お客さまサービス推進諮問会議

お客さまサービス向上のための改善策やコンプライアンス事項の態勢等に関して、社外の専門家からお客さまの視点で積極的にご意見をいただき、経営に反映させています。

関連情報

「お客さまサービス推進諮問会議」の開催について

お客さま志向経営の実現に向けて

お客さまサービス推進諮問会議

2005年度に設置したご契約者保護とお客さまサービス向上を審議する「お客さまの声推進諮問会議」と、コンプライアンス推進に関わる重要な事項等を審議する「コンプライアンス推進諮問会議」を2015年度より統合・再編し、「お客さまサービス推進諮問会議」として設置しました。社外の専門家からお客さまサービス向上のための改善策やコンプライアンス事項の態勢等に関して積極的にご意見をいただき、経営に反映させています。

VOICE お客さまサービス推進諮問会議 議長

これからも、明治安田生命ならではのユニークネスのある更なるサステイナブルな取組みを。

株式会社電通 ソリューションクリエーションセンター HRMディレクター 賀来 敏朗 氏
株式会社電通ソリューションクリエーションセンター
HRMディレクター
賀来 敏朗 氏

相互会社の理念、御社が掲げる「明治安田フィロソフィー」は、もともとサステイナビリティと親和性が非常に高く、人々が安心して暮らせる持続可能な社会づくりに以前から大きく貢献されてきたと思います。その明治安田生命が、2022年に「明治安田フィロソフィー」の企業ビジョンに「持続可能で希望に満ちた豊かな社会づくりに貢献する」ことを明記し、大切にする3つの絆「お客さまとの絆」「地域社会との絆」「働く仲間との絆」に「未来世代との絆」を追記。「サステイナブルな社会づくりへの貢献」に決意を新たに取り組み始めたことにとても注目しています。SDGsにおける17のゴール、およびこれらに内包される169のターゲットから導き出される社会課題のなかから15項目のマテリアリティを設定されていますが、「健康寿命の延伸」や「地方創生の推進」はこれまでも時間をかけて全力で取り組まれてきた課題であり、「みんなの健活プロジェクト」「地元の元気プロジェクト」の2「大」プロジェクトとして、すでに大きな成果を出している状況だと思います。また、2022年には、新たな営業職員制度「MYリンクコーディネーター制度」をスタートし、これまでの活動をより強く牽引することを表明。ユニークネスのある地に足着いた取組みで、明治安田生命のサステイナブルな社会づくりは、先端的・トップランナーのレベルにあると思っています。
一方、より「未来世代との絆」を重視したサステイナブルな取組みに関しては、「環境保全・気候変動への対応」が大事なマテリアリティになると思うのですが、この部分では機関投資家としての明治安田生命らしさの発揮を期待しています。ESG投融資の種類として「ESGインテグレーション」ではなく、「脱炭素」「生物多様性」「ソーシャル」などのテーマ投資に注力されていることもその表れなのかもしれないですが、漠然とESG投融資するのではなく、これまで同様に、明確な意図・ストーリーをもって取り組んで欲しいと思っています。
「お客さまの声」白書2023冒頭にある永島社長の「私たちの『羅針盤』である『明治安田フィロソフィー』を大切にするだけでなく、この想いに共感いただける、お客さま、企業・団体、自治体等の仲間との『共創』を通じて、『多元的価値』を創造していくことが不可欠です。」という文章に、感銘を受けています。真に「サステイナブルな社会づくり」を実現するには、周りの人を同じ価値観の輪に巻き込んでいくことが不可欠で、明治安田生命がめざす「サステイナブルな社会づくりへの貢献」は、「(同じパーパスを共有できる)相互扶助の輪を多元的に広げていく」スタンスがいちばん大事なポイントなのではないかと思っています。これからも、明治安田生命ならではのユニークネスのある更なるサステイナブルな取組みを期待しています。

