の世界観が映像としてすぐにイメージできました。小さいときに漫画を読んで感動したり、感情移入したときの気持ちがよみがえってきました。アニメの声優のお仕事は昨年に続いて2度目なのですが、まだまだ全然慣れないです。普段のお芝居とはまったく勝手がちがうのでなかなか難しいです。ただ前回の経験から、喉の調子を整えなきゃいけないとか、声を出すタイミングはここだとか、少しは学んだのでそこは生かしていきたいと思っています」
1994年12月11日生まれ。2010年のドラマ『明日の光をつかめ』にてフジテレビの昼ドラ史上最年少ヒロイン(当時15歳)に抜擢されて注目を集め、その後は多くの作品に出演している。今年3月1日公開の映画『ドラえもん のび太の月面探査記』に声優として出演。さらに女性ファッション雑誌『with』ではモデルとしても活躍。
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今回の作品を通じて伝えたいこととは。
「やっぱり、友情の尊さや悪に立ち向かう勇気みたいなところでしょうか。今回の作品ではそういった部分が強く、そしてたくさん描かれていると思います。誰が見ても、何かを感じ、気づかせてくれることができる素敵なお話になっているので、ぜひ見てほしいです。お子さんなら大人になっても心に残るような、また大人の方が見ても、人として大事なことや守るべきものを、改めて考えさせてくれる作品だと思います」
幼少期の広瀬さんは、男まさりのとにかく元気な子どもだったのだそう。
「もうすごかったですよ、猪突猛進っていう言葉がぴったりな子どもで(笑)。親もかなり手を焼いたみたいで、当時のことに関しては未だに言われます。みんなに薦められて学級委員とかもやっていましたし、クラスの中でもわりと中心的な存在だったと思います。今のインドアな自分からは考えられないくらい、外に出て遊ぶことが大好きな子どもでした。ただ漫画とアニメに出会ってから変わりました。ある日何気なく事務所にあった漫画を読み漁っていたんです。そのときに『GANTZ』という漫画のおもしろさに衝撃を受けて、それからずっと『ヤングジャンプ』や『ヤングマガジン』といった青年漫画雑誌にハマっています。古本屋さんに行って気づいたら3時間も経っていたことがあるくらいです。主人公の生き方や考え方など、人生で大事なことはだいたい漫画とアニメから学んでいると言っても過言ではないです」
もともと女優志望だったのかと思いきや、最初は芸能に対する興味は0(ゼロ)だったという。
「何も知らずにぽんって入り込んじゃった感じです。だから本当に失礼な話ですけど、事務所の大先輩である瀬戸朝香さんのことも最初は知らなくて、当時親から「嘘でしょ!?」って驚かれました(笑)。しばらくやってだめならすぐに辞めようと思っていたので、最初はだいぶお気楽な感じだったと思います。でも実際にやってみたら苦労の連続でした。一見華やかな世界に見えますけど、実はすごく地道な努力が必要なんだって。それに加えて、体型維持や顔色、肌艶に気を遣わなければならなかったりと、つねに見られているお仕事なので、いつも気を抜くことができなくて本当にきつかったです。でもそんなネガティブな気持ちも、仕事後の達成感が忘れさせてくれるんです」
そんな大きな達成感を得るまでには、広瀬さんなりのプロセスがある。
「まず朝起きてすぐ、今日一日の仕事を全て終えて、メイクを落としている瞬間を想像して楽しみを増幅させるんです。このわくわく感が大好きなんですよね。そして実際に一日の仕事が終わって、想像していた瞬間が実際に訪れたときは「そうそう、これこれ!」ってなります(笑)。この小さなわくわく感の積み重ねがあったからこそ、お仕事にも向き合うことができて、今の私があるのだと思います。拘束期間の長いドラマの撮影とかはすごくハードだったりしますが、そういうことを意識することで、以前よりもすごく気持ちがラクになりました」
そんな広瀬さんにとって生きる上で不可欠なものとは?
「やっぱり家族だと思います。それは飼っているワンちゃんも含めて。なんだかんだ、私のことを近くで見守ってくれている一番の理解者だと思っています。そういえばこの前、久しぶりに妹(広瀬すず)に会ったんです。お互いにスケジュールが合わなかったりするので最近は会えていなかったのですが、その日はお互いの楽屋がたまたまご近所で。ちょっと楽屋をのぞいたら「あ、お姉ちゃん!」ってうれしそうに寄ってきて(笑)。私が言うのもなんですけど、すごく明るくていい子なんですよ」
最後に、広瀬さんが思い描く将来の夢とは。
「お仕事もプライベートも、このままずっと楽しいことを続けていきたいです。今まではプライベートの時間が少なくてストレスに感じることも多かったのですが、最近はそれも悪くないなって思うようになってきました。それはさっきお話ししたことと重なりますが、小さな幸せを積み重ねることで、仕事もプライベートも意識としてはあまり変わらなくなったからだと思います。仕事であれプライベートであれ色々な経験をしたいです。先日、中井貴一さんのミュージカルを見に行かせていただいたのですが、そのときに中井さんが「57歳で初めてのミュージカルなんだよね」って。そして「57歳で初めてのことに取り組んでるんだから、(広瀬さんなら)何だってできるよ」とおっしゃっていました。中井さんから言われるとすごい説得力がありますよね(笑)。だからこれから何でもできるんだと思います。」
〈衣装協力〉
コート¥45,000(CLIVE)
サロペット¥27,000(A PUPIL)
ピアス¥18,000(GOOSSENS Paris)
リング¥20,000、¥23,000 ともに(Nathalie Schreckenberg)
/以上、全てベイクルーズ カスタマーサポートセンター TEL0120-301-457
※全て税抜価格
ニット、シューズはスタイリスト私物
ある日、月面探査機がとらえた白い影が大ニュースに。それを見たのび太たちは「月のウサギだ!」と主張するが、みんなから笑われてしまう。そこでドラえもんの秘密道具<異説クラブメンバーズバッジ>を使って月の裏側にウサギ王国を作ることに。そんなとき不思議な少年・ルカが転校してきて、のび太たちと一緒にウサギ王国に行くことに。そこでのび太は偶然エスパルという不思議な力を持った子どもたちと出会う。すっかり仲良くなったドラえもんたちの前に謎の宇宙船が現れ、ルカが捕まってしまう!果たしてのび太たちはルカを助けることができるのか!?
doraeiga.com/2019/
『映画ドラえもん のび太の月面探査記』
2019年3月1日(金)全国東宝系ロードショー
原作:藤子・F・不二雄
監督:八鍬新之介
脚本:辻村深月
キャスト:ドラえもん:水田わさび のび太:大原めぐみ
しずか:かかずゆみ ジャイアン:木村昴 スネ夫:関智一
ルナ:広瀬アリス