VOICE お客さまサービス推進諮問会議 社外委員

今こそ相互会社の理念を実現しよう

中央大学法科大学院 教授 森・濱田松本法律事務所 弁護士 野村 修也 氏
中央大学法科大学院
教授
森・濱田松本法律事務所
弁護士
野村 修也 氏

保険会社のなかには、株式会社の形態をとるものと相互会社の形態をとるものがあることはご存じのとおりです。相互会社とは、保険業法によって規律される組織形態で、保険事業を営む場合にだけ利用が認められています。生命保険会社であること損害保険会社であることを問わず利用が可能ですが、わが国の場合には、明治初期に外国から保険制度を取り入れた際の経緯から、伝統的に生命保険会社の多くが相互会社の形態を利用してきました。最近は、相互会社から株式会社へと変更する生命保険会社も見られますが、明治安田生命は言うまでもなく相互会社の形態を貫いています。
株式会社の場合には、株主と経営者と従業員とが中心となって営まれる組織であって、
保険契約者は単にお客さまとして位置づけられます。それに対し、相互会社の場合には、保険契約者のみなさまは単なるお客さまにとどまらず、経営者や従業員と一体となって事業に参画する仕組みになっています。株式会社の場合には株主総会で重要事項が決められますが、相互会社の場合には社員総代会で決定することになっているのは、そうした違いによるものです。つまり、相互会社とは、保険契約者のみなさまがその拠出する保険料で互いに助け合うことを理念とする団体であり、株主への利益還元を気にすることなく、その理念を貫くことができる組織なのです。
相互会社は英語で「Mutual Company」と言います。そうです。2021年7月にスタートした「MY Mutual Way」は、まさにその言葉どおり、相互会社にふさわしいプログラムと言えます。保険会社の古いイメージにとらわれている人にとっては、なぜ保険会社が「サステイナブルな社会づくりに貢献」しなければならないのか、釈然としない思いに駆られるかもしれません。しかし、地球環境や社会環境が大きく変化する中で、私たち一人ひとりが安心して暮らしていくためには、単に保険事故発生時に入り用を充足するだけでは十分とは言えません。一人ひとりの力は小さくても、みなで出し合った資金を有効に活用すれば、地球環境や社会環境を改善することは可能です。そしてそれこそが、保険会社が提供すべき新しい安心という価値なのです。そのために何ができるのか。今こそ、明治安田生命の役職員が一丸となり知恵を絞って課題解決にチャレンジすることこそが、保険契約者の期待に応える道だと思います。
最近では、あらゆる会社がSDGs(持続可能な開発目標)を合言葉に社会課題の解決に取り組みはじめています。しかし、その一方で、単なる見掛け倒しの取組みも散見されるようになり、そうした活動は「SDGs ウォッシュ」(※)と揶揄され、世間の厳しい批判を受けるようになっています。なぜ今、このチャレンジが必要なのか、なぜ明治安田生命がそれに取り組む必要があるのか、その真髄を「
相互会社」という理念に結び付けて理解し、太い幹に育て上げていくことが強く求められます。そして何より、その活動を保険契約者のみなさまにご理解いただき、共にチャレンジしていただく機運を醸成することが大事です。せっかく努力したのに「SDGs ウォッシュ」だったと言われることのないように、まさに相互会社の理念に立ち返って頑張っていただきたいと願っています。

(※)実態が伴っていないのに、SDGsに取り組んでいるように見せかけること

VOICE お客さまサービス推進諮問会議 社外委員

地元の元気が「新しい生活スタイル」の原動力に

公益社団法人 消費者関連専門家会議 (ACAP) (元)事務局長 石川 純子 氏
公益社団法人
消費者関連専門家会議
(ACAP)
(元)事務局長
石川 純子 氏

「お客さま志向」を随時進化させようとする意気込みが、「MY Mutual Way 2030」に集約されています。支え合いが基本である相互会社としての足場を再認識しつつ、消費者から求められる期待の多様化・変化をしっかりとつかむためにも、消費者との交流が重要であることをうたっています。
おりしも初年度にあたる2020年は新型コロナ感染症禍のなか、優先すべきは契約者の不安解消であると徹底した対応を尽くされました。お客さまの不安がどこにあるのか、具体的に何をして差しあげることが信頼醸成につながるのか、物理的なコミュニケーション手法は…等、さまざまな課題に“とことん”対処し解決することで、改めて明治安田生命ならではのMutual Wayを見つけられてきたのではないかと思います。
その一つの道が「サステイナブルな社会づくりへの貢献」であり、特に地域密着型のコミュニケーションに注目しています。感染症対策のために、身近な環境における新しい生活スタイルを考えねばならないなかで、「地元の元気」をテーマに多くの活動メニューを具現化されています。誰をも孤立させずに社会的な「つながり」をめざすことが新たな価値であると位置づけ、役職員やMYリンクコーディネーターのみならず消費者ご自身が、わが町の活性化を考える機会となっています。こうした活動を実践できるのも、これまで培ってきたお客さまとの絆があってこそのものと思います。
一緒に活動するパートナーとの絆もしっかりと継続されています。各自治体や地域の団体、公民館や道の駅などの拠点、地元を支える企業、スポーツ支援など、楽しむ交流と健康を前面に打ち出し、人々の前向きな意欲を掘り起こしています。
まだまだ不安な消費者に向けての各種サポートも充実させています。2022年度消費者庁「消費者志向経営優良事例表彰」をはじめ幾多の表彰も受けておられます。
あらゆる立場の方々を巻き込む原動力を発揮され、共感~共に感動!~する日々を提供してください。「確かな安心を、いつまでも」の経営理念のもと、サステイナブルな社会貢献を果たされますよう心より期待しております。

VOICE お客さまサービス推進諮問会議 社外委員

「サステイナビリティのシーズ(Seeds)」→「『社会的価値×経済的価値』向上への期待」

早稲田大学 商学学術院 教授 山内 暁 氏
早稲田大学商学学術院
教授
山内 暁 氏

明治安田生命では、「10年後(2030年)にめざす姿」として「『ひとに健康を、まちに元気を。』最も身近なリーディング生保へ」が掲げられており、「社会的価値の向上」と「経済的価値の向上」が両輪とされています。そして、これら二つの価値向上の前提となるものとして、「サステイナブルな社会づくりへの貢献」が示されています。

◆サステイナビリティのシーズ
「サステイナビリティ」については近年、注目が集まっており、企業の情報開示も求められています。そのため、「サステイナビリティ」対応に追われている企業も多いことと思います。「サステイナビリティ」という用語には、さまざまな意味が含まれ、その意味は必ずしも一様ではありませんが、「サステイナビリティ」が包摂している課題について、これまで如何に真摯に向き合い、継続的に取り組んできたか。その真価が今、問われていると考えられます。
明治安田生命における過去の「CSR報告書」(その後「明治安田生命の現況[統合報告書]」に統合)をみてみると、従来から多くの課題に、真摯的かつ継続的に取り組んできたことがわかります。ここに、「サステイナビリティのシーズ」がみられるわけです。明治安田生命では、それらが現在、ダイナミックに進化しています。

◆「社会的価値×経済的価値」向上への期待
「社会的価値」向上に取り組む企業も増えています。一方で、企業にとって「経済的価値」も非常に重要な価値であるといえます。企業は、ゴーイングコンサーン・継続していかなければならないからです。そのため、非常に難しい経営判断ではありますが、多種多様な
ステークホルダーを見据えながら、「社会的価値」と「経済的価値」との関係やバランスを俯瞰的に検討していくことが必要と考えられます。
明治安田生命では、「社会的価値」と「経済的価値」とが両輪とされており、その関係やバランスが深く検討されたうえで、多彩な活動が計画されています。これらはまさに、「サステイナビリティのシーズ」から生み出されたものといえるでしょう。今後、それらが相互有機的に作用しながら、どのようなシナジーが創出され、価値向上していくのか。「サステイナビリティのシーズ」を大切に育て、それが「社会的価値×経済的価値」向上として、大きく花開くことを期待しています